菊水楼
正門 | 本館 | ||
大浴場への渡り廊下 | 廊下 | 階段 | |
桔梗の間 |
奈良公園にあり、興福寺のすぐ近くにある「菊水楼」に宿泊しました。明治初期創業のこの旅館は、奈良の迎賓館と言われた大変由緒ある旅館です。料亭としても知られており、別館やレストランも併設しています。菊水楼という札のかかった歴史ある木造の門をくぐると、明治時代そのままの重厚な木造三階建ての建物と美しく整えられた玉砂利の庭が現れます。昔ながらの番頭さんに迎えられ、格式と趣きある玄関を上がると、仲居さんにすぐそのまま重厚な廊下を通って客室へ案内されます。15室しかない客室はいずれも造りが異なり、独特の風情があるようです。
宿泊した客室は、一階の102号室(桔梗の間)です。2部屋+バストイレ+廊下付きの広い客室であり、客室の玄関を入ると、2つの扉があり、2つの部屋へ分かれるという独特の構造になっています。昔ながらの木道のガラス戸からは美しい庭園が望めます。ガラス戸、天井、扉、襖、調度品等、明治時代へタイムスリップしたような雰囲気があり、茶菓のサービスの前にうがい水が出される等、きめ細かい対応が、格式ある老舗旅館に滞在しているという実感を沸かせます。
お風呂は、黒光りの急な階段を上り、2階から赤い橋で庭園を渡った対岸の離れにあります。大理石の湯舟に貸切で浸かって庭園を眺めていると、何とも言えない落ち着いた気分になります。夕食は、新鮮な刺身や魚を中心にした美しく美味しい会席料理です。歴史ある料亭旅館に相応しい満足度の高いメニューです。食事中、ご主人、女将さんの挨拶の後、菊水楼専属の舞子さんの踊り披露がありました。いずれも奈良を代表する老舗旅館に相応しい、格式と味わいある雰囲気です。朝食は、隣の松の間で、美しくヘルシーなメニューを味わいました。