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出題テーマ 正解肢等のテーマ 難易度 AやさしいBやや難しいC難しい 16年問1 権利不完全な意思表示/虚偽表示等 A [問 1]A所有の土地につき,AとBとの間で売買契約を締結し,Bが当該土地につき第三者との間で売買契約を締結していない場合に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,正しいものはどれか。 1 Aの売渡し申込みの意思は真意ではなく,BもAの意思が真意ではないことを知っていた場合,AとBとの意思は合致しているので,売買契約は有効である。 2 Aが,強制執行を逃れるために,実際には売り渡す意思はないのにBと通謀して売買契約の締結をしたかのように装った場合,売買契約は無効である。 3 Aが,Cの詐欺によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの詐欺をBが知っているか否かにかかわらず,Aは売買契約を取り消すことはできない。 4 Aが,Cの強迫によってBとの間で売買契約を締結した場合,Cの強迫をBが知らなければ,Aは売買契約を取り消すことができない。 着眼点 条文を日常の用語にしただけの、プレゼント問題である。 1× 売渡す意思が真意でなく、そのことをAは知っていたのであるから、心裡留保であり、相手方Bが悪意なので、無効である。AとBの意思が合致してとあるが、売買契約の意思はないことで合致しているのである。3-4 2○ 相手方と通謀して契約締結を装った場合は、当事者に契約の意思はないのだから、無効である。3-3 3× 契約当事者はABだから、Cの詐欺は第三者の詐欺である。第三者の詐欺は、相手方Bがそのことを知っていた場合は、詐欺に乗じた相手方は自ら詐欺をしたのと同じで保護するいわれはないから、これを取り消せる。知らなかった場合は、やすやすとだまされた落ち度のある被詐欺者より相手方保護を優先すべきであり、取り消せない。3-2 4× 第三者の強迫の場合は、全く落ち度のない被強迫者の保護を優先すべきで、相手方がそのことを知らなくても取り消せる。3-3 正解(2) セオリー 1は、わざとらしく「AとBとの意思は合致しているので,・・・・」と理由から結論を導いているが、このような記述は誤りであることが多い。 代理/本人が無権代理人を相続 C [問 2]B所有の土地をAがBの代理人として,Cとの間で売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)AとBとが夫婦であり契約に関して何ら取り決めのない場合には,不動産売買はAB夫婦の日常の家事に関する法律行為の範囲内にないとCが考えていた場合も,本件売買契約は有効である。 (2)Aが無権代理人である場合,CはBに対して相当の期間を定めて,その期間内に追認するか否かを催告することができ,Bが期間内に確答をしない場合には,追認とみなされ本件売買契約は有効となる。 (3)Aが無権代理人であっても,Bの死亡によりAがDとともにBを共同相続した場合には,Dが追認を拒絶していても,Aの相続分に相当する部分についての売買契約は,相続開始と同時に有効となる。 (4)Aが無権代理人であって,Aの死亡によりBが単独でAを相続した場合には,Bは追認を拒絶できるが,CがAの無権代理につき善意無過失であれば,CはBに対して損害賠償を請求することができる。 着眼点 平成5年の、無権代理人が本人を単独相続した場合に関する出題を受けての出題。直前対策完成ゼミで出題予想をしたところがズバリ出されている。 1× 夫婦間では、日常家事に関する法律行為の範囲内では相互に代理権がある(761条 判例)。が、不動産の売却は到底日常家事の範囲内とはいえない。しかも、相手方Cも日常家事の範囲外と考えていたので、Cを保護する理由もない。よって、本件売買契約は単なる無権代理で無効である。4-8 2× 無権代理行為の相手方は、本人に対し追認催告をすることができるが、それに確答がなければ、追認拒絶の意思が推測されるので、追認拒絶とみなされ、無権代理行為は無効に確定する。4-9 3× 無権代理人が本人の地位を単独相続した場合には、不信義な無権代理人に追認拒絶をさせる必要はないので、当然に無権代理行為は有効になるが、共同相続をした場合には、他の共同相続人の迷惑になるので、無権代理人の相続分についても、売買契約は有効にならない(判例)。4-13 4○ 本人が無権代理人を相続した場合は、本人は不信義なことをしたわけではないので、追認拒絶をすることもできるが、相続というのは財産上の権利義務の包括承継だから、無権代理人が善意無過失の相手方に負う損害賠償責任も承継する(判例)。よって、CはBに対して損害賠償を請求することができる。4-13 正解(4) 物権変動と登記/賃貸人の地位の交替の対抗 B [問 3]Aは,自己所有の建物をBに売却したが,Bはまだ所有権移転登記を行っていない。この場合,民法の規定及び判例によれば,次の記述のうち誤っているものはどれか。 (1)Cが何らの権原なくこの建物を不法占有している場合,Bは,Cに対し,この建物の所有権を対抗でき,明渡しを請求できる。 (2)DがAからこの建物を賃借し,引渡しを受けて適法に占有している場合,Bは,Dに対し,この建物の所有権を対抗でき,賃貸人たる地位を主張できる。 (3)この建物がAとEとの持分1/2ずつの共有であり,Aが自己の持分をBに売却した場合,Bは,Eに対し,この建物の持分の取得を対抗できない。 (4)Aはこの建物をFから買い受け,FからAに対する所有権移転登記がまだ行われていない場合,Bは,Fに対し,この建物の所有権を対抗できる。 着眼点 3・4は、初出題。その物件に正当な利害関係を有する第三者には、登記なくして権利取得を対抗できない。その物件に正当な利害関係を有しない第三者には、登記なくして権利取得を対抗できる。6-5 この基準に当てはめる。なお、正解肢の2は過去既出。 1○ A→B 建物所有権は、AB間の契約でBに移転している。これに対しCは無権利者であり、その建物に正当な利害関係をもっていない。権利者Bは、Cに登記なくして所有権を対抗でき、明渡しを請求できる。6‐5 2× A→B Bは権利者であるが、その建物の賃借人Dもその建物に正当な利害関係を有する。そこで、BはDに対しては、登記なくして所有権を対抗できず、また、賃貸人たる地位も主張できない。6-5 3○ A→B Bは持分1/2の権利者であるが、その建物の持分1/2を有するEもその建物に正当な利害関係を有する。そこで、BはEに対しては、登記なくしてこの建物の持分の取得を対抗できない。6-5 4○ A→B Bは権利者であり、これに対し、自己に権利を全部譲渡したA及びそのAに権利を全部譲渡したFは、その建物に正当な利害関係を失っている。よって、BはA及びFに対しては、登記なくして所有権を対抗できる。6-5 正解(2) 債務不履行/損害賠償額の予定 B [問 4]共に宅地建物取引業者であるAB間でA所有の土地について,平成16年9月1日に売買代金3,000万円(うち,手付金200万円は同年9月1日に,残代金は同年10月31日に支払う。)とする売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)本件売買契約に利害関係を有しないCは,同年10月31日を経過すれば,Bの意思に反しても残代金をAに対して支払うことができる。 (2)同年10月31日までにAが契約の履行に着手した場合には,手付が解約手付の性格を有していても,Bが履行に着手したかどうかにかかわらず,Aは,売買契約を解除できなくなる。 (3)Bの債務不履行によりAが売買契約を解除する場合,手付金相当額を損害賠償の予定とする旨を売買契約で定めていた場合には,特約がない限り,Aの損害が200万円を超えていても,Aは手付金相当額以上に損害賠償請求はできない。 (4)Aが残代金の受領を拒絶することを明確にしている場合であっても,Bは同年10月31日には2,800万円をAに対して現実に提供しなければ,Bも履行遅滞の責任を負わなければならない。 着眼点 弁済と解除関係の特約を聞くもの。正解肢の3は過去既出〔14年問7〕。 1×弁済につき利害関係がない第三者のCは、債務者Bの意思に反しては弁済することはできない。弁済期が到来したか否かは、関係がない。6-11 2×解約手付けの効力は、相手方Bが履行に着手するまでは、Aは、自ら履行に着手しているか否かを問わず、手付けによる解除をできるというもの。よって、Aが履行に着手した場合、Bが履行に着手したかどうかにかかわらず、Aは、解除できなくなるというのは話が逆で、誤り。アクター逆転パターンのひっかけ。5-11 3○損害賠償の予定の特約をしたら、当事者は予定額以上の損害賠償の請求はできない。5-5 4×弁済の提供をすれば債務者は債務不履行責任を免れるが、債権者が受領拒絶の意思を明らかにしている場合の弁済の提供は、現実のものでなく、口頭の提供でもよい。また、供託をして債務そのものを免れることもできる。よって、現実の提供をしなければ履行遅滞責任を負わなければならないというのは誤り。Rule1-3-6 正解(3) 時効/占有の承継 B [問 5]A所有の土地の占有者がAからB,BからCと移った場合のCの取得時効に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)Bが平穏・公然・善意・無過失に所有の意思をもって8年間占有し,CがBから土地の譲渡を受けて2年間占有した場合,当該土地の真の所有者はBではなかったとCが知っていたとしても,Cは10年の取得時効を主張できる。 (2)Bが所有の意思をもって5年間占有し,CがBから土地の譲渡を受けて平穏・公然に5年間占有した場合,Cが占有の開始時に善意・無過失であれば,Bの占有に瑕疵(かし)があるかどうかにかかわらず,Cは10年の取得時効を主張できる。 (3)Aから土地を借りていたBが死亡し,借地であることを知らない相続人Cがその土地を相続により取得したと考えて利用していたとしても,CはBの借地人の地位を相続するだけなので,土地の所有権を時効で取得することはない。 (4)Cが期間を定めずBから土地を借りて利用していた場合,Cの占有が20年を超えれば,Cは20年の取得時効を主張することができる。 着眼点 時効制度は事実関係をそのまま権利関係に認めるという制度で、その要件は単純である。 1○時効取得では、自己の占有だけでなく前主の占有も合わせて主張できる。併合主張した場合には、前主の占有の善意・悪意も承継するので、悪意者Cが、善意・無過失の前主Bの占有との併合主張をしたときには、全期間、善意・無過失の占有とみなされる。よって、Cは、10年の取得時効を主張できる。7-4 2×前主の占有との併合主張した場合は、前主の占有の瑕疵(平穏・公然・善意・無過失でないこと)をも承継する。そして、善意・無過失でない場合(悪意又は過失あり)は、10年の取得時効は成立しない。よって、Cは、Bの占有に瑕疵(かし)があるかどうかにかかわらず10年の取得時効を主張できる、というのは誤り。7-4 3×Bの占有は所有の意思のない占有であり、その占有を相続しても取得時効は認められない。が、相続時に新たな占有が開始されそれに所有の意思が認められる場合には、新たに開始された占有により時効取得することもできる(判例)。 4×所有の意思がない占有では、所有権を取得時効できない。所有の意思は、占有するに至った事情から客観的に判定されるが、借受人として占有を開始した者には(他に所有者がいることを認めたうえでの占有であるから)所有の意思は認められない。7-2 正解(1) 連帯債務・連帯保証/絶対的効力 B [問 6]AとBが1,000万円の連帯債務をCに対して負っている(負担部分は1/2ずつ)場合と,Dが主債務者として,Eに1,000万円の債務を負い,FはDから委託を受けてその債務の連帯保証人となっている場合の次の記述のうち,民法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)1,000万円の返済期限が到来した場合,CはA又はBにそれぞれ500万円までしか請求できないが,EはDにもFにも1,000万円を請求することができる。 (2)CがBに対して債務の全額を免除しても,AはCに対してなお500万円の債務を負担しているが,EがFに対して連帯保証債務の全額を免除すれば,Dも債務の全額を免れる。 (3)Aが1,000万円を弁済した場合には,Aは500万円についてのみBに対して求償することができ,Fが1,000万円を弁済した場合にも,Fは500万円についてのみDに対して求償することができる。 (4)Aが債務を承認して時効が中断してもBの連帯債務の時効の進行には影響しないが,Dが債務を承認して時効が中断した場合にはFの連帯保証債務に対しても時効中断の効力を生ずる。 