2001年9月

しばらく更新もせず、いつもHPを見てくださっている皆様には申し訳ありませんでした。実は、メンバーの一人が出張で留守をしていたため活動が一時ストップしていたのです。本日、久しぶりに集まって練習しました。楽器を触るのも久しぶり、、、でも、楽しかったです。

今回そのメンバーは仕事でアメリカのシアトルに行ってきました。昼間は真面目に仕事に携わりましたが、夕方以降、自由な時間ができたため市内の楽譜屋さんに行ってみることを思いつきました。アメリカは現在、夏時間で動いているため夜7時半頃まで明るく、仕事が終わってからでも十分、街を散策することができました。でも、見ず知らずの土地で四重奏の楽譜を扱っている店ってどこにあるの?ってなことになります。

ホテルで聞いても、音楽に興味のない人はあまりよくわからないようです。そこで、電話帳(イエローページ)を見てみました。Music Sheet(楽譜)の項をめくってみると、、、ありました。何軒かあるようなのですが、広告などを見る限り、どうもCapitol Musicという店が良さそうだということがわかりました。そして、その店が宿泊しているホテルのすぐそばだということにも気付きました。

                    

さっそく歩いてCapitol Musicへ。アメリカは格子状に道路が整備されていて、街道の名前と地番が分かればすぐに目的地へたどりつくことができます。冴えないビルの一階にCapitol Musicを発見!期待しながら中へ。たくさんの楽譜棚があり、どこから見ていったらよいのか迷いました。

アメリカで楽譜屋さんに来られるなんて、、、ワクワクしながら端から見て歩きました。6、7人の店員さんがいましたが、決して干渉してくることなく落ち着いて楽譜を探すことができました。品揃えで気付いた点として、やはりクリスチャンが多い国なのでしょうか。賛美歌やキャロルの楽譜(歌曲)が圧倒的に多数を占めていました。これは日本では見られないことです。

一般的な楽譜(ピアノなど)は日本とあまり変わらないようですが、管楽器やギター、吹奏楽の楽譜はかなり充実し、また特筆すべきは必ず初心者、中級者、上級者とグレードにより分類されていることです。ここにアメリカのアマチュア音楽事情の原点を見たような気がしました。つまり、どんな人でも音楽を楽しむことができるような配慮、、、上級者はもちろん、楽器を始めたばかりの人でも、エチュードだけでなく、簡単な曲集を容易に得ることができ楽しめるようになっているのです。

そして興味深々に弦楽のコーナーへ移動。バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスと分類され、日本でも入手できる一般的な楽譜も普通に揃っていましたが、それらもやはり必ずグレード別になっていました。さらに第一ポジションのみで弾ける曲集、第三ポジションまでで弾ける曲集、ハ音記号を読めるようになる曲集、4つのバイオリンで弾ける曲集、ビオラがない場合は第三バイオリンで代用できる曲集など、至れりつくせりといった感じです。棚の前には椅子もおいてあり、ゆっくりと座って探したり見たりすることができます。

                    

アメリカでは弦楽四重奏が非常に一般的だと聞いたことがあります。それを裏付けるように、やはり四重奏の楽譜も充実していました。クラシックの名曲はもちろんですが、ポピュラーのレパートリーの多さには目を見張るものがありました。もちろんグレード別に各種揃っているため、弦楽器(四重奏)についても初心者から上級者まで誰でも容易に合奏を楽しめる土台があるんだな〜と感じました。日本では弦楽四重奏というと取っ付きづらく難しいイメージがあるように思いますが、それとは全く正反対です。編曲も易しいものが少なくないので、自分達のレベルにあった曲集を選ぶことができます。

一冊ごとに感動しながら見てまわり、気に入ったものを次々に選んでいるうちに、気付いたら16冊も抱えていました。でも値段もすごく安いのです。財布を気にせず手にとることができる、、、これも日本と異なります。多くの人々が購入するから安くできるのでしょうか?こういう点からも、四重奏がアマチュアの間に広く浸透していることをうかがわせました。(余談になりますが、街中である店、、、どうも日本でいう質屋さんのようなものらしい?、、、のショーウインドーを覗いたところ中古楽器が並んでいましたが、バイオリンが数本の他、ビオラ、チェロまで置いてありました。楽器の質については不明ですが、楽器店でもない質屋のような店にまでビオラやチェロが存在するということは、これらの楽器が容易に売買され、一般的に広く普及していると考えてよいのかなと推測しました。)

最後に、Capitol Musicでとっても面白い作りの曲集を見つけたので御紹介します。写真Aがそれです。ブロードウエイのミュージカルのテーマ曲の曲集なのですが、バイオリン、ビオラ、チェロ(今回は買いませんでしたが、コントラバスもある)とそれぞれに揃っています(写真A左より、バイオリン用、ビオラ用、チェロ用)。同一のシリーズでは同一の曲について各々の楽器で独奏ができるように楽譜が書かれています。つまり、それぞれの楽器の担当者はこれでそれぞれに独奏を楽しむことができます。ここまでだったら、各楽器別の曲集というだけであって別に何てこともないのですが、楽譜の後ろ半分を見てビックリ!最初は一体どんな仕組みになっているのかよくわかりませんでした。

それぞれの楽譜の後半は、弦楽合奏用のパート譜となっていたのです。つまり、各パートの人間がこれらのシリーズを各々で買い揃えれば、同一の曲について前半の楽譜(写真B)を利用して独奏をすることもでき、また後半のパート譜(写真C)を利用して弦楽合奏もできるのです(写真B、Cはチェロのものです)。バイオリンについては、前半の独奏用は一種類ですが、後半の弦楽合奏用はもちろん第一バイオリンと第二バイオリンに分かれています。これで私達の場合、後半の楽譜を利用することにより、四重奏として楽しむことができます。

   
       A                 B                 C                D
                      (写真では見にくくてすみません)

そういえば、むか〜しむかし「一粒で二度おいしい」でしたっけ?確かそんなようなキャッチフレーズがありましたよね。この楽譜はまさに「一冊で二度おいしい」といったところでしょうか。こうした非常に合理的な考え方は、まさにアメリカ人ならではだな〜と感動し、思わず映画音楽のシリーズも衝動買いしました(写真D)。レベルとしては割と易しい編曲であり、気軽に楽しむことができそうです。これで、しばらくの間は楽しめそうかな〜なんて思いながら重い楽譜をトランクに押し込んで帰国したのでした。おしまい!

注: これらの報告は、メンバーの一人がシアトルにて経験し感じたたことであり、アメリカの音楽事情一般を正確にお伝えしているかどうかは不明です。海外のアマチュア音楽事情に詳しい方、御意見等ございましたら、是非お教えください!
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