我々を出迎えたのは、艦橋や煙突などこそ無いものの、巨大な上部構造物でした。 | |
左下の人がミニチュアみたいだな。 |
2番主砲だ。月並みですが、どうしても「大きい」という言葉を使わざるをえないな。 大和型戦艦はこの46センチ砲によって敵を討つべく作られたが、彼女(艦船は女性として扱われる)らにとって残念なことに、これらの大口径砲では対処できない航空機が主役となってしまった。 |
2番主砲のそばにあった96式25ミリ3連装機銃です。元々「大和」は後ろに写っている主砲を駆使して戦うことが想定されていましたが、実際にはこれらの機銃が主となってしまいました。 |
1番主砲だが、砲身が無いのでしまりが無いな。はぁ……。 | |
どうでもいい話ですが、後ろに尾道城が見えます。 |
ほぼ正面にまわってみたけど、なんか砲塔の形が変だと思わないか? | |
そういえば左側……右舷側が不安定そうですね。 | |
不安定も何も、砲塔の右舷側が削られているのだ。その為、砲塔を乗せる穴が左舷は塞がっているが、右舷はあいている。 | |
あーっ!いくらオイラ達から見たら左側になる右舷があまり攻撃にさらされなかった(=映画に出てきにくい)とはいえ、ここまでやるかよ! |
正面から見ると、無残な状態がはっきりとしています。 | |
もちろん、砲塔右舷側の測距儀もありません。 |
さ、艦首に行くぞ。 この艦首だが、第3章でも説明したとおり、映画撮影時には設置されていなかった。しかし、一般公開にあたって追加設置された。 | |
ところで、元からあった部分と増設部分の境目って、木甲板の切れ目ですか? | |
なんかそうみたいですね。でも、確信は出来ません。 | |
手元の模型ではもっと先まで木甲板が伸びていたから、それでいいと思うがな。 |
球磨川……なんでこんな所まで写すのだ。 | |
他のホームページやブログと差をつけるため。エヘン。 | |
ここまでしなくても差ならついてますよ。管理人の頭の壊れ具合で。 | |
やっぱりそう言うのね。シクシク…… |
ゆりりんの発言でグレてしまいました。そこで、次の写真は艦首から後方を撮影したという、ありがち過ぎるやつです。 |
おお、大和型戦艦特有の舷側ラインがわかる写真だな。やるじゃないか。 | |
ゆりりんが毒舌吐いて、ちかたんがフォローする。なんか普段と逆だな。まぁいいか。 | |
あら、この写真って、同型艦「武蔵」の出動公試写真みたいですね。 | |
よく気付きましたね。この写真は「武蔵」、ひいては大和型戦艦を代表する写真の一つ、「『武蔵』出動公試中の前甲板写真」を参考にしたんですよ。 | |
その尾道「大和」ロケセット版かよ。なかなか考えているではないか。このひらめきをまともなことに使って欲しいよ、まったく。 |
上の写真をアップにしてみました。 | |
あら〜。1番主砲右舷の手ぬk……もとい、コストダウンが明瞭ですね〜。 |
ではそのコストダウンを更に…… | |
いいかげんにしろ!こんなもん誰が見たがるんだ! |
先ほども書いたのですが、「大和」は左舷に集中攻撃され、右舷はあまり攻撃されませんでした。そのため、戦闘時ドラマはどうしても左舷中心になります。そこで、「左舷精密、右舷省略」となりました。この結果、右舷の機銃は設置されていません。 |
この1番主砲後部を写した写真も、「武蔵」2番主砲の写真を意識した物なのか?実物は左舷から写したやつだったが? | |
右舷にまわってから「武蔵」主砲後部のやつに気付いちゃった。てへっ。 |
これは、15.5センチ副砲です。主砲が敵の戦艦を相手するのに対して、こちらは近づいてきた巡洋艦や駆逐艦といった補助艦艇を相手にします。 | |
えびのさん、副砲が使われる機会って、具体的にどのような状況ですか? | |