着眼点 連帯債務・連帯保証の定番問題。連帯債務は、絶対的効力が生じる〔りー・そう・こうこん・めん・じこう〕で、連帯保証は、保証債務の付従性の上に、普通保証と異なる連帯保証の3つの違いで切れる。落としてはならない。 1×連帯債務者ABには、債務全額の1000万円を請求できる。前段誤り。後段は正しい。8-32 2×連帯債務者一人にした債務の免除は、絶対的効力があり、他の連帯債務者も 免除された連帯債務者の負担部分の限度では、債務を免除されたことになる。前段は正しい。8-33 が、Eが保証人Fに対して保証債務を免除しても、主債務者Dは債務を免れられない。後段は誤り。8-25 3×連帯債務者が弁済した場合は、他の連帯債務者に負担部分に応じて求償できる。前段は正しい。8-24上 後段は、保証人が弁済したときは、本来全部負担すべき主債務者に全額の求償ができるので、誤り。8-31 4○連帯債務では、債務の承認は絶対的効力事由ではないので、Aが債務を承認して時効が中断してもBの連帯債務の時効の進行には影響せず、前段は正しい。8-33 保証債務は、主債務の運命に付従するので、Dが債務を承認して時効が中断した場合にはFの連帯保証債務に対しても時効中断の効力を生ずる。後段も正しい。8-25 正解(4) 相隣関係/竹木の枝の切り取り請求 A [問 7]次の記述のうち,民法の規定によれば,誤っているものはどれか。 (1)土地の所有者は,隣地から雨水が自然に流れてくることを阻止するような工作物を設置することはできない。 (2)土地の所有者は,隣地の所有者と共同の費用をもって,境界を表示すべき物を設置することができる。 (3)土地の所有者は,隣地から木の枝が境界線を越えて伸びてきたときは,自らこれを切断できる。 (4)土地の所有者は,隣地から木の根が境界線を越えて伸びてきたときは,自らこれを切断できる。 着眼点 相隣関係の問題だが、常識的に判断できよう。 1○隣地からの雨水の流入を阻止する工作物を設置すると、隣地が水浸しになるので、そのようなことはできない(214条)。 2○記述のとおり。なお、測量費は、面積割にすることになっている。10-11 3×隣地の木の枝が境界線を越えて伸びてきたときは、一応自己所有地に対する所有権侵害になるが、木の枝は枝振りの問題があるから、自ら切断することは許されず、切り取りを請求できるだけである。10-12 4○隣地からタケノコなど木の根が境界線を越えて伸びてきたときは、枝振りの問題はなく、また、タケノコは早く食べたほうがよいので、自らこれを切断できる。10-12 正解(3) 相殺/債権の差押えと相殺 B [問 8]Aは,B所有の建物を賃借し,毎月末日までに翌月分の賃料50万円を支払う約定をした。またAは敷金300万円をBに預託し,敷金は賃貸借終了後明渡し完了後にBがAに支払うと約定された。AのBに対するこの賃料債務に関する相殺についての次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)Aは,Bが支払不能に陥った場合は,特段の合意がなくても,Bに対する敷金返還請求権を自働債権として,弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することができる。 (2)AがBに対し不法行為に基づく損害賠償請求権を有した場合,Aは,このBに対する損害賠償請求権を自働債権として,弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することはできない。 (3)AがBに対して商品の売買代金請求権を有しており,それが平成16年9月1日をもって時効により消滅した場合,Aは,同年9月2日に,このBに対する代金請求権を自働債権として,同年8月31日に弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することはできない。 (4)AがBに対してこの賃貸借契約締結以前から貸付金債権を有しており,その弁済期が平成16年8月31日に到来する場合,同年8月20日にBのAに対するこの賃料債権に対する差押があったとしても,Aは,同年8月31日に,このBに対する貸付金債権を自働債権として,弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することができる。 着眼点 過去問題の延長線上の問題で、予想された出題である。 1×敷金返還請求権の弁済期は賃貸借終了後明渡し完了後であり、Aは弁済期未到来の敷金返還請求権を自働債権として相殺することはできない。Bが支払い不能に陥ったことは関係ない。6-15 2×対立する債権債務が不法行為によるものである場合、加害者Bからは相殺できないが、被害者Aからは相殺できる。 6-17 3×時効消滅した債権も、以前に相殺適状にあった債権とは相殺できる。相殺適状により生じた、相殺できるという期待を保護するためである。6-19 4○債権債務の対立があったところに債権の差押えがあっても、差押え債権の債務者は、その反対債権により差押え債権を相殺できる(判例)。債権の対立により生じた、相殺できるという期待を保護するためである。反対債権の弁済期が、差押え当時に到来していない場合でもよい。6-18 正解(4) 解除/解除と第三者 B [問 9]AはBに甲建物を売却し,AからBに対する所有権移転登記がなされた。AB間の売買契約の解除と第三者との関係に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)BがBの債権者Cとの間で甲建物につき抵当権設定契約を締結し,その設定登記をした後,AがAB間の売買契約を適法に解除した場合,Aはその抵当権の消滅をCに主張できない。 (2)Bが甲建物をDに賃貸し引渡しも終えた後,AがAB間の売買契約を適法に解除した場合,Aはこの賃借権の消滅をDに主張できる。 (3)BがBの債権者Eとの間で甲建物につき抵当権設定契約を締結したが,その設定登記をする前に,AがAB間の売買契約を適法に解除し,その旨をEに通知した場合,BE間の抵当権設定契約は無効となり,Eの抵当権は消滅する。 (4)AがAB間の売買契約を適法に解除したが,AからBに対する甲建物の所有権移転登記を抹消する前に,Bが甲建物をFに賃貸し引渡しも終えた場合,Aは,適法な解除後に設定されたこの賃借権の消滅をFに主張できる。 着眼点 解除と第三者の関係を聞くもので、新しい出題事項はない。 1○解除をしても、解除された契約に利害関係を有し、登記(又は権利取得の対抗要件)までした第三者には、解除の効果(権利の遡及的な復帰又は原状回復)を対抗できない。Cは、AB間の売買契約に利害関係を有し、登記までした第三者である。よって、AがAB間の売買契約を適法に解除しても、Aはその抵当権の消滅をCに主張できない。5-10 2×Dは、AB間の売買契約に利害関係を持った第三者であり、引渡しを受け、賃借権取得の対抗要件を備えている。よって、AがAB間の売買契約を適法に解除しても、Aはその賃借権の消滅をDに主張できない。5-10 3×Eは、AB間の売買契約に利害関係を持った第三者であるが、抵当権設定登記はしていない。よって、AがAB間の売買契約を解除すれば、Aは抵当権の消滅をCに主張できる。が、抵当権設定契約はBE間でしたもので、Aが売買を解除した旨を通知することによって抵当権設定契約が無効になることはない。5-10 4×解除後に、利害関係をもった第三者との関係は、解除による権利の復帰と解除後の権利の取得を二重譲渡類似のものとみて、登記(又は権利取得の対抗要件)の早い者勝ちとなる。Fは、AB間の売買契約に利害関係を持った第三者であり、引渡しを受け、賃借権取得の対抗要件を備えている。よって、Aは,解除後に設定されたこの賃借権の消滅をFに主張できない。6-4 正解(1) 売主の担保責任/他人物売買と債務不履行 C [問 10]宅地建物取引業者ではないAB間の売買契約における売主Aの責任に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,誤っているものはどれか。 (1)Bは住宅建設用に土地を購入したが,都市計画法上の制約により当該土地に住宅を建築することができない場合には,そのことを知っていたBは,Aに対し土地売主の瑕疵(かし)担保責任を追及することができない。 (2)Aは,C所有の土地を自ら取得するとしてBに売却したが,Aの責に帰すべき事由によってCから所有権を取得できず,Bに所有権を移転できない場合,他人物売買であることを知っていたBはAに対して損害賠償を請求できない。 (3)Bが購入した土地の一部を第三者Dが所有していた場合,Bがそのことを知っていたとしても,BはAに対して代金減額請求をすることができる。 (4)Bが敷地賃借権付建物をAから購入したところ,敷地の欠陥により擁壁に亀裂が生じて建物に危険が生じた場合,Bは敷地の欠陥を知らなかったとしても,Aに対し建物売主の瑕疵(かし)担保責任を追及することはできない。 着眼点 売主の担保責任の定番問題と思いきや、初出題の判例が2つ(2と4)も含まれており、難易度が高い。 1○瑕疵担保責任は、買主が悪意の場合には追及できない。6-21 2×全部他人の物の売買で権利移転できない場合、担保責任の問題としては、悪意の買主は、契約を解除できるが損害賠償の請求まではできない(悪意者も責任追及できるのは、他解・一減・抵解損だけ)。しかし、売主に債務不履行責任が成立するときは、買主は債務不履行責任(損害賠償の請求と解除)を追及できる。記述では、「Aの責に帰すべき事由によってCから所有権を取得できず、Bに所有権を移転できない」とあるから、Aに債務不履行責任が成立しており、Bは他人物売買につき悪意でも、債務不履行責任としての損害賠償の請求ができる。6-24 3○一部他人物売買では、権利移転ができなければ、悪意の買主も代金減額請求をできる。6-25 4○敷地賃借権付建物で敷地に欠陥があっても、敷地の欠陥は建物の瑕疵ではないから、買主は、建物売主の瑕疵担保責任を追及することはできない(判例)。敷地の欠陥は、賃貸人の修繕義務の問題だとする。よって、Bは、敷地の賃貸人に修繕義務の履行を請求する(Bは賃借人の地位を承継している)、又は、賃貸人の瑕疵担保責任(売主の担保責任は貸主に準用される 559条)を追及することになる。 正解(2) 各種の契約/組合 C [問 11]AはBと,それぞれ1,000万円ずつ出資して,共同で事業を営むことを目的として民法上の組合契約を締結した。この場合,民法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)AとBは,出資の価額が均等なので,損益分配の割合も均等に定めなければならない。 (2)組合への出資金で不動産を購入し組合財産とした場合,この組合財産は総組合員の共有に属する。 (3)組合財産たる建物の賃借人は,組合に対する賃料支払債務と,組合員たるAに対する債権とを相殺することができる。 (4)組合に対し貸付金債権を取得した債権者は,組合財産につき権利行使できるが,組合員個人の財産に対しては権利行使できない。 着眼点 組合契約だけの出題は初めて。マンション管理組合が組合契約の例とされるが、管理者が置かれ、規約が定まっている場合には、単なる組合契約ではなく、権利能力なき社団と考えられており、典型的な組合契約は実際には見られない。条文があるから出題したという問題で、このような問題は落としてもよい。 1×出資価額の割合と損益分配の割合は、一致している必要はない。 2○組合財産は事業目的のための財産だから、組合員個人の財産とは分別しておく必要があるが、組合には法人格がないので、組合財産は、総組合員の共有に属する(668条)ものとされる。 3×組合の債務者は、その債務と組合員に対する債権を相殺できない(677条)。組合の債権は、総組合員の共有(準共有)であるが、これを一組合員に対する債権で相殺してしまっては、組合員の共有財産が不当に減ってしまうからだ。 4×組合は法人格を有せず、組合に対する債権者は、組合のほか組合員個人に対しても権利を行使できる(675条参照)。 正解(2) 相続/胎児の相続能力 B [問 12]自己所有の建物に妻Bと同居していたAが,遺言を残さないまま死亡した。Aには先妻との間に子C及びDがいる。この場合に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)Aの死後,遺産分割前にBがAの遺産である建物に引き続き居住している場合,C及びDは,Bに対して建物の明渡しを請求することができる。 (2)Aの死後,遺産分割前にBがAの遺産である建物に引き続き居住している場合,C及びDは,それぞれBに対して建物の賃料相当額の1/4ずつの支払いを請求することができる。 (3)A死亡の時点でBがAの子Eを懐妊していた場合,Eは相続人とみなされ,法定相続分は,Bが1/2,C・D・Eは各1/6ずつとなる。 (4)Cの子FがAの遺言書を偽造した場合には,CはAを相続することができない。 着眼点 正解肢は、胎児も相続との関係では生まれたものとみなされ、相続人となる(886条 13-1)ということがわかっていれば容易に解答できる。1・2については、判例があるが、知らなくても常識的に判断できるのではないか。 1×相続人Bは、遺産分割までは、居住建物の共有者であり、自己の共有持分によって、居住建物を使用収益する権限を有している(249条)。よって、他の共有者CDは、Bに対して、当然に明渡しを請求できるものではない(最判昭和41・5・19民集20・5・947)。 2× 上記判例は、共同相続人の一人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物に被相続人と同居してきた場合は、特段の事情がない限り、被相続人死亡時から少なくとも遺産分割終了までの間は、被相続人の地位を承継した他の相続人を貸主、同居相続人を借主とする建物の使用貸借関係が存続する。とする。この判例によると、遺産分割終了までは、CDを貸主、Bを借主とする使用貸借関係がある。そして、使用貸借は無料で物を貸し借りする契約だから、CDは、賃料相当額を支払うよう請求できない。 3○相続の関係で、胎児はすでに生まれたものとみなされるので(886条)、相続人とみなされる。相続分は、配偶者と第一順位者の組み合わせだから、記述のとおりとなる。13-1 4×推定相続人(相続人となるべき者)が遺言書を偽造した場合には、相続欠格となる。が、推定相続人の子が遺言書を偽造しても推定相続人が相続欠格になることはない。 正解(3) 賃貸借/適法な転貸借 B [問 13]AはBに対し甲建物を月20万円で賃貸し,Bは,Aの承諾を得たうえで,甲建物の一部をCに対し月10万円で転貸している。この場合,民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば,誤っているものはどれか。 (1)転借人Cは,賃貸人Aに対しても,月10万円の範囲で,賃料支払債務を直接に負担する。 (2)賃貸人Aは,AB間の賃貸借契約が期間の満了によって終了するときは,転借人Cに対しその旨の通知をしなければ,賃貸借契約の終了をCに対し対抗することができない。 (3)AB間で賃貸借契約を合意解除しても,転借人Cに不信な行為かあるなどの特段の事情がない限り,賃貸人Aは,転借人Cに対し明渡しを請求することはできない。 (4)賃貸人AがAB間の賃貸借契約を賃料不払いを理由に解除する場合は,転借人Cに通知等をして賃料をBに代わって支払う機会を与えなければならない。 着眼点 本問も、すべて過去既出。過去問演習をやった人には、プレゼント問題である。 1○転借人は、(原賃貸人が賃料の取りはぐれをしないよう)原賃貸人に直接に義務を負う。 原賃貸人が転借人に請求できる賃料は、原賃貸借の賃料の範囲で、かつ、転貸借の賃料の範囲であるから、月10万円を限度とする。9-6 2○適法な転貸借があるとき、現に住んでいる転借人に引越し猶予期間を与えるため、原賃貸借の終了=転貸借の終了は、その旨の通知をしなければ転借人に対抗できない。9-20 3×転貸借関係は、原賃貸借を前提とするから、原賃貸借契約が終了すれば、原賃貸人は原賃貸借契約の終了を転借人に対抗できる(親ガメこければ子ガメもこける9-7)のが原則だが、終了が合意解除(話し合いによる解除)という八百長では、原賃貸借契約が終了したことを対抗できない(親ガメが八百長でこけても転貸借はコケナイ=存続する。 判例)。9-8 4×期間満了又は解約申し入れによる原賃貸借の終了は、その旨の通知をしなければ転借人に対抗できないが、債務不履行解除による原賃貸借の終了は、その旨の通知等をする必要はない(判例)。9-7 正解(4) 賃料増減額請求権/始期付の賃貸借の場合 B [問 14]貸主A及び借主B間の建物賃貸借契約に関する次の記述のうち,賃料増減請求権に関する借地借家法第32条の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。 (1)建物が完成した時を始期とする賃貸借契約において,建物建築中に経済事情の変動によってAB間で定めた賃料が不相当になっても,建物の使用収益開始前にBから賃料減額請求を行うことはできない。 (2)AB間の建物賃貸借契約が,Bが当該建物をさらに第三者に転貸する事業を行ういわゆるサブリース契約である場合,使用収益開始後,経済事情の変動によってAB間で定めた賃料が不相当となっても,Bから賃料減額請求を行うことはできない。 (3)Bが賃料減額請求権を行使してAB間に協議が調わない場合,賃料減額の裁判の確定時点から将来に向かって賃料が減額されることになる。 (4)Aが賃料増額請求権を行使してAB間に協議が調わない場合,BはAの請求額を支払わなければならないが,賃料増額の裁判で正当とされた賃料額を既払額が超えるときは,Aは超過額に年1割の利息を付してBに返還しなければならない。 着眼点 始期とかサブリース契約とかの用語で難しそうに装った賃料増減額請求の問題。 1○借賃増減額請求権は、あくまでも賃貸借継続中に借賃が不相当になった場合の話である。始期とは、契約の効力発生等を将来発生確実な事情(この場合は、建物完成)にかからしめる特約で、その事情がまだ発生していないのであるから、賃貸借契約の効力はまだ生じていない。よって、借賃増減額請求権の話にはならない。9-47 2×借賃の増減額請求権は、いわゆるサブリース契約の場合には行使できないというなんらの根拠もない。9-47 3×借賃増減額請求権による増減額の効果は、その行使時点から将来に向かってが生じる。9-47 4×借賃増減額請求権による増減額の効果は、その行使時点から生じるが、行使された相手方は、自分が相当と思う額を支払っておけばよい(債務不履行にはならない)ので、BはAの請求額を支払わなければならないというのは誤り。9-47 正解(1) 不動産登記法/仮登記 B [問 15]不動産の仮登記に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)仮登記の申請は,申請書に仮登記義務者の承諾書を添付して,仮登記権利者が単独ですることができる。 (2)仮登記の申請は,申請書に仮処分命令の正本を添付して,仮登記権利者が単独ですることができる。 (3)仮登記の抹消の申請は,申請書にその仮登記の登記済証を添付して,登記上の利害関係人が単独ですることができる。 (4)仮登記の抹消の申請は,申請書に仮登記名義人の承諾書を添付して,登記上の利害関係人が単独ですることができる。 着眼点 登記法は、105年ぶりの全面改正も控えていることもあって、過去既出の基本事項しか出せないはずだという予想がズバリ的中した問題でした。 1○仮の登記だから、権利登記に関する双方申請主義の原則に対する例外(単独申請)が広く認められる。 2○上に同じ。以上Rule1-10-13 3×仮登記の抹消は、「仮登記名義人」が仮登記の登記済証を添付すれば、単独で申請できる。「登記上の利害関係人」が登記済み証を添付しても、単独で抹消申請できない。というより、仮登記の登記済み証は、仮登記の名義人が持っているもので、登記上の利害関係人が添付しようがないものである。なお、登記上の利害関係人とは、仮登記後、同一物件に何らかの登記をした者をさす。これらの者は、仮登記に基づく本登記がなされると、その登記に劣後するので、利害関係を有するのである。 4○登記上の利害関係人は、仮登記名義人の承諾書を添付すれば、単独で抹消申請できる。以上不動産登記法144条 正解(3) 国土利用計画法/交換契約 B [問 16]国土利用計画法第23条の届出(以下この問において「事後届出」という。)及び同法第27条の7の届出(以下この問において「事前届出」という。)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)監視区域内の市街化調整区域に所在する面積6,000㎡の一団の土地について,所有者Aが当該土地を分割し,4,000㎡をBに,2,000㎡をCに売却する契約をB,Cと締結した場合,当該土地の売買契約についてA,B及びCは事前届出をする必要はない。 (2)事後届出においては,土地の所有権移転後における土地利用目的について届け出ることとされているが,土地の売買価額については届け出る必要はない。 (3)Dが所有する都市計画法第5条の2に規定する準都市計画区域内に所在する面積7,000㎡の土地について,Eに売却する契約を締結した場合,Eは事後届出をする必要がある。 (4)Fが所有する市街化区域内に所在する面積4,500㎡の甲地とGが所有する市街化調整区域内に所在する面積5,500㎡の乙地を金銭の授受を伴わずに交換する契約を締結した場合,F,Gともに事後届出をする必要がある。 着眼点 事後届出と事前届出の対比問題である。が、事前届出はほとんど運用されておらず、事後届出の正確な知識があれば解けるはずだ。 1×監視区域は、地価が急激に上昇しそうなところを監視するため、事前届出の対象となる規模の基準を、事後届出制の基準より引き下げる。よって、届出対象の規模の基準は、5000㎡未満のはずである(∵市街化調整区域の事後届出の規模の基準は5000㎡)。さらに、事前届出の場合には、この規模の基準を、一団の土地を譲渡する場合にも、(個々の取引ではなく)一団の土地全体に当てはめる。とすれば、6000㎡は規模の基準を超えるので、当該土地の売買契約についてA、B及びCは事前届出をする必要があることは確実である。389p上段 2×事後届出の場合には、土地の利用目的についてのみ審査・勧告の対象とするが、土地の売買価額についても届出は必要である。Rule2-6-1 3×事後届出制における準都市計画区域の届出対象面積は、10000㎡以上である。7000㎡では届出は必要がない。Rule2-6-3 4○交換は、それぞれの土地が対価となるので、届出が必要な土地取引である。そして、事後届出制における市街化区域の届出対象面積は、2000㎡以上で、市街化調整区域における届出対象面積は5000㎡以上である。よって、F,Gともに事後届出をする必要がある。384p上段 正解(4) 都市計画法/都市計画決定等に関する提案制度 A [問 17]都市計画法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)都市計画の決定又は変更の提案は,当該提案に係る都市計画の素案の対象となる土地の区域内の土地所有者の全員の同意を得て行うこととされている。 (2)都市計画事業の認可等の告示があった後においては,事業地内において,都市計画事業の施行の障害となるおそれがある建築物の建築等を行おうとする者は,都道府県知事の許可を受けなければならない。 (3)土地区画整理事業等の市街地開発事業だけではなく,道路,公園等の都市計画施設の整備に関する事業についても,都市計画事業として施行することができる。 (4)市街化区域は,すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり,市街化調整区域は,市街化を抑制すべき区域である。 着眼点 近年の改正にかかる、都市計画決定等に関する土地所有者等の提案制度からの出題で、きわめてやさしい。 1×全員の同意は必要なく、土地所有者等の3分の2の同意で足りる。常識的にも、提案するだけのことで全員の同意は必要ないであろう。Rule 2-1-48 2○事業地内で都市計画事業の障害となるのであるから、当然許可が必要である。Rule2-1-43 3○道路,公園等の都市計画施設の整備に関する事業についても、当然、都市計画事業として施行できる。277p上段、305p上段 4○記述のとおり。Rule2-1-2 正解(1) 都市計画法/開発許可 A [問 18]都市計画法の開発許可に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。なお,この問における都道府県知事とは,地方自治法に基づく指定都市,中核市,特例市にあってはその長をいうものとする。 (1)都道府県知事は,開発許可の申請があったときは,申請があった日から21日以内に,許可又は不許可の処分をしなければならない。 (2)開発行為とは,主として建築物の建築の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいい,建築物以外の工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更は開発行為には該当しない。 (3)開発許可を受けた者は,開発行為に関する工事を廃止したときは,遅滞なく,その旨を都道府県知事に届け出なければならない。 (4)開発行為を行おうとする者は,開発許可を受けてから開発行為に着手するまでの間に,開発行為に関係がある公共施設の管理者と協議し,その同意を得なければならない。 着眼点 開発行為の一連の行政手続からの出題だが、前問同様きわめてやさしい。 1×条文では、「開発許可の申請があれば、遅滞なく許可又は不許可の処分をしなければならない(35条)」とあるが、とくに許可すべき期限は定められていない。このようなウソ記述は考えてもわかるはずもないのだから、さっさと次の記述に移るべし。 2×土地の区画形質の変更は、工作物の建設の用に供する目的で行う場合も開発行為である。Rule2-1-13、287p中段 3○開発許可を受けたということは、開発行為を義務付けられたわけではないので、廃止すること自体には許認可は不要であるが、開発登録簿を調整し、工事完了届出を待っている都道府県知事に対して、遅滞のない届出は必要である。Rule2-1-25 4×開発行為に関係がある公共施設の管理者の同意は、申請前に得ておく必要がある。Rule2-1-16 正解(3) 都市計画法/開発許可 C [問 19]都市計画法の開発許可に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。なお,この問における都道府県知事とは,地方自治法に基づく指定都市,中核市,特例市にあってはその長をいうものとする。 (1)市街化調整区域のうち,開発許可を受けた開発区域以外の区域で賃貸住宅を新築する場合,当該賃貸住宅の敷地に4m以上の幅員の道路が接していなければならない。 (2)開発許可を受けた開発区域内の土地に用途地域が定められている場合には,開発行為が完了した旨の公告があった後,当該開発許可に係る予定建築物以外の建築物を都道府県知事の許可を受けずに建築することができる。 (3)市街化調整区域のうち,開発許可を受けた開発区域以外の区域では,農業に従事する者の居住の用に供する建築物を新築する場合,都道府県知事の許可は不要である。 (4)都道府県知事は,用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは,当該開発区域内の土地について,建築物の敷地に関する制限を定めることができる。 着眼点 本問は、誤問といってよい。消去法的には、誤っているものは1しかあり得ないのだが、1がなぜ誤っているのか不明である。 1×市街化調整区域でも、敷地は幅員4m以上の道路に接している必要があり(建基法42・43条)、本記述は誤っているとはいえない。出題者は、市街化調整区域では建築許可制がとられており、許可なくして新築できないので、「新築する」という点が誤りだとするのだろう。しかし、記述は、敷地が道路に接している必要があるかどうかを聞いているであり、新築できる=建築許可はあったことが前提になっていなければ設問としてルール違反である。新築の可否を問題にするのなら、2・3と同様「許可を受けずに新築できるか」と聞くべきである。 2○開発許可を受けた開発区域内の土地に用途地域が定められている場合には,その用途規制に適合する限りは、開発許可に係る予定建築物以外の建築物も許可なくして建築できる。Rule2-1-29 3○市街化調整区域でも、農業に従事する者の居住の用に供する建築物を新築する場合には,都道府県知事の許可は不要である。Rule2-1-32 4○都道府県知事は,用途地域の定められていない土地で開発許可をする場合には,当該開発区域内の土地について,建築物の敷地に関する制限を定めることができる。Rule2-1-20 正解(1) 建築基準法/各種集団規制 B [問 20]建築基準法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)建築物の敷地が第一種住居地域と近隣商業地域にわたる場合,当該敷地の過半が近隣商業地域であるときは,その用途について特定行政庁の許可を受けなくとも,カラオケボックスを建築することができる。 (2)建築物が第二種低層住居専用地域と第一種住居地域にわたる場合,当該建築物の敷地の過半が第一種住居地域であるときは,北側斜線制限が適用されることはない。 (3)建築物の敷地が,都市計画により定められた建築物の容積率の限度が異なる地域にまたがる場合,建築物が一方の地域内のみに建築される場合であっても,その容積率の限度は,それぞれの地域に属する敷地の部分の割合に応じて按分計算により算出された数値となる。 (4)建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合,建築物が防火地域外で防火壁により区画されているときは,その防火壁外の部分については,準防火地域の規制に適合させればよい。 着眼点 各種規制について、規制内容が異なる地域にわたる敷地又は建築物の扱いを聞くもの。 1○異なる用途地域にわたる敷地の用途規制は、その過半が属する用途地域の規制に従う(過半主義 91条)ので、近隣商業地域でカラオケは建つかということになる。カラオケは、2住居から建つので、近隣商業では建つ。Rule2-2-6 2×高さ制限には、過半主義はとられないので、敷地が異なる用途地域にわたる場合も、それぞれの用途地域の規制に従う。よって、第2種低層住居専用地域に属する部分では、北側斜線制限の適用がありうる。336p下段 3○異なる用途地域にわたる敷地の容積率制限は、それぞれの地域に属する敷地の部分の割合に応じて按分計算により算出された数値によるが、この数値は敷地全体についての制限であり、建築物が一方の地域内のみに建築される場合であっても適用される。332p中段 4○建築物が防火規制の異なる地域にわたる場合、厳しいほうの規制に従うのが原則であるが、規制のゆるいほうの地域で防火壁により建築物を区画したときは,その防火壁外の部分については、ゆるい地域の規制に適合させればよい。340p中段 正解(2) 建築基準法/各種規制 C [問 21]建築基準法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)準防火地域内においては,延べ面積が1,200㎡の建築物は耐火建築物としなければならない。 (2)木造3階建て,延べ面積500㎡,高さ15 mの一戸建て住宅について大規模の修繕をする場合は,建築確認を受ける必要はない。 (3)特定行政庁は,仮設店舗について安全上,防火上及び衛生上支障がないと認める場合には,一定の場合を除き,1年以内の期間を定めてその建築を許可することができる。 (4)居室を有する建築物は,住宅等の特定の用途に供する場合に限って,その居室内においてホルムアルデヒド及びクロルピリホスの発散による衛生上の支障がないよう,建築材料及び換気設備について一定の技術的基準に適合するものとしなければならない。 着眼点 前問もそうであったが、一問で多くのことを聞ける横断的問題である。建築基準法は数年前までは4問出題されていたが、4問出題時代には、1の防火規制や2の建築確認などは、それだけで1問4記述が割り当てられていたが、今日ではいずれも一記述しか出題しない。一記述しか出題しないとしても受験者は全部カバーしなければならないから、受験者の負担は大きくなっている。 1×準防火地域内で耐火建築物が要求されるのは、地上4階以上又は1500㎡超の建築物で(ミイ坊・準坊・よい子で耐えた)、1200㎡の場合には準耐火建築物でもよい。Rule2-2-19 2×木造は、3階以上、延面500㎡超、高さ13m超、軒高9m超の基準のどれか一つでも該当すれば大規模建築物で、大規模修繕をするときは建築確認を受ける必要がある。Rule2-2-22 3○記述のとおり、特定行政庁は,仮設店舗について安全上,防火上及び衛生上支障がないと認める場合には,1年以内の期間を定めてその建築を許可することができる(85条4項)。 4×いわゆるシックハウス対策に関する規制だが、居室を有する建築物は、その用途にかかわらず、規制が及ぶ(28条の2)。Rule2-2-21 土地区画整理法/組合員の地位の承継 B [問 22]土地区画整理法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)土地区画整理事業の施行地区内においては,土地区画整理法第76条の規定により,一定の建築行為等について,国土交通大臣又は都道府県知事の許可を必要とする規制がなされるが,仮換地における当該建築行為等については,仮換地の換地予定地的な性格にかんがみ,当該規制の対象外となっている。 (2)土地区画整理法による建築行為等の規制に違反して建築された建築物等については,施行者は,事業の施行のため必要となったときは,いつでも移転又は除却をすることができる。 (3)仮換地指定の結果,使用し,又は収益する者のなくなった従前の宅地についても,従前の宅地に関する所有権は残るので,施行者は,土地区画整理事業の工事を行うためには,当該従前の宅地の所有者の同意を得なければならない。 (4)組合施行の土地区画整理事業において,施行地区内の宅地について所有権又は借地権を有する者は,すべてその組合の組合員となるので,当該宅地について事業施行中に組合員から所有権を取得した者は,当該組合の組合員となる。 着眼点 本問は、消去法でいくべきだろう。 1×仮換地にも、法76条による建築等の許可制が及ぶ。3-6 2×建築行為等の規制に違反して建築された建築物等については,施行者ではなく、都道府県知事(市の区域内にあっては市長)が,まず、相当の期限を定めて、原状回復又は当該建築物その他の工作物若しくは物件の移転若しくは除却を命ずる(76条)。 この命令に従わなかったときに、都道府県知事等が移転等の措置をとれる。3-6 3×仮換地指定の結果,使用し,又は収益する者のなくなった従前の宅地についての管理権限は施行者が有するので、施行者は,土地区画整理事業の工事を行うためには,当該従前の宅地の所有者の同意を得る必要はない。3-12 4○記述のとおり。3-3、26条 正解(4) セオリー 1・3は理由をつけて結論を導いている。2は、不自然な強調をしている(いつでも・・・)。 宅地造成等規正法/宅地造成の定義等 [問 23]宅地造成等規制法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。なお,この問における都道府県知事とは,地方自治法に基づく指定都市,中核市,特例市にあってはその長をいうものとする。 (1)宅地を宅地以外の土地にするために行う土地の形質の変更は,宅地造成に該当しない。 (2)都道府県知事は,宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事についての許可に,当該工事の施行に伴う災害の防止その他良好な都市環境の形成のために必要と認める場合にあっては,条件を付することができる。 (3)宅地以外の土地を宅地にするための切士であって,当該切土を行う土地の面積が400㎡であり,かつ,高さが1mのがけを生ずることとなる土地の形質の変更は,宅地造成に該当しない。 (4)宅地以外の土地を宅地にするための盛土であって,当該盛土を行う土地の面積が 1,000㎡であり,かつ,高さが80 cmのがけを生ずることとなる土地の形質の変更は,宅地造成に該当する。 着眼点 宅地造成等規正法だけを聞く問題。必ず取れるはずだから落としてはならない。わからない記述は、パスをして消去法を用いる。 1○宅地造成といえるには、宅地にすることが絶対に必要である。Rule2-5-4 2×宅地造成行為は本来自由であるが、自由な宅地造成により災害の危険がある区域では、災害を防止するためにやむを得ず、宅地造成を許可制にした。そして、許可をする際にも工事の施行に伴う災害の防止のためであるなら、やむを得ないので、条件を付すこともできる。しかし、宅地造成は本来自由なのであるから、災害を防止するため以外の目的では、たとえ良好な都市環境の形成のためであっても、条件を付すことはできない(宅地造成等規正法8条3項)。 3○切り盛りする面積が500㎡超の場合か、切土により2m超のがけを生ずる場合でなければ、宅地造成の定義に当てはまらない。 4○切り盛りする面積が500㎡超であれば、宅地造成に該当する。以上Rule2-5-4 正解(2) 農地法/許可不要の例外 A [16年問24]農地法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 1 市街化区域内の農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する場合には,必ず農業委員会の許可を受けなければならない。 2 市街化調整区域内の山林の所有者が,その土地を開墾し果樹園として利用した後に,その果樹園を山林に戻す目的で,杉の苗を植える場合には,農地法第4条の許可を受ける必要がある。 3 競売により市街化区域外の農地の買受人となり所有権を取得しようとする場合には,農地法第3条又は第5条の許可を受ける必要がある。 