どんなことでも。君がしてくれなければ意味がない。
どんなことでも。君がしてくれたことだから意味がある。
どんなことでも。君でなければ意味がない。

どんなときでも。君と想ってやまない日々はない。


 彼氏彼女の事情  - イサカイ -


真っ白な下地。
むろん材質は最高級の絹で、温かさ、保温力ともに抜群。
そして白によく映える朱で華麗に綴った文字。
−劉鳳−
因みに文字は毛筆体で。


劉鳳は水守から受け取ったプレゼントである腹巻きを
制服の上からしっかり身につけてカズマの元へ戻った。
「うっわ。なんだよそれ」
突然戻った劉鳳が、いきなり腹巻きをしているので驚くカズマ。
そしてそれを見て劉鳳は満足そうに鼻で笑う。
「どうだ。水守がわざわざ『俺の為だけ』に編んでくれた物だ。」
「んだと?!!オレのだってわざわざかなみがあの小さい手の指を使って編んだんだぞ!!」
思わずカチンと来て怒鳴るカズマ。
「がなるな。それなら水守だって同じだろう。あそこには編み針がないから指編みしかできんだろう?」
「オレのは夜なべして作ってくれてんだよ!」
「ならばその言葉をそのまま返そう。水守だっておそらく同じ事だ。」
テンションが上がるカズマと、余裕を崩さない劉鳳。
「・・・・見ろ。この俺の燦然と輝く腹巻きを。この文字だって、わざわざ編み模様で書いてある。」
劉鳳が自分の腹巻きに手を当ててカズマに見せる。
「オレの方が絶対にセンスがいい!」
「なんだと?!!水守のデザインにケチを付ける気か?!!」
自信満々にふんぞり返るカズマ。
カズマの言葉に目をむいて怒鳴る劉鳳。
「オレのはなー。かなみがわざわざ自分のセーターほどいて編んでくれたんだ。温かさも一級品だぜ!!」
「俺のは水守が俺のためを思って最高級の絹の毛糸を使用してくれた!
 温かさ、手触りともに最高品だ!」
だんだんお互いヒートアップしていく。
「金の問題じゃネェ!」
「想いの強さではこっちの方が上だ!」
額を付き合わせて怒鳴りあっていた二人が突然申し合わせたように後ろに飛ぶ。

「やっぱテメェはむかつく!」
ゆらりとカズマは右手を前に突き出す。
「それはこちらのセリフだ。」
劉鳳もゆっくりとした動作で手刀を構える。

お互いに、緊張感が走る。

「こうなったら、とことんやりあわねぇと、なぁ?」
「まったくだ。このままでは収まりがつかん。」

『そう思うだろう?!』
「貴様も!!」
「テメェも!」


   ・・・Next>>>






まだ続くんですけどコレ・・・(遠い目)

何でこんな腹巻き自慢で喧嘩してるんですかこの人達。(笑)
どうして突っ込まないんですかこの人達。
そして何でこんな長いんですか。私も。今何話目さ。(あぁぁぁぁぁ/屍)

希望としては次回で終わらせたい、です。
(儚い希望だなー。長くなりそうだなー。)

02/01/02

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