リサイクル・推進員 * 汚れのなかで



      * 町内会長にぜひにと頼まれ、分別ゴミに毎月
     立ち会うこととなった、
     家族も反対したし、無理に受ける必要もなかったが
     ゴミ処理が行き詰まったら、有料化になること、
     ゴミは年々増える のに、もう余力が ないこと。
     資源化するには、分別が必要なこと、
     我が家では生ゴミはすべてミミズで処理している。
     それやこれやで引き受けた。

    * 始めてみてわかった、驚いた、まるで協力しない人もいる。
     分別置き場になにもかも捨てていく人も多い、
     腐ったゴミの中からビンやカンを選り出す、これが相当あるし、
     汚にゃあ。

    * 生活が贅沢になったと感じることがある。
     高級そうなコップやサラを何枚も出して いて、中の1枚が割れている。
     我が家では、最後の1枚まで使うから、ちぐはぐなのも多い、
     BUT・BUTじゃがしかし、食器は別としても、高級そうな花瓶1つ、
     持ち帰ったら、何を言われるか解ったもんじゃあねぇ、
     手は出さない否出せないのである。
     「誰か使ってください」と声はかけるがまず出ない。 
     持っていて万一盗品だったら大変だが、それ以上に「面子・めんつ」である。

    * 資源ゴミ置き場が道路べりで、人目につきにくいこともあり、
     よその車が投げ捨てる物が相当ある、
     残飯の中にビンが入っており、投げるときにわれる、
     自転車もあれば古着もある、ペンキのかんもある、
     とにかく要らん物を投げ捨てていくのである。

    * ある時、投げ捨てたゴミの中から、携帯電話の領収書が出てきたので、
     警察へ持参、「告発するか?」 「告発者になるか?」 と言われ手続き、
     後日警察から電話すると、職場でもあり丁寧な対応、しかし   
     「ゴミは知りません」 と言う、「これから指紋照合に行く」 と言ったら、
     にわかに あたふたと「仕事中ですから」 と繰り返し、「すいません」と
     謝ったそうで、「二度とするな」 ときつく叱りおいたとか、
      この時、廃棄物処理法に違反すると伺った。

    * ゴミ・分別中に、「ふとんをお願いしたい」 と言う奥さんに「どうぞ」と
     言うもふとんを抱えて現れたのは、隣の町内から、
     聞けば、町内会にも入らず、分別ゴミのことも知らず、ここを総合ゴミ捨て場
     にしていたらしい、自分の町内にもあるはずと話す。
      ふとんも当初は、小さく切って生ゴミで出していたが、今は粗大ゴミに
     出すこととなった。

    * 投げ捨てにもうT種類ある、大きい袋にカンが一杯入っていても、
     アルミカンは一つもない、明らかにカンを大量に集めアルミカンを
     抜き取った「かす」 だ。

    * ハゲタカのように新聞をさらっていく者も多かった、
     トラックを停め、人がいても新聞に手をかけるのもいて、強く抗議し、
     ドロボー呼ばわりすると止めた。
     その後、東京のように「窃盗」とする条例がつくられ、表向きは減った。
     それでも、人がいないと、さっとなくなる。
      出すがわも、置き場がないと言って、資源ごみを少しでも家の外に出す、
     カンや新聞はすぐなくなる、これで生活する人もあり、しかたないか。

    * 町内会に入らん人もいる、それでも「ゴミ」は出す。
     当番に出て来るおばさん達から不満がでる、
     「資源ゴミだけじゃねぇ! よそのゴミの世話までするんか!」

    * 市役所へ要望にいった、しかし、職員は聴くだけの対応で
     「愚痴を言いに来たんではない」 と管理職を呼び、実状を話し、
     対応を強く求める。
      BUT・BUT じゃがしかし、「なかなか警察も逮捕しない」とか、
     「市の職員による見張り番も難しい」 とか、「当面、カンバンを
     取り付けるから」 とか、まことに頼よりない。
     「人民の、人民による、人民のための政治」 を痛感する。
     でも、深夜の見張りに一回つきあってくれた、当然その日はなにもなし、

    * 隣の町内の人と話したとき、「資源ゴミの集積場がきれぇになったのぅ」
     感心したのか、褒めてくれたのか、そして言った、
     「その分、うちに捨てに来よる」 と。

    * 推進員になって気がついた、アパートの人が町内会にほとんど入らない
     ないことに。その人たちに尋ねると、「何も行事がないから」と、
     子供が数人しかいないので子供会もない、婦人会も名前だけ、
     高齢者が多いが世話人がなく老人会もない、    
      せめて、町内でボーリングか小旅行でもと考えて・・・・・

    * 紙とアルミはそこそこの価格で買ってくれ、小回りの効く業者を
     見つけ、ステンのカンとくず鉄は数ヶ月まとめて売りに行く、
      扇風機・ストーブ・給湯器・パソコン等等引き受けて、ばらし、
     鉄と、非鉄と、プラに分けて、売ったり、処分したり、
      田舎の資源ごみも廃棄物とともに持ち帰る、
      ホームセンターでは大量のダンボールをいただく、

    * 資源ごみをだしてくれる人、よりわける当番、買ってくれる業者、
     市の補助金、そして私の努力もあって、ン万円程たまった。

    * 数人に、ボーリングがいいか、日帰り旅行がいいか尋ねるも、
     「うーん」と言っても、自分が参加するとは言わない、
     中の一人が、「弁当でも出すか?」と言えば、「好みもあるしなぁ」
     「いっそのこと、千円ずつでも配るか」「それが良ぇなぁ」
     町内の交流と、新しい人を迎えようと努力してきた私は・・・・・・

    * ゴミ当番は1年に1回くらいでも、担当者は毎月である。
     汚ねぇ役目でもあり、誰もやりたがらないはず、せぇでも
     これがゴミの資源化になり、ゴミを大幅にへらし、地球の温暖
     化防止にもなるようで続けたいと思う。
     退職した今は動ける限りやりたい。

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