4 民事調停法による農事調停により農地の所有権を取得する場合には,農地法第3条の許可を受ける必要はない。 着眼点 農地法は、例年、3・4・5条の適用関係がわかっていれば解けるプレゼント問題で、これを落とすようでは合格はできない。素直に考えればよい。 1×市街化区域内の農地の転用は、やむをえないことなので、農業委員会に事前に届出をすれば、農地法の許可は不要になる。 2○果樹園(農地に含まれる)を山林に転用するには、農地法4条の許可が必要である。 3○競売による取得は、農地法の許可が不要になる例外とはされていない。以上Rule2-3-11 4○民事調停法による農事調停により農地の所有権を取得する場合は、農地法の許可が不要になる例外とされている。Rule2-3-4 正解(1) 諸法による制限/原則パターン B [問 25]次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)道路法によれば,道路の区域が決定された後,道路の供用が開始されるまでの間であって,道路管理者が当該区域についての権原を取得する前であれば,当該区域内において工作物の新築を行おうとする者は,道路管理者の許可を受けなくてもよい。 (2)土壌汚染対策法によれば,指定区域に指定された際,現に当該指定区域内で既に土地の形質の変更を行っている者は,その指定の日から起算して14日以内に都道府県知事の許可を受けなければ土地の形質の変更を続けてはならない。 (3)都市再開発法によれば,市街地再開発促進区域内において,鉄骨造2階建てで地階を有しない移転の容易な建築物の建築を行おうとする者は,一定の場合を除き,都道府県知事の許可を受けなければならない。 (4)密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律によれば,防災街区整備事業に係る公告があった後においては,当該事業の施行地区内において防災街区整備事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更を行おうとする者は,国土交通大臣の許可を受けなければならない。 着眼点 素っ気のない設問で、各種法律の混合問題だから、このような表現になったのだろう。各種法律の規制の場合は、原則は都道府県知事の許可制である。 1×道路区域が決定されたということは、いずれ道路の共用開始があるはずで、その区域内に自由に工作物を新築されては困るだろう。やはり、道路管理者の許可が必要である。 2×許可は、性質上事前に得る必要がある。指定区域指定の際に許可を要する行為に着手してしまっている以上、いまさら許可を受けるわけにはいかない。この場合は、届出でよい。類似制度として、Rule2-5-7 3○都市再開発による市街地再開発促進区域内は、原則パターンの知事の許可制でよい。 4×密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律も、原則パターンの知事の許可制でよい。国土交通大臣の許可制とは、明らかに大げさだろう。以上Rule380p 正解(3) 地方税/不動産取得税 A [問 26]不動産取得税に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)不動産取得税は,不動産の取得に対し,当該不動産の所在する市町村において,当該不動産の取得者に課される。 (2)宅地の取得に係る不動産取得税の課税標準は,当該取得が平成15年1月1日から平成17年12月31日までの間に行われた場合に限り,当該宅地の価格の1/3の額とされる。 (3)不動産取得税の課税標準となるべき額が9万円である土地を取得した者が当該土地を取得した日から6カ月後に隣接する土地で,その課税標準となるべき額が5万円であるものを取得した場合においては,それぞれの土地の取得について不動産取得税を課されない。 (4)床面積が240㎡で,床面積l㎡当たりの価格が20万円である住宅を平成16年5月1日に建築した場合,当該住宅の建築に係る不動産取得税の課税標準の算定については,当該住宅の価格から 1,200万円が控除される。 着眼点 税の問題は、基本枠組みと住宅関連の特例が出題ポイントであるが、本問は両方聞いている。しかし、やさしいので落としてはならない。 1×不動産取得税は,不動産の取得に対し,当該不動産の所在する市町村において,当該不動産の取得者に課される。 2×2分の1とされるのである。 3×土地を取得した者が、当該土地を取得した日から1年以内に当該土地に隣接する土地を取得した場合には、それぞれ前後の取得に係る土地の取得をもって一の土地の取得とみなして、不動産取得税の免税点の規定を適用する。本肢では、それぞれの土地の課税標準となるべき額の合計は14万円であり、土地の免税点である10万円以上であるから、不動産取得税が課税される。8-1 地方税法73条の15の2第2項 4○新築住宅の課税標準の1200万円控除である。なお、この控除には、床面積要件(50~240㎡)はあるが、価格の要件はない。Rule2-7-3 正解(4) 国税/相続時精算課税の特例 C [問 27]住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税の特例(「65歳未満の親からの贈与についても相続時精算課税の選択を可能とする措置」及び「住宅取得等資金の贈与に限り相続時精算課税の特別控除(2,500万円)に加え,1,000万円の住宅資金特別控除が認められる措置」)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)増改築のために金銭の贈与を受けた場合には,増築による床面積の増加が50㎡以上であるか,その工事に要した費用の額が 1,000万円以上でなければこの特例の対象とはならない。 (2)住宅取得等資金の贈与を受けた者が,その贈与を受けた日前5年以内に,その者又はその者の配偶者の所有する住宅用家屋に居住したことがある場合には,この特例の適用を受けることはできない。 (3)住宅取得等資金の贈与を受けた者について,その贈与を受けた年の所得税法に定める合計所得金額が1,200万円を超えている場合でも,この特例の適用を受けることができる。 (4)この特例の対象となる既存住宅用家屋は,マンション等の耐火建築物である場合には築後30年以内,耐火建築物以外の建物である場合には築後25年以内のものに限られる。 着眼点 昨年創設された相続時精算課税制度につき、1年の周知期間をおいての出題である。かなり細かい適用要件を聞いているが、制度の趣旨がわかっていれば、見当がつけられるのではないか。 1×増加床面積50㎡以上で、工事費用100万円以上のものでなければ特例の対象とはならない。費用1000万円以上というのは、現実的ではないであろう。 2×記述は、平成17年12月31日まで本制度と選択制で認められる、従来の暦年課税制度における住宅取得資金贈与の特例の非適用要件である。本制度は、従来の制度が、次世代への資産承継という点では厳しすぎるところから創設されたもので、このような非適用要件は設けていない。 3○合計所得金額が1,200万円を超えている場合には適用を受けられないというのも、従来の住宅取得資金贈与の特例での話しで、本制度は、そのような非適用要件を設けていない。 4×これは細かすぎるが、マンション等の耐火建築物は築後25年以内、耐火建築物以外のものは築後20年以内であることが適用要件となる。以上Rule2-7-23~25 国税/印紙税 B [問 28]印紙税に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)後日,本契約書を作成することを文書上で明らかにした,土地を1億円で譲渡することを証した仮契約書には,印紙税は課されない。 (2)宅地建物取引業を営むA社が,「A社は,売主Bの代理人として,土地代金5,000万円を受領した」旨を記載した領収書を作成した場合,当該領収書の納税義務者はA社である。 (3)建物の賃貸借契約に際して貸主であるC社が作成した,「敷金として30万円を受領した。当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を明らかにした敷金の領収書には,印紙税は課されない。 (4)「甲土地を5,000万円,乙土地を4,000万円,丙建物を3,000万円で譲渡する」旨を記載した契約書を作成した場合,印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は,9,000万円である。 着眼点 印紙税は細かいことを聞いてくるが、過去聞くべきところは聞きつくしているので、過去問題をさらっておけば容易である。 1×仮契約書であろうと、証明目的で作成した課税文書には課税される。Rule2-7-21 2○納税義務者は文書の作成者であるから、領収書を作成したA社が納税義務者である。409p上段 3×記載された受取金額が3万円以上の受取書(領収書)は課税文書で、後日返還する旨を明らかにしたとしても、このことは変わらない。Rule2-7-1 4×9000万円という数字がどこから出てくるのか?建物賃貸借契約書が非課税文書だから、その点のひっかけか。建物売買契約書は課税文書だから、合計記載金額の1億2千万円が当該契約書の記載金額となる。 正解(2) 不動産の鑑定評価/特定価格の意味等 B [問 29]不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち,不動産鑑定評価基準によれば,正しいものはどれか。 (1)不動産鑑定評価基準にいう「特定価格」とは,市場性を有する不動産について,法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下,正常価格の前提となる諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。 (2)鑑定評価は,対象不動産の現況を所与の条件としなければならず,依頼目的に応じて想定上の条件を付すことはできない。 (3)鑑定評価に当たって必要とされる取引事例は,当該事例に係る取引の事情が正常なものでなければならず,特殊な事情の事例を補正して用いることはできない。 (4)収益還元法は,対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより対象不動産の試算価格を求める手法であるため,自用の住宅地には適用することはできない。 着眼点 不動産鑑定評価基準は、基本的なところを正解肢にするはずだ。 1○記述のとおり、特定価格とは、市場性を有する不動産について、法令等による社会的要請を背景とする評価目的の下で、正常価格の前提となる諸条件を満たさない場合における不動産の経済価値を適正に表示する価格をいう。①資産の流動化に関する法律又は投資信託及び投資法人に関する法律に基づく評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合②民事再生法に基づく評価目的の下で、早期売却を前提とした価格を求める場合③会社更生法又は民事再生法に基づく評価目的の下で、事業の継続を前提とした価格を求める場合等に特定価格を求めることができる。415p中段 2×依頼目的に応じて想定上の条件を付すこともできる。 3×特殊な事情の事例も補正して用いることができる。413p中段 4×自用の住宅地も、賃貸を想定して収益還元法を用いることができる。413p上段 正解(1) 免許/免許の要否 A [問 30]宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)Aが,その所有する農地を区画割りして宅地に転用したうえで,一括して宅地建物取引業者Bに媒介を依頼して,不特定多数の者に対して売却する場合,Aは免許を必要としない。 (2)Cが,その所有地にマンションを建築したうえで,自ら賃借人を募集して賃貸し,その管理のみをDに委託する場合,C及びDは,免許を必要としない。 (3)Eが,その所有する都市計画法の用途地域内の農地を区画割りして,公益法人のみに対して反復継続して売却する場合,Eは,免許を必要としない。 (4)Fが,甲県からその所有する宅地の販売の代理を依頼され,不特定多数の者に対して売却する場合,Fは,免許を必要としない。 着眼点 免許の要否という定番中の定番。これを落とすようでは、合格はおぼつかない。 1×「一括して」媒介を依頼してという言葉のひっかけ。媒介を依頼するのは一括でも、反復継続して売主となるので、立派に宅地建物取引業に当てはまる活動をすることになる。免許は必要。 2○C は、自ら賃貸をするので、宅地建物「取引」をするものではなく、また、管理をするDの活動も宅地建物取引業ではない。 