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バスケット・ケース3
BASKET CASE 3

米 1991年 90分
製作総指揮 ジェームズ・グリッケンハウス
監督 フランク・ヘネンロッター
脚本 フランク・ヘネンロッター
出演 ケビン・ヴァン・ヘンテンリック
   アニー・ロス


 この3作目も、2作目がそうだったように、別の映画が撮りたいがための「やっつけ仕事」である。2作目公開当時のヘネンロッター監督へのインタビューにはこうある。

「最初はジェームズ・グリッケンハウスの会社に『ミュータント・ゴキブリ』の企画を持って行ったんだ。これは通らなかったけど、『バスケットケース2』なら金を出すというんだ。でも、私は続編は作りたくなかった。それでも引き受けたのは『フランケンフッカー』を同時に撮らせてくれたからだ。この次に『バスケットケース3』を撮るのも『ブードゥー・ドール』が撮れるからさ」。

 しかし、『ブードゥー・ドール』はいまだに公開されていない。
 それどころか、ヘネンロッター監督は本作以降、沈黙を続けたままである(註1)。
 いったい何があったんだ?。
 何があったのかよく判らないが、とにかく本作は『バスケットケース』で樹立した功績を台無しにするだけの破壊力を誇る「BOMB」であることだけは間違いない。

 内容的には、前作のプロットに毛が生えただけの「心のこもっていない作品」である。
 前作で童貞喪失を果たした畸形児の兄貴に12人もの子ができる(写真上)。これがまた同じO次郎のような体形で、
「こいつらは人類ではないんかい?」
 と呆れていると、畸形偏見を持つ地元警官に妻=P子を殺され、お子たちを誘拐されてしまう。怒り狂ったO次郎はパワード・スーツに身を包み(写真下)、警官どもに報復するのであった.....。

 もうここまでいくと単なる怪獣映画であり、1作目にあった「畸形として生まれた哀しみ」など吹き飛んでしまう。
「ダメだこりゃ」
 とグリッケンハウスは思ったのかも知れない。
 我らがヘネンロッター監督のキャリアは、これで断たれたのであった。

註1 現在、2006年公開予定の『SICK IN THE HEAD』の企画が進んでいる模様。


関連人物

フランク・ヘネンロッター(FRANK HENENLOTTER)


関連作品

バスケット・ケース(BASKET CASE)
バスケット・ケース2(BASKET CASE 2)


 

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