最終更新 2015/02/27

スペクトル解析システム SPCANA Ver4.92(2013/06/21バグ修正)

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Ver4.92 (3.26MB) はこちらです(2013/06/21更新) 


4.92へのバージョンアップ

 解析しようとするデータファイル名が長い場合(半角英数字で20文字以上)に、ファイル名の表示が正しく表示されなかったり、解析数値結果をファイルのに保存しようとしたとき、プログラムがハングアップすることがありましたので、これを修正しました。
 また、SPCANAの操作説明書spcana-manual.pdfを同梱いたしました。

 



SPCANAとは


SPCANAは、CSV形式のテキストファイルで表した時系列データを読み込んで、波形表示とスペクトル解析を行います.

 もともと、(株)東京測振の携帯型振動計SPC51で計測した振動波形を表示するとともに、スペクトル解析を中心とした波形データの解析処理を行うために作成したものです. しかし、計測データは、SPC51が決めた形式のバイナリファイルとして保存されますから、それ以外の計測データには対応しませんでした.これでは、一般にはあまり役に立ちませんから、CSVデータのような汎用データ形式に対応するよう修正し、SPCANAとして公開しています.

標準形式データファイル

SPCANAの標準データ形式は、CSVファイル(コンマ区切りのテキストファイル)です.
4チャンネルのデータファイルの形式は次のようになっています。
8チャンネル以上のデータがあってもかまいませんが、8列目までのデータが有効で9列目以降は無視します。


 

1チャンネル 2チャンネル 3チャンネル 4チャンネル         
Sine, Cosine, Random, Sum          1行目:データを識別する名称(必須)
100, s 2行目:サンプリング率(1/単位時間) (必須*)
コメント1, コメント2, コメント3, コメント4, 3行目:コメント(読み飛ばし)
cm, kg, gal, mm, 4行目:データの単位(必須)
0.016279052, 0.992114715, 0.615016737, 1.669921972 5行目以降、数値データ
0.125333235, 0.968583214, 0.606801684, 1.700718133
0.187381317, 0.929776603, -0.178004857, 0.939153063
0.248689891, 0.876306885, 0.236950379, 1.361947155
0.309016999, 0.809017306, -0.487674846, 0.630359459
0.368124558, 0.728969063, 0.967991549, 2.06508517 行数は実質無限(60,000行可)

*単位時間は,2行2列目(サンプリング率の隣のセル)にs,ms,μs,nsのいずれかを与えます.このセルが空白であれば,秒[s]とみなします.

任意形式CSVファイルをSPCANA標準形式データへ変換するには

 Ver4.8では,標準形式でないCSVファイルも,ファイル形式をCSV(Arbitrary)に設定してファイルを読み込んで,計測点名称,単位などの行番号,データ範囲を設定することにより,スペクトル解析が可能になりました.この際,標準形式データファイルとして保存することもできます.
 また,任意の時系列データファイル(CSV形式)をSPCANAの標準データ形式ファイルに変換するソフトToWAVEANAを用意しております. こちらのページをご覧ください.



SPCANAの実行画面


クリックしてください



二次元スペクトラム表示



横軸に振動数,縦軸に経過時間をとって,スペクトルの大きさをカラースケールで表示します.
ランニングスペクトラムよりも振動数を正確によみとることができます.



ランニングスペクトラム

 千葉大学の李成海さんのデータを利用させていただきました.

 0.2μsでサンプリング(1msあたり5000回)した32,000個のデータ(6.4msに相当)に対して,stepを10に設定して,2μsごとのデータ1024点のFFT解析を0.1msごとに行って,ランニングスペクトラムを描いたものです.2.048msのウインドウを0.1msずつ移動して,そのスペクトルを重ねて描いたものと考えることができます.

 これは,stepを1にして8192点のFFTを行っても類似の結果を得ることができます.このときのウインドウの時間幅は1.6384msになります.

 スペクトルの分解能はウインドウの幅によって決まりますから,上の方が若干よくなっています.

スペクトル解析を行った部分の波形データを標準形式CSVファイルとして保存できます.
また,SPC35/51のデータ波形やフィルタ処理後のすべての波形データも保存することができます.
下のようにメニューバーからデータ保存を選択してファイルに書き出します.
こうして書き出されたファイルは,以後,標準形式CSVファイルとして読み込むことができます.


  

 SPCANAの使い方については、メニューバーの「ヘルプ」「Readme.htm」を開いていただくか、spcana-manual.pdfを参照してください。