3×業とするというためには、不特定多数の者を相手に宅地建物取引を行なわなければならないが、公益法人のみを売却するという程度では、不特定多数の者に売却する場合に当たり、宅地建物取引「業」といえる。 4×宅地の売買の代理は、宅地建物取引に当たり、免許が必要である。以上Rule3-1-1 正解(2) 免許/免許の基準 A [問 31]宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)A社の政令で定める使用人は,刑法第247条(背任)の罪を犯し,罰金の刑に処せられたが,その執行を終えてから3年を経過しているので,A社は免許を受けることができる。 (2)B社の取締役が,刑法第204条(傷害)の罪で懲役1年執行猶予2年の刑に処せられ,猶予期間を満了したが,その満了の日から5年を経過していないので,B社は免許を受けることができない。 (3)個人Cは,かつて免許を受けていたとき,自己の名義をもって他人に宅地建物取引業を営ませ,その情状が特に重いとして免許を取り消されたが,免許取消しの日から5年を経過していないので,Cは免許を受けることができない。 (4)個人Dは,かつて破産宣告を受け,現在は復権を得ているが,復権を得た日から5年を経過していないので,Dは免許を受けることができない。 着眼点 免許の基準も、定番中の定番。これも取りこぼしては合格が困難である。 1×背任罪で罰金刑に処せられた場合、そのときから5年間は免許欠格になる。 政令で定める使用人以上の者が免許欠格である業務主体は、業務主体そのものが免許欠格となるので、A社は免許を受けられない。 2×執行猶予期間を無事満了すると刑の言い渡しはその効力を失うので、免許欠格事由も解消してしまう。B社は免許を受けられる。 3○かつて免許を受けていた者が、業務停止処分の事由に該当し、情状が特に重いということで免許取消し処分を受けると、そのときから5年間は免許を受けられない。 4×破産者だということは、その時点でだけ問題となる免許欠格事由であり、復権を得ればただちに免許を受けられる。以上Rule3-1-9 正解(3) 免許/各種届出等 B [問 32]次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,誤っているものはどれか。 (1)宅地建物取引業者個人A(甲県知事免許)が死亡した場合,Aの相続人は,Aの死亡の日から30日以内に,その旨を甲県知事に届け出なければならない。 (2)宅地建物取引業者B社(乙県知事免許)の政令で定める使用人Cが本籍地を変更した場合,B社は,その旨を乙県知事に届け出る必要はない。 (3)宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり,免許の更新の申請は,有効期間満了の日の90日前から30日前までに行わなければならない。 (4)宅地建物取引業者D社(丙県知事免許)の監査役の氏名について変更があった場合,D社は,30日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。 着眼点 免許関係の各種届出等からの出題で、落ち着いて切っていけば必ず解ける。あわてて、いい加減にマークしないこと。 1×業務活動消滅の届出は、消滅したときから30日以内に行うのが原則だが、死亡の場合は、届出義務者である相続人が「(免許を受けていた者が)死亡したことを知った」ときから30日以内である。Rule3-1-15 2○政令使用人の氏名は業者名簿に登載されているが、住所・本籍は登載されていないから、これらが変更されても、名簿登載事項の変更の届出の話にはならない。Rule3-1-11 3○この所定の期間内に更新申請をすると、更新処分前に従前免許の有効期間が満了になっても、従前免許は、なお有効と扱ってくれる。Rule3-1-12 4○監査役は、免許の基準との関係では役員ではないが、業者名簿との関係では役員であり、その氏名は業者名簿に登載されているので、これに変更があれば、名簿登載事項の変更の届出の話になる。Rule3-1-11 正解(1) 宅地建物取引主任者/主任者資格登録簿等 C [問 33]宅地建物取引業者A社(甲県知事免許)の取引主任者は,専任の取引主任者であるBのみである。次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば正しいものはどれか。 (1)A社が有限会社から株式会社に組織変更を行った場合,A社は甲県知事に対して宅地建物取引業者名簿の変更の届出が必要であるが,Bは宅地建物取引主任者資格登録簿の変更の登録を申請しなくてもよい。 (2)A社が事務所を乙県に移転したため,乙県知事の免許を取得した場合,Bは宅地建物取引主任者資格登録簿の変更の登録を申請しなければならない。 (3)A社の専任の取引主任者がBからCに交代した場合,A社は2週間以内に甲県知事に対して,宅地建物取引業者名簿の変更の届出を行わなければならない。 (4)A社には専任の取引主任者がBしかいないため,別の宅地建物取引業者D社が売主となる50戸のマンション分譲の代理に係る業務を,A社とD社が共同で設置する案内所で行うことはできない。 着眼点 1・2は、かなり細かく、初出題事項である。 1×組織変更により免許換えは必要ないが、○○有限会社から○○株式会社に名称変更があるはずで業者名簿の変更の届出は必要であり、また、Bも宅地建物取引主任者資格登録簿の変更の登録を申請する必要がある。Rule3-2-5 2○主任者資格登録簿には、本人の氏名・住所・本籍のほか従事する業者の名称商号と「免許証番号」も登録されている。そして、従事する業者が免許換えをすれば、名称商号は変らないが、免許証番号が変わる。とすれば、主任者資格登録簿の変更の登録を申請しなければならない。Rule3-2-5 3×業者名簿の変更の届出は、2週間以内ではなく30日以内でよい。Rule3-1-11 4×契約行為を行なう案内所には、専任の取引主任者を一人以上設置すればよいのであるから、記述の業務をA社がやれないわけがない。Rule3-2-13 正解(2) 宅地建物取引主任者/主任者資格登録等 A [問 34]宅地建物取引主任者資格登録(以下この問において「登録」という。)及び宅地建物取引主任者証(以下この問において「取引主任者証」という。)に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)取引主任者A(甲県知事登録)が,宅地建物取引業者B社(乙県知事免許)に従事した場合,Aは乙県知事に対し,甲県知事を経由して登録の移転を申請しなければならない。 (2)取引主任者Cが,宅地建物取引業者D社を退職し,宅地建物取引業者E社に就職したが,CはD社及びE社においても専任の取引主任者ではないので,宅地建物取引主任者資格登録簿の変更の登録は申請しなくてもよい。 (3)Fは,不正の手段により登録を受けたとして,登録の消除の処分の聴聞の期日及び場所が公示された後,自らの申請により,登録が消除された。Fは,登録が消除された日から5年を経過せずに新たに登録を受けることができる。 (4)取引主任者Gは,取引主任者証の有効期間内に更新をせず,有効期間の満了日から2週間後に取引主任者証の交付を受けた。その2週間の間にGに重要事項説明を行わせた宅地建物取引業者H社は業務停止処分を受けることがある。 着眼点 登録又は主任者に関し、いろいろなことを聞いているがやさしい。 1×登録の移転は、登録をしている者の便宜のための制度だから、登録の移転は義務ではなく、任意である。Rule3-2-11 2×主任者資格登録簿には、本人の氏名・住所・本籍のほか従事する業者の名称商号と免許証番号も登録されている。そして、登録をしている者が従事する業者を変えれば、従事する業者の名称商号及び免許証番号が変わる。とすれば、主任者資格登録簿の変更の登録を申請しなければならない。Rule3-2-5 3×不正手段により登録を受けたことを理由とする登録消除処分を受けると5年間登録欠格となるが、申請による登録の消除でこの処分を免れても、処分があったと同視され、処分を免れたときから5年間は登録を受けられない。Rule3-2-4 4○取引主任者とは取引主任者証(もちろん有効なものでなければならない)の交付を受けた者をいうのだから、取引主任者証の有効期間が切れた間、Gは取引主任者ではなかった。そのような者に重要事項の説明をさせたH社は、35条違反として業務停止処分を受けることがある。Rule3-8-2 正解(4) 営業保証金/不足額の供託等 B [16年問 35]宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が本店と2つの支店を有する場合,Aの営業保証金に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)Aは新たに2つの支店を設置し,同時に1つの支店を廃止したときは,500万円の営業保証金を本店のもよりの供託所に供託し,業務を開始した後,遅滞なくその旨を甲県知事に届け出なければならない。 (2)Aが2つの支店を廃止し,その旨の届出をしたときは,営業保証金の額が政令で定める額を超えることとなるので,その超過額 1,000万円について公告をせずに直ちに取り戻すことができる。 (3)Aが営業保証金を取り戻すために公告をしたときは,2週間以内にその旨を甲県知事に届け出なければならず,所定の期間内に債権の申出がなければその旨の証明書の交付を甲県知事に請求できる。 (4)Aは営業保証金の還付がなされ,甲県知事から政令で定める額に不足が生じた旨の通知を受け,その不足額を供託したときは,2週間以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。 着眼点 3は、えらく細かいところを問題にしている。正解肢がやさしいからいいようなものだが、細かすぎる。 1×供託した旨の届出は、業務開始前にしなければならない。Rule3-3-1 2×営業保証金の額が政令で定める額を超えるときの営業保証金の取戻しには、公告手続が必要である。Rule3-3-10 3×営業保証金を取り戻すための公告をしたときは、「遅滞なく」その旨を届け出る(営業保証金規則8条)。所定の期間内に債権の申出がなければその旨の証明書の交付請求ができるのは、記述のとおり。 4○不足額の供託をしたときは2週間以内にその旨を届け出ればよい。Rule3-3-7 正解(4) 業務に関する規制(一般規制)/各種広告規制 A [問 36]宅地建物取引業者Aが行う広告に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,誤っているものはどれか。 (1)Aは,宅地の売買に係る広告において,当該宅地に関する都市計画法第29条の許可を受けていれば,当該造成工事に係る検査済証の交付を受けていなくても,当該広告を行うことができる。 (2)Aは,未完成の土地付建物の販売依頼を受け,その広告を行うにあたり,当該広告印刷時には取引態様の別が未定であるが,配布時には決定している場合,取引態様の別を明示しない広告を行うことができる。 (3)Aは,土地付建物の売買価格について,建物売買に係る消費税額(地方消費税額を含む。)を含む土地付建物売買価格のみを表示し,消費税額を明示しない広告を行うことができる。 (4)Aは,賃貸物件の媒介の広告を行うにあたり,実在しない低家賃の物件の広告を出した。Aは業務停止処分を受けることがある。 着眼点 各種規制の混合問題だが、やさしい。 1○未完成物件は、工事着手に必要な許認可を受けていれば、広告も契約もできる。都市計画法29条の許可(開発許可)を受けていれば、広告をしてよい。Rule3-6-2 2×取引態様は、広告をするときは必ず明示しなければならない。Rule 3-6-3 3○消費税額(地方消費税額を含む。)を含む価格のみを表示し,消費税額を明示しない広告は、総額表示方式(消費者に対する「値札」や「広告」などにおいて価格を表示する場合には、消費税相当額を含んだ支払総額の表示を義務付ける)に沿ったもので、不都合はない。 4○おとり広告の禁止に違反すれば、業務停止処分もありうる。401p中段 正解(2) 業務に関する規制(一般規制)/重要事項の説明 A [問 37]宅地建物取引業者が行う重要事項の説明に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)売買契約の対象となる区分所有建物に,計画的な維持修繕費用の積立てを行う旨の規約の定めがある場合は,その旨を説明すれば足り,既に積み立てられている額を説明する必要はない。 (2)売買契約の対象となる宅地が土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律によって指定された土砂災害警戒区域内である場合は,当該区域内における制限を説明すれば足り,対象物件が土砂災害警戒区域内にある旨の説明をする必要はない。 (3)売買契約の対象となる建物が新築住宅であって,住宅の品質確保の促進等に関する法律第5条第1項に規定する住宅性能評価を受けた住宅である場合は,その旨を説明しなければならない。 (4)宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地の売買契約において損害賠償の額を予定し,その予定額が代金の額の2割を超える場合,その旨の説明があれば,その2割を超える部分についても有効である。 着眼点 定番の重要事項説明だが、この説明事項も法改正により年々増えていく。新しく付加された説明事項は、業界に周知させるためにも出題される。 1×既に積み立てられている額も説明する必要がある。区分所有建物の資産価値に大きな影響があり、説明は必要である。Rule3-6-11 2×常識的にも、対象物件が土砂災害警戒区域内にある旨の説明をする必要はあろう。 3○住宅の品質確保の促進等に関する法律第5条第1項に規定する住宅性能評価を受けた新築住宅である場合は,その旨を説明しなければならない。なお、重要事項の説明対象は新築住宅の場合であるが、同法による住宅性能評価制度自体は既存(中古)住宅にも適用がある。Rule3-6-9 4×業者自ら売主のときの損害賠償額の予定は、売買代金額2割を超える部分は無効であり、説明があったか否かは関係ない。Rule3-7-10 正解(3) 業務に関する規制(一般規制)/重要事項の説明 A [問 38]宅地建物取引業者が,宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項について説明をする場合に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)自ら売主として,マンション(建築工事完了前)の分譲を行うに当たり,建物の完成時における当該マンションの外壁の塗装については説明しなくてもよいが,建物の形状や構造については平面図を交付して説明しなければならない。 (2)事業用建物の賃貸借の媒介を行うに当たっても,居住用建物と同様に,台所,浴室等の設備の整備状況について説明しなければならない。 (3)宅地建物取引業者ではない売主から依頼されて建物の売買の媒介を行うに当たり,損害賠償額の予定は説明しなくてもよいが,売主が瑕疵(かし)担保責任を負わないことについては説明しなければならない。 (4)自ら売主として,マンションの分譲を行うに当たり,管理組合の総会の議決権に関する事項については,管理規約を添付して説明しなければならない。 着眼点 引き続き重要事項の説明。本問題では、権利関係で出題範囲から外したと思われる区分所有建物に関する事項について問題にしている。区分所有法は、実務的には重要な法律なので、これからも重要事項説明のところでは聞いてくる。 1×建物の未完成物件では、外観も説明しなければわからないので、完成時における当該マンションの外壁の塗装も説明しなければならない。Rule3-6-13 2○事業用であろうが居住用であろうが、建物の賃貸借の媒介では、台所、浴室等の設備の整備状況の説明は必要である。Rule3-6-12 3×業者ではない売主から依頼されて建物の売買の媒介を行うに当たっても,損害賠償額の予定は説明しなければならない。また、重要事項の説明の段階で、売主が瑕疵(かし)担保責任を負わないことについての説明は必要ない。Rule3-6-10 4×管理組合の総会の議決権に関する事項は、説明する必要はない。この段階では、それほど重要ではない。Rule 正解(2) 業務に関する規制(一般規制)/媒介契約規制B [問 39]宅地建物取引業者Aが,B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け,Bと専任媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)AがBに交付した媒介契約書が国土交通大臣が定めた標準媒介契約約款に基づかない書面である場合,その旨の表示をしなければ,Aは業務停止処分を受けることがある。 (2)媒介契約の有効期間の満了に際し,BからAに更新の申出があった場合,Aは更新を拒むことはできない。 (3)AがBに宅地の価額について意見を述べる際に,Bからその根拠を明らかにする旨の請求がなければ,Aはその根拠を明らかにする必要はない。 (4)媒介契約の締結にあたって,業務処理状況を5日に1回報告するという特約は無効である。 着眼点 本問は、消去法で解くべき問題で、出題者もそれを期待している。 1○指示処分の事由にとどまるか、業務停止処分の事由になっているか判断できなければとりあえずパスする。2・3・4の検討の後、媒介契約規制は、重要な問題だから、業務停止処分の事由になっていると納得すればよい。 2×業者に更新拒絶の自由がないわけはなく、Aは更新を拒絶できる。Rule3-6-7 3×業者が媒介すべき物件の価額に意見を述べる際には、請求がなくてもその根拠を明示する必要がある。Rule3-6-6 4×専任媒介契約規制の数字は覚えておく必要がある(浮気はできない(専任)、なごや(7日・5日)のにい(2週間・1週間)ちゃん ⇒ 専属専任の場合でも、1週間に1回以上であるから、5日に1回報告するというのは有効である。Rule3-6-7 496ページ〔6-46〕の表を入れる 正解(1) 業務に関する規制/一般規制か業者自ら売主規制か A [問 40]宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に関する次の規定のうち,宅地建物取引業者Aが自ら完成前の物件の売主となり,宅地建物取引業者Bに売却する場合に適用されるものはどれか。 (1)法第35条に基づく重要事項の説明 (2)法第38条に基づく損害賠償額の予定等の制限 (3)法第39条に基づく手付の額の制限等 (4)法第41条に基づく手付金等の保全措置 着眼点 一通り学習した人で、これを落とす人はいないだろう。 1○適用される。重要事項の説明と37条書面の交付は宅建業法の根幹的規制で、宅地建物取引のすべての態様で問題となる。もう一つ重要な規制である媒介契約規制は、当然のことながら、媒介又は代理で宅地建物取引に関与した場合しか問題とならない。 2~4×いずれも、業者自ら売主で買主が業者でない場合にのみ問題となる。Rule3-7-18 正解(1) 業務に関する規制(一般規制)/報酬規制 C [問 41]宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が売主B(消費税課税事業者)からB所有の土地付建物の媒介依頼を受け,買主Cとの間で売買契約を成立させた場合,AがBから受領できる報酬の限度額(消費税額及び地方消費税額を含む。)は,次のうちどれか。なお,土地付建物の代金は5, 100万円(消費税額及び地方消費税額を合算した額100万円を含む。)とする。 (1)1,560,000円 (2)1,590,000円 (3)1,638,000円 (4)1,669,500円 着眼点 消費税総額表示方式に即して報酬告示が改正されたが、改正告示どおり、金額区分計算(取引額を金額区分して各区分ごとの報酬額を計算したうえで、各区分の報酬を合計する)をしては大変なことになる。取引金額総額を基礎とした計算式を用いるべきである。それによると、 取引金額が消費税抜きの本体価格で400万円超の場合、 (消費税抜きの本体価格×3%+6)×1.05 の数式になる。 ⇒(5000×3%+6)×1.05 =156×1.05=156+15.6/2(5%は10%=1割の2分の1だからである) =156+7.8=163.8 Rule3-6-19 正解(3) 業務に関する規制(業者自ら売主規制)/クーリングオフ B [問 42]売主を宅地建物取引業者であるA,買主を宅地建物取引業者でないBとの宅地の売買契約において,宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づく売買契約の解除に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)Bが契約の解除ができる期間は,売買契約の解除ができる旨及びその方法について告げられた日から起算して8日間とされるが,特約で当該期間を10日間に延長したり,7日間に短縮した場合,これらの特約は有効である。 (2)AがBに対し,売買契約の解除ができる旨及びその方法について口頭でのみ説明を行った場合,当該宅地の引渡しを受けていなければ,当該告知から何日を経過していても,Bは契約の解除が可能である。 (3)Bが当該売買契約の解除を行う場合は,Aに対して国土交通大臣が定める書式の書面をもってその意思表示を行わなければならない。 (4)Aが他の宅地建物取引業者Cに当該宅地の売却の媒介を依頼している場合,Cの事務所において当該売買契約の申込みを行った場合であっても,Bは当該売買契約の解除を行うことができる。 着眼点 クーリングオフは、ひっかけポイントが多いので、4肢構成で聞いてくることが多いが、すべてのポイントは過去聞きつくしているので、落ち着いて切れば必ず正解できる。いい加減に、見切りマークをしないこと。 1×法の定めるクーリングオフに反する特約で申込者等に不利なものは無効となる。申込者等に有利であれば有効である。とすれば、クーリングオフできる期間を10日に延長するのは申込者等に有利で有効、7日に短縮するのは不利となるので無効となる。Rule3-7-9 2○クーリングオフできる期間をスタートさせる告知は書面で行う必要があるので、記述のとおりである。Rule3-7-7 3×クーリングオフは書面で行う必要があるが、その書式までは定まっていない。Rule3-7-9 4×クオフは業者自ら売主規制だが、クオフできなくなる正常な業務場所には、売主業者の事務所等のほか、業者から媒介・代理の依頼を受けた業者の事務所等も含まれる。Rule3-7-6 正解(2) 業務運営体制上の規制/案内所の設置 B [問 43]宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が甲県に建築した一棟 100戸建てのマンションを,宅地建物取引業者B(国土交通大臣免許)に販売代理を依頼し,Bが当該マンションの隣地(甲県内)に案内所を設置して契約を締結する場合,宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば,次の記述のうち正しいものはどれか。 (1)A及びBは当該マンションの所在する場所について,法第50条第1項に規定する標識をそれぞれ掲示しなければならない。 (2)A及びBはその案内所について,それぞれの法第50条第1項に規定する標識に専任の取引主任者の氏名を記載しなければならない。 (3)Bはその案内所に,業務に従事する者5人につき,専任の取引主任者を1人置かなければならない。 (4)Bは法第50条第2項で定める届出を,その案内所の所在地を管轄する甲県知事及び甲県知事を経由して国土交通大臣に,業務を開始する10日前までにしなければならない。 着眼点 案内所設置に伴う手続・規制もポイントを押さえておけば必ず取れる。なお、488p2番目のチェックは本問にそっくりである。合格ゼミの読者にとっては、間違えようがない問題でした。 1×所在場所に標識を掲示するのは、分譲主であるAだけでよい。488p2番目のチェック 2×案内所に標識を掲示しなければならないのは、案内所を設置したBだけでよい。488p2番目のチェック 3×契約行為を行なう案内所には1人以上の専任の取引主任者を設置すればよい。Rule3-2-13 4○契約行為を行なう案内所設置の届出は、案内所を設置した業者が、業務開始10日前までに、所在場所を管轄する知事と免許権者(国土交通大臣の場合、所在場所管轄知事経由で)に行なうのであるから、記述のとおりである。Rule3-5-6 正解(4) 規制全般/手付金等保全措置 B [問 44]宅地建物取引業者A社の行う業務について,宅地建物取引業法の規定によれば,誤っているものはどれか。 (1)A社は,自ら建築工事完了前のマンションの売主となるときは,代金の一部が当該物件の売買価格の1/10以下で,かつ,1,000万円以下であれば,保全措置をしなくてもよい。 (2)A社は,その相手方等に対して契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境等について誤解させるべき断定的判断を提供することは禁止されているが,過失によって当該断定的判断を提供してしまった場合でも免責されない。 (3)A社は,その事務所に従業者名簿を備えることとされているが,取引の関係者から請求があった場合,当該名簿をその者に閲覧させなければならない。 (4)A社は,その相手方等に対して契約に係る重要な事項について故意に事実を告げない行為は禁止されているが,法人たるA社の代表者が当該禁止行為を行った場合,当該代表者については懲役刑が科されることがあり,またA社に対しても罰金刑が科されることがある。 着眼点 混合問題だが、正解肢は、数字をキチンと覚えておけばやさしい。 1×業者自ら売主の場合の、未完成物件の保全措置は、受け取る代金充当金が売買価格の5/100以下で,かつ,1,000万円以下であれば,講じる必要はない。Rule3-7-12 2○業者が、その相手方等に対して契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境等について誤解させるべき断定的判断を提供することは、明示で禁止されているが,過失によって当該断定的判断を提供してしまった場合も、業者に要求される善良な管理者の注意義務に違反することになるので免責されない。Rule3-6-9 3○業者は、事務所に従業者名簿を備え、取引の関係者から請求があった場合,当該名簿をその者に閲覧させなければならない。Rule3-5-3 4○業者が、その相手方等に対して契約に係る重要な事項について故意に事実を告げない行為は禁止されており、当該禁止行為を法人業者の代表者が行った場合は、代表者には1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金又はこれらの併科という罰則が科せられることがあり、また、法人業者にも50万円以下の罰金刑が科されることがある。Rule3-9-1、549p 正解(1) 規制全般/手付規制等 B [問 45]宅地建物取引業者A社に関する次の記述のうち,宅地建物取引業法の規定によれば,誤っているものはどれか。 (1)A社は,宅地の売買の専任媒介契約を締結し,指定流通機構に登録を行った物件について売買契約が成立した場合は,遅滞なくその旨を指定流通機構に通知しなければならず,当該通知を怠ったときは指示処分を受けることがある。 (2)A社は,業務上知り得た秘密について,正当な理由がある場合でなければ他にこれを漏らしてはならないが,A社の従業者aについても,aが専任の取引主任者であるか否かにかかわらず同様に秘密を守る義務を負う。 (3)A社が自ら3,000万円の宅地の売主となる場合,手付金の保全措置を講じれば,宅地の引渡し前に手付金として900万円を受領することができる。 (4)A社がその事務所ごとに備えることとされている帳簿の記載は,一定の期間ごとではなく,宅地建物取引業に関し取引のあったつど一定の事項を記載しなければならないこととされている。 着眼点 3で業者自ら売主の場合の手付を問題にするが、まず、手付は代金額2割を超えては受け取ってはならないという規制から検討すべし。 1○指示処分は、宅建業法に違反した以上常にありうる。Rule3-8-1 2○守秘義務は、業者と従業者に課される。従業者であれば課されるのであって、専任の取引主任者かどうかは関係ない。Rule3-6-28 3×業者自ら売主の場合、手付は代金額2割を超えては受け取ってはならず、受け取った場合、2割を超える部分は手付としての効力はない。900万円は、代金額の3割になる。なお、保全措置を講じたことは関係がない。保全措置のことだけ考えているとひっかけられる。Rule3-711 4○業務に関する帳簿には、取引のあったつど一定の事項を記載しなければならない。Rule3-5-1 正解(3) 住宅金融公庫法/土地の取得費のみの貸付はできるか A [問 46]住宅金融公庫に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)住宅金融公庫は,金融機関による住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付けを支援するため,当該貸付けに係る貸付債権について,金融機関から買い取ることができる。 (2)災害復興住宅を建設又は購入するための住宅金融公庫の貸付けを申し込むことができる期間は,災害発生の日から2年以内である。 (3)住宅金融公庫の業務を受託している金融機関の職員は,当該受託業務について,刑法上の責任を問われることがある。 (4)住宅金融公庫は,自ら居住するために住宅を建設しようとする者に対し,土地の取得に必要な資金のみの貸付けを行うことができる。 着眼点 正解がわかればよい、というスタンスで解けばよい。 1○住宅金融公庫は、・・・・銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とするものを自ら融通し、又は銀行その他一般の金融機関による融通を支援するための貸付債権の譲受け若しくは貸付債権を担保とする債券等に係る債務の保証を行うことを目的とする(1条1項)、とある。 2○災害復興住宅を建設又は購入するための住宅金融公庫の貸付けを申し込むことができる期間は,災害発生の日から2年以内である(17条6項)。422p下段 3○刑法上の責任とは、罰金も含まれるのであり、当然その程度の罰則はあるであろう。 4×住宅金融公庫は,住宅と全く無関係な資金の貸付はしない。敷地取得資金を住宅建設資金と併せて貸し付けることはあるが、土地の取得費のみを貸し付けることはない。421p上段 正解(4) 景品表示法/傾斜地を含む土地の広告 B [問 47]宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち,不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば,正しいものはどれか。 (1)新聞で建売住宅の販売広告を行ったが,当該広告に関する一般消費者からの問合せが1件もなかった場合には,当該広告は,不当景品類及び不当表示防止法の規制対象となる「表示」には該当しない。 (2)新聞で中古住宅の販売広告を行う場合,当該住宅から半径1km以内に所在する小・中学校及び市役所については,当該住宅からの道路距離の表示を省略して,「小・中学校,市役所近し」と表示することができる。 (3)土地の有効な利用が著しく阻害される傾斜地を含む宅地の販売広告を行う場合は,土地面積に占める傾斜地の割合にかかわらす,傾斜地を含む旨及びその面積を明瞭に表示しなければならない。 (4)新築分譲マンションの完成予想図を販売広告に掲載するに当たり,実際には工場が所在する箇所に公園を記載するなど,周囲の状況について現況に反する表示を行う場合は,「周囲の状況はイメージであって,実際の状況とは異なる」旨を表示しなければならない。 着眼点 1・3・4は、常識的に判断できよう。 1×広告をすれば、当然表示に該当する。 2×公正競争規約によると、学校、病院、官公署、公園その他の公共・公益施設は、現に利用できるものを、物件までの道路距離を明らかにして表示することになっている。 3○公正競争規約によると、傾斜地を含む宅地の販売広告を行う場合は,傾斜地の割合が30%を超えるとき、又は、土地の有効な利用が著しく阻害されるときは、傾斜地を含む旨及びその面積を明瞭に表示しなければならない。 4×公正競争規約によると、周囲の状況を表示するときは、そもそも現況に反する表示を行ってはならない。以上427~429p 正解(3) 土地建物の統計/土地取引の面積規模別件数の割合 B [問 48]宅地建物の統計に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。 (1)平成15年版土地白書(平成 15年7月公表)によれば,平成13年の全国の土地取引の面積規模別件数の割合は,300㎡未満が全体の約7割を占めている。 (2)平成14年度法人企業統計(財務省)によれば,平成14年度の不動産業の売上高は,約33.5兆円で,4年連続で減少している。 (3)住宅着工統計(国土交通省)によれば,平成15年の新設住宅の着工床面積は,前年比約0.7%増で,3年連続の増加となった。 (4)平成16年地価公示(平成16年3月公表)によれば,東京都区部を中心として地価の下げ止まりの傾向がみられるものの,他の圏域に関しては,その傾向は全くみられない。 着眼点 例年通り、地価公示(4)、住宅着工統計(3)、土地白書(1)からと昨年に続き法人企業統計(2)から聞いてきた。これらの資料は、すべて平成16年度版直前対策完成ゼミで完璧かつ的確にカバーしているので、同書読者にとっては、手もなく、ひねれたと思われる。同書は、平成17年版が4月末に刊行されるので、今年もご活用ください。 1○記述のとおりである。 2×平成14年度法人企業統計(財務省)によれば,平成14年度の不動産業の売上高は,約33.5兆円で,2年連続で増加している。 3×国土交通省が、1月30日に公表した平成15年の新設住宅着工統計によると、新設住宅の着工床面積は,前年比約0.7%減で,3年連続の減少となった。 4×国土交通省が、3月23日に公表した、「平成16年地価公示に基づく平成15年の地価公示の動向について」、によると、「下げ止まりの傾向は、東京都区部のほか、名古屋市・札幌市・福岡市にも一部現れてきており・・・」とある。 正解(1) 建物の知識/鉄筋コンクリート造りの耐力壁 C [問 49]鉄筋コンクリート造の建築物に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)原則として,鉄筋の末端は,かぎ状に折り曲げて,コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。 (2)構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は,コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは,取り外してはならない。 (3)原則として,鉄筋コンクリート造の柱については,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければならない。 (4)鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは,耐力壁にあっては3cm以上としなければならないが,耐久性上必要な措置をした場合には,2cm以上とすることができる。 着眼点 建築基準法施行令からの出題で、専門的にすぎ、解くヒントもなく、落としてもよい。ただ、1・2は常識的に判断できよう。 1○鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない(建築基準法施行令73条 鉄筋の継手及び定着)。 2○構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は、コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは、取りはずしてはならない(同令76条)。 3○原則として,鉄筋コンクリート造の柱については,主筋は4本以上とし,主筋と帯筋は緊結しなければならない(同令77条)。 4×鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあっては2センチメートル以上、耐力壁、柱又ははりにあっては3センチメートル以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあっては4センチメートル以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては捨コンクリートの部分を除いて6センチメートル以上としなければならない(79条)、とある。 なお、かぶり厚とは、錆びに弱い鉄筋をアルカリ性のコンクリートで覆って保護するその厚さのことである。434p中段参照 土地に関する知識/切土斜面 A [問 50]土地に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。 (1)旧河道は軟弱で水はけの悪い土が堆(たい)積していることが多く,宅地として選定する場合は注意を要する。 (2)切土斜面は,掘削後時間とともに安定化が進むので,切土掘削直後の斜面安定が確認できれば以後は安心である。 (3)建物の基礎の支持力は,粘土地盤よりも砂礫(れき)地盤の方が発揮されやすい。 (4)台地は,一般に水はけがよく地盤が安定しているので宅地に適する。 着眼点 前問題とは打って変わって、やさしい問題。 1○旧河道は、昔川だったのだから、記述のとおりであろう。 2×常識的にもそういうことはないであろう。 3○粘土地盤は、流動化現象を起こすことがあるなど、安定しないことがある。 4○高台は、水はけ、日照などから宅地に適している。以上Rule2-11-1 正解(2) |
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