ミノムシで財布を作る * Mog

  材料となるミノムシは、山の中や人里離れた所にはめった
にいない。   庭や公園で手入れが行き届いている木々にも
見られない、
木の種類としては、 カキ、サクラ、プラタナス、アカシア等に
つくものは大きく、良質なものが多い。

   ミノの一部に木枝や葉のすじを取り込んでいるものはそこだけ
薄くなっており、 2ケ所以上あると、加工する時に薄い所が残っ
て使えない。1ケ所だけなら、 そこを切り開く。

    やや、小型のミノはチャミノガとおもわれ、やたらに、多くの
小枝を付けており、  使えない。

   採集の時期は、落葉してからの方が見つかりやすく、寒さ
のためやや袋が厚くなると思われる。

 雪国では、寒さのため厚くなりすぎ、ヤスリで削ると聞いている、
うらやましい話で、当岡山は気候温暖のため、うすいのが多く、採集しても使えるのは
1割にもならない。

  慣れれば、使えるものだけ採集するようになるが、それだけ数は少なくなる。
うすいものは庭に放しているが、それがどのくらいりっぱなミノになるか不明である。

  とにかく、秋から春まで、ときには夏でも、あらゆる機会に採集し、
上下の端をハサミで切り、ハシなどで虫を押し出す。
これを、おこたると、部屋中、ふとんにも、天井にも、フスマにも、ありとあらゆる所に
ミノムシがはいまわる・・・ミノを扱った人は、たいていやっている。

中の虫は捨てる人が多いが、いま我が家では、かわいいもぐらの貴重な食糧である。
夏から秋には、ヤブキリやウマオイ等、食虫性の強い虫の生きエサに役立っている。

 さらには十分「ふん」を出させ、よく茹で、水気をきり、塩ずけの上、酒粕に漬ければ、
とも考えているが、どなたか試されてはいかがか?

ミノが何十ではダメ、何百何千とたまると、1個所を切り開き、枝やごみ、葉などを
取り除き、中性洗剤で何回もあらい、水が濁らなくなると、よくすすぎ乾かす。

これをアイロンで板状にする、温度は、絹・毛織物くらい、

 サシをつくる、プラスチックの下敷きなどで、正方形のサシを何種類かつくる、
1.6センチ四方、1.8センチ四方、2センチ四方など適当に作る。
小さすぎると縫い合わせが困難だし、大きすぎると、そんなミノはなかったりする。

板状のミノをなるべく大きいサシに合わせて、正方形にきる。
同じ大きさのものをビン等に入れてためる。

同じ大きさの2枚のミノを、内側を、合わせて、縫いあわせ、帯状にする。
なるべく「はし」を縫い、縫い目ば1ミリ以下で、なるべく小さく、蛇行しないよう
気を付けて、「かえし針」で丁寧に縫う。糸の始めと終わりはとめる。

 アイロンをかけ、帯状にする。
帯状のものを2枚合わせて板状にしていく。このときはミシンでも良い、
これを繰り返す。仕上がりの表と裏を間違えないように、縫いしろはなるべく
一定にして、アイロンで板状にのばす。

 かばん屋に加工に出す。BUT・BUTじゃがしかし5,000円以上とか
立派な牛皮のサイフが買える価格ではある。

 サイフを何個も作ったり、ハンドバックを作ったりした人もあるが、
材料が揃わずに、途中止めになった人も多い。
執念深い・・・・・・失礼・・根気のよいあなたならきっとできる。1度チャレンジしては。

私が作ったのは、女性用サイフが1つしかないが、ン十年の昔結婚前に贈った
唯一最高のプレゼントではある。

 その後の報道で、ミノムシの天敵が現れたという、果樹園芸等生産者には朗報
かも知れないが、 ミノムシ細工を目指す者には大変な事態で・・・。      

     

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