たとえば、戦艦と砲撃戦やってる最中に、巡洋艦や駆逐艦といった補助艦艇部隊が魚雷を撃ちに高速で突撃してきたときです。主砲は戦艦に向いていて使えませんし、魚雷が命中すると船が傾いて沈没しますので、対補助艦船用の防御兵器というわけです。 | |
新造時は艦橋の前後左右で合計12門あったんだよな。ところが、対空兵装強化と対水上戦の機会減少のために前後の6門に減らされたのだな。 | |
そういうこと。副砲削減により増やされた兵装「高角砲」については後で説明するよん。 |
みんな〜、1番副砲前で個人別記念撮影やるけど、同時に自己紹介もしてやってくれ。 | |
普通第4章に入ってからやるか?でも、説明不足……というより皆無というのもどうかと思うから、遅すぎだがやっておこう。 | |
いいですね〜。でも、動物系のみなさんはどうしますか? | |
オイラたち人間(?)系で紹介しましょう。 | |
カエルを影武者としているお前は人間系には見えんだろ。 このページをご覧になっている皆様、くだらないことをしゃべっているカエルがおりますが、本当はあまりにも不細工すぎる人間ですので、どうかご了承ください。 | |
こら〜っ! まずは、「けろぴー」です。カエル系のメンバーですが、私、球磨川えびのの影武者(笑)もやっています。 |
私は沢口千賀子だ。 最近、球磨川えびのから「ツンデレ」というタイプのキャラになるようにせがまれているのだが、球磨川相手だと「ツン」はともかく「デレ」になることはまずありえない。 それから、くれぐれも「ちかたん」などと呼ばないようにな。そんなキャラじゃないから。 | |
ちかたんツンデレやってってばー。それに「ちかたん」呼称は若いから使えるのに、嫌だなんて〜。 |
私は倉木由利子です。歴史ある名家の、永遠の20代巨乳未亡人ですっ。 最近はえびのさんから「ゆりりん」と呼ばれていますが、こう呼ばれると可愛くていいですね〜。 | |
ゆりり〜ん、何ですか「永遠の20代」とは。高校卒業したお嬢さんが泣いてるぞ〜。 |
次は猫タイプのメンバー「ぴろ」だ。本名は「ピロシキ」だが、誰もが「ぴろ」と呼んでいる。 くれぐれも、この後紹介する「シャモン」と間違えないように。 |
次も猫タイプのメンバーで、「シャモン」ちゃんです。先述の「ぴろ」ちゃんとの識別点は、色が全体的に灰色っぽいところです。 |
最後は「あみけろ(仮称)」です。けろぴーと同じ、カエルタイプのメンバーです。 今回の旅とは関係ないのですが、鹿児島県姶良郡蒲生町出身です。 | |
本当に何の関係も無いな。 |
さっきの物とは別の25ミリ機銃か。ところで球磨川、けろぴーを旋回手か射手の腰掛に座らせようと思っただろ? | |
ちかたんの予想どおりですよ、ハイ……。 |
こちらは説明板です。今回参加したメンバーをもってしても、機銃一基動かせません。残念。 | |
「残念」て何ですか。 |
ここにも機銃があるのだが、大分簡略化されているな。腰掛は無いし、機銃細部の部品がかなりはぶかれている。 |
艦橋基部のアップです。上も作ってくれれば、映画のリアル度および尾道の名所度がさらに上昇したと思うのですが、仮設構造物の限界ですね。 |
二つ上の写真にある機銃を前から見てみた。 | |
えびのさん、千賀子さん、手前の袋と後ろの浮き輪にそれぞれ「呉軍需部」「や(ま?)と」と書いてありますよ〜。 | |
あ、本当だ……。映画スタッフも細かいところまでやるな〜。 |
以下、説明板2枚。以上! | |
球磨川、しっかり説明しろよ。 |
えびのさん、これも25ミリ機銃ですか? | |
そうですが、こちらは爆風対策のシールドがついているやつです。 シールドが無い機銃は、主砲発射時の衝撃で壊れやすいんですよ。そこで、大和型戦艦では機銃をシールドで覆って竣工したのですが、追加機銃の中には、重量・資材・資金など、いろいろな関係でシールド無しとなりました。 | |
シールド無しの機銃、主砲を撃つごとに壊れるのか……ろくに主砲も撃てんではないか。対策はとっていたのか? | |
