松代温泉


[2025年6月更新]
【加賀井温泉一陽館】

 上信越道長野インターから車で5分、松代の中心部から離れた山に近いエリアに松代温泉があります。かつて訪ねた松代荘のさらに奥の細い道を右折した行き止まりに加賀井温泉一陽館があります。

 昭和5年(1930年)創業の加賀井温泉一陽館は、現在は日帰り入浴のみですが、かつて旅館として営業していた往年の雰囲気がそのまま残されています。その建物や入口からは往年の湯治場の雰囲気が溢れ、昭和初期にタイムスリップして迷い込んだような気持ちになります。見学お断りや、これより先写真撮影禁止という立て看板も味わいがあります。
 左手の古い建物で受付を済ませると、お姉様からマイクで入浴の注意点の説明があるのも独特です。右手建物を右折したところに、男女別内湯の入口、その奥に混浴露天風呂があり、その入浴方法の案内も受けます。

 内湯は、木造建築の大きな湯屋の中央に仕切りが設置され、男女別になっています。天井吹き抜けで男女別浴室はつながっています。脱衣場と浴室が一体となっていて、往年の湯治場そのものです。シャワーや洗い場はなく、浸かる湯治のための温泉です。赤褐色のお湯と、変色した石の湯舟、木造の重厚な壁や天井等とても風情があります。
 混浴露天風呂は、38度と39度の2つの四角い湯舟があります。貴重品だけを持って、内湯からタオルを巻いて移動することになります。お湯は内湯よりも更に濃い赤褐色です。内湯、露天風呂とも鉄分の香りがあり、濃厚で心地よい感じがあります。湯上がりはとてもさっぱりしています。さすがに混浴露天風呂には女性はいないと思われましたが、行き違いでバスタオルを巻いたおばあさんが入っていったようです。

 長野駅から車で30 分ほどの距離ながら、異次元空間の湯治場と濃厚な温泉を味わえるスポットです。この昭和初期そのままの雰囲気の温泉は、映画のロケ等でも過去使用されているようです。

加賀井温泉一陽館

【松代荘】
 武田信玄の隠し湯と言われ、古くは日蓮上人が佐渡へ流される 途中で立ち寄ったと言われる、
松代温泉は長野市内にあり、 市街地から20分足らずで立ち寄れる温泉です。国民宿舎なが ら大変充実した設備の松代荘に日帰り入浴で立ち寄ってみ ました。
 お風呂は内湯が2つと露天風呂があります。広い内湯 と岩の露天風呂は、いずれも赤褐色のお湯であり、少し熱めで した。塩分と鉄分が多いため、塩辛く独特の香りがありました。 お湯は元々は透明なようで、鉄分が多いため空気中の酸素と結 合して赤くなるとのことです。一見濃厚で入り応えがあります が、風呂上りは意外にさっぱり心地よい感じがしました。

 松代温泉のある松代は、今は長野市の一部ですが、かつては 真田氏の城下町として栄えた歴史があり、文武学校、真田邸、 真田宝物館等の見どころがあります。また、佐久間象山の出身 地でもあり、象山神社、象山記念館があります。他に太平洋戦 争中の大本営移転計画の名残である象山地下壕や、真田氏ゆか りの長国寺、池田満寿夫美術館等があります。

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