機銃が壊れるといっても、照準装置のプリズムが中心だ。主砲発射時には、機銃要員はプリズムを持って艦内に避難するわけ。 | |
なんか面倒くさいですね。 |
シールドあり25ミリ機銃ですが、銃身が上下する所だけは隙間を作らなければなりません。んで隙間の先ですが、ちゃんと作ってあります。 | |
作るべきところはちゃんと作ってあるのだな……。 | |
ロケセット製作者の皆様の苦労がしのばれます。 |
これはさっきちょこっと触れた12.7センチ高角砲です。対空戦においては、ある程度はなれたところでは高角砲、近くでは機銃という具合に使い分けるのが当時の常識でしたが、旧日本海軍では主砲や副砲すらも対空戦に使いました……が、効果については触れないほうがよいでしょう。 | |
使えるものは何でも使……おうとするが役に立たない。貧乏人にありがちなことだな。 | |
ちかた〜ん、そこまでズバリと言いますかい。 ちなみに、アメリカやイギリスは副砲と高角砲を合わせたような兵器「両用砲」を装備しました。確かに副砲と高角砲は口径が近い(大和型戦艦で15.5センチと12.7センチ)んですけどね。 | |
米英って、日本よりいろいろな兵器の数量は充実していましたに、なんかみみっちいです。 | |
米英が両用砲化した一方で日本が副砲・高角砲併用の理由ですが、私のこう考えております。 副砲のお仕事は先ほども話しましたが、「奇襲する敵補助艦艇への対策」であります。米英の場合は護衛用の補助艦艇がたくさんついているので、そいつらに任せておけばよく、本格的な副砲が無くともどうにかなったことです。一方、日本の場合はただでさえ補助艦艇が米英より少ないうえに、戦艦を中心とした艦隊決戦の準備として、補助艦艇による夜襲で敵戦艦をすり減らしておくという方針ですので、戦艦の護衛兵力があまり無いのです。そこで、戦艦も自分で敵補助艦艇部隊を撃退しなければならず、そのため副砲を残さなければならないのです。 | |
長すぎるぞ球磨川、誰がそんな長文読むのだ。要するに「みんな貧乏が悪いんや」ということか? | |
まさにそうだよ。というか、戦争自体が大抵、貧乏から脱出するために行われたんだよ。よく政治家が「貧困をなくせば戦争は起こらない」というけど、そのことは決して間違いじゃなないんだよ。もっとも、国によって貧乏の基準…… | |
えびのさ〜ん、千賀子さんの視線が痛いです……。 | |
むかつく〜、大いにむかつく〜。この奥さんはでかい屋敷で多くの使用人に囲まれていいもん食ってでかい乳ぶら下げて…… | |
ちかた〜ん、後のほうで脱線してるよ。 ああっ、せっかく真面目な話していたのに〜。 |
えびのさん、やっとたどり着いた高角砲の下にこんな説明板がありましたよ。 | |
おお、こりゃ艦内生活についてのやつですね。どれどれ……ちょっぴり不満。 | |
球磨川、なんか間違いでも書いてあったか? | |
右下に「大和にもコンビニがあった?」という見出しで始まる文章があるでしょ。これじゃ来場客が普通にカウンターや商品棚があるお店と思ってしまうよ。 実際の販売方式は、前もって分隊ごとに欲しい品物をリストにまとめて提出して、営業時間中に窓口に受領するの。んで代金は後日の給料から天引き。 | |
はいはい軍事ヲタクごくろうさん。 | |
それだけかよっ! |
えびのさ〜ん、左下に商品の料金表がありますよね。そこで、葉書を基準に現在の値段に換算してみました。 | |
全商品一律に掛け算かよ……。ほおっておこう球磨川。 | |
まあまあ、とりあえず見てみようじゃないの、ゆりりんの計算から見える当時の物価事情を。 | |
わけのわからん物しか見えんと思うが。 |
商品名 | 当時の値段 | 現在の値段? |
---|---|---|
郵便ハガキ | 1銭5厘 | 50円 |
鉛筆 | 2銭 | 約67円 |
歯磨き粉 | 2銭 | 約67円 |
タオル | 7銭 | 約233円 |
化粧石鹸 | 5銭 | 約167円 |
洗濯石鹸 | 10銭 | 約333円 |
ふんどし | 10銭 | 約333円 |
木綿糸 | 5銭 | 約167円 |
酒(1升) | 1円80銭 | 6,000円 |
ラムネ | 1銭 | 約33円 |
タバコ(誉) | 4銭 | 約133円 |
タバコ(桜・光) | 10銭 | 約333円 |
パイナップル缶詰 | 20銭 | 約667円 |
羊かん | 8銭 | 約267円 |
酒1升6,000円……なんて計算をしてくれたんだ奥さん。これでは軍人が超高級酒ばかり飲んでいたみたいではないか。 | |
別に計算は間違えていませんけど。 | |
そうじゃなくて、こういう企画を思いついたこと自体が問題だ。「酒1升6,000円」なんか見たくなかったのに〜。そう思うだろ球磨川。 | |
由利子さんちならともかく、オイラやちかたんには一生手が出ません。ううっ、気分が悪くなってきた〜 | |
えびのさん、千賀子さん、大丈夫ですか〜? |
ようやく体調が回復したところであたりを見回すと、舷側にずらりと並んでいた機銃群がありました。それらの一つを後ろ(?)から見てみました。 | |
なんか出入り口が狭くないか?これでは配置につく時間がかかるのではないか? | |
シールドの強度、生産性の関係かな?しかしよくこんな狭さで戦えたなぁ。 | |
当時の日本人は小柄で、訓練でどうにかするのが大日本帝国海軍だったんですから、あまり問題にならなかったのでは? | |
一応現場は不満があったと思うがな。 |
見学コースも終わりに近づいたとき、ふと見上げると、12.7センチ高角砲の真下でした。 | |
さっきまで46センチ砲を見てきたせいで、小さく見えます。これでも決して小さくは無いのですけどね。 | |
ちなみに12.7センチ砲は軍艦にとって手ごろな大きさなのか、現在でも大型艦艇を中心に搭載されている。もっとも、大和の時代のそれより大幅に性能は進化しているが。 |
えびのさん、「大和」の兵器ですが、いろいろあって混乱してきました。まとめてくださいませんか。 | |
まぁ、軍事マニアじゃないとそうなるのもしょうがないですし、ここでやっときましょう。 |
兵器 | 説明 |
---|---|
46センチ主砲 | 対戦艦用兵器。世界最大の艦載砲で、大和型戦艦最大の特徴でもある。 |
15.5センチ副砲 | 対補助艦艇用兵器。 |
12.7センチ高角砲 | 対航空機用兵器。離れた位置の航空機に対して使用。 |
25ミリ機銃 | 対航空機用兵器。近寄ってきた航空機に対して使用。大和型には単装型と3連装型を配備。 |
13ミリ機銃 | 対航空機用兵器。近寄ってきた航空機に対して使用。大和型には2連装型を配備。ロケセットでは再現されなかった艦橋に設置。 |
まぁ、こんなところです。 | |
13ミリ機銃……調べてみたところ、25ミリ機銃ですら威力が不足していた(多くの米軍機に機銃弾が命中したが、撃墜は出来なかった)というのに、何でさらに弱い機銃が残っていたのだ? | |
25ミリ機銃より軽い(13ミリ連装機銃は銃架重量313kg、25ミリ3連装機銃は同1,800kg)ので動かすのが楽だったはずだよ。それで、すぐに敵機に向けられ、爆弾や魚雷の照準がやりにくくなるという効果があり、残されたと思う。 | |
25ミリ機銃の単装型(185kg)でもよさそうな気がしますけど?弾の種類を統一できますよ。 | |
そう言われると……いかん、「撤去するのが面倒くさいのでそのまま残しました」という可能性が頭をよぎる〜 |
ところで球磨川、私達をここまで導いてくれた人物の存在を忘れてはいないか? | |
ああっ、うるとら☆れいかぁさんをほったらかしていたぁー! |