YMCAだけは元気
Nipponham Fighters
V.S
Chiba Lotte Marines
2002.4.20 Sat.
パ・リーグ公式戦
Fs-M 4回戦[東京ドーム] 観衆:18,000人
3-6
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
M
0
0
1
0
0
5
0
0
0
6
Fs
0
0
0
0
3
0
0
0
0
3

W加藤1勝3敗 S小林雅3S Lシールバック3勝1敗 HR野口2(2) 奈良原1 ボーリック1(2)


-STARTING MEMBER-
Fs
 
M
1
野 口
諸 積
2
奈良原
3
井 出
福 浦
4
小笠原
ボーリック
5
オバンドー
メ イ
6
クローマー
酒 井
7
田中幸
初 芝
8
金 子
清水将
9
實 松
塀 内
P
シールバック
加 藤

東京ドームのロッテ戦。外野スタンドでの統率・活気はロッテ応援席のレフトの方が勝る。9割方の客が黒のビジタージャージを着ている。
ドームの音響条件のせいか、マリンのライトより凄みを感じる。声と手拍子を多用する応援は、人数以上のパワーが溢れる。

6日の西武は土曜のナイターで松坂先発ということで、試合開始直前のチケット売り場は長蛇の列を成していた。
この日も、丸ノ内線の後楽園の駅を出ると、すぐ見える外野の売り場が長打の列…。
乾杯シートを買おうと思っていた私は「また6日と同じか」と思いかけた。
しかし、ロッテ戦の客の入りの特徴は、レフトがギュウギュウ、ライトはそこそこ、内野はスカスカなのだ。
たぶんこの列はみんなロッテファンだろう、とFsファンとしては現実として認めたくないながらもそう予測して、内野側のチケット売り場へ回ってみた。
案の定。列はできているものの、各窓口数人ずつですぐにチケットを買えた。
こっちの売り場でも外野席のチケットは買えるんだけどなぁ。なんであっちに行っちゃうんだか。
ちなみに「レフトは立ち見になります」の表示が窓口に出ていた。ダイエー戦でもよく出る表示だが、やはりFsファンとしては悲しい。

ロッテは開幕直後死にっぱなしで、早くもペナントレースから脱落の感があった。
3月30日の開幕後、黒星を重ねること11個。初勝利は4月14日の神戸でのオリックス戦だった。
その後、15日に西武に勝利、16日ドロー、そして前日19日もFsに勝ち、負け犬ロッテは変貌を遂げてしまった。

対して、Fsは15〜17日のダイエー3連戦連敗後、前日のロッテ戦敗戦で4連敗となってしまった。
この14日からの4月第3週、両チームの勢いは完全に逆転している。
その象徴が両先発投手の成績。3勝負けなしのシールバックと勝ちなし3敗の加藤だ。
流れを変えたいFsはなんと、野口を1番・井出を3番にして、オガ以降は打順をひとつ下げた。
相手がサウスポーだからか、木元がベンチで金子がひさびさのセカンドでのスタメンとなった。
 

1・2回は両投手無難な立ち上がり。試合が動いたのは3回表だ。
先頭の清水将が二塁打で出塁。今季ようやく一軍で出番ができた9番・塀内(へいうち)が送りバント。打球はピッチャー前のやや一塁側へ…。
オガが超前進守備で突っ込んだが、捕ったのはシールバック。サードに間に合いそうに見えたが、ファーストへ送球した。
打球に対しても、送球すべきサードベースに対しても、オガの方が動きやすかった。
實松はどう指示したのかわからないが、とにかく勿体ないタイミングだった。これまた新人工芝の影響なのか…。
1番に帰って諸積。きっちりとセンター奥へ犠牲フライを上げて、ロッテは犠打2つで1点をもぎ取った。

これでせっかく無走者になったのに、福浦にヒットを打たれ、二死一・三塁とされる。
バッターは4番のボーリック。過去何度も泣かされたバッターだが、今季は違った。
これまで得点圏打率.000。ホームランもまだなく、ロッテ開幕11連敗のA級戦犯である。
二塁以降に走者がいれば、こいつには打たれないということ。怖さがまったくない。
当たり前のようにサードゴロに討ち取って、この回の失点はなんとか1点でくい止めた。0-1

3回裏〜5回表も両チーム走者を出しながら点を獲るまでには至らず。両投手の味が出ている。

5回裏・二死から實松が四球で歩いて、1番の野口に回る。
ここまで好投を続けている加藤だが、元来制球が甘く、一発病を持っている。
野口の思いきりのいいスイングに期待… そう思っていた矢先、野口の当たりはものの見事にレフトスタンドへ飛び込んだ!
2-1。ひと振りで逆転したぞ。
さらに続く奈良原がこれまた鋭いライナー! グングン伸びてそのままバックスクリーン脇のレフトスタンド最前列へ!
今季第1号は、加藤に大きいダメージを与える一発。3-1とした。
ただ、試合展開的にはいいものの、最近の奈良原のバッティングはライナーに近い外野フライの当たりが多いのが気に掛かっていた私は、
この一発で彼のバッティングが狂ってしまわないか心配だ。現に打率は1割台である。

同じく長いのを狙いすぎてるのか、大振りが目立つ3番の井出は三振。
17日に開幕からの連続安打記録が途絶えて以降、ヒットが出ない。打ち気にはやり、落ちる球に簡単に引っかかる。これでチェンジ。

5回が終わると始まる「YMCA」。グラウンド整備員もトンボを掲げて踊るのが名物になっているが、
昨年から一塁側でトンボの模型を持った一団(っても4〜5人だけど)がこの時間に注目を浴びるようになった。
ここにいる人たち『トンボ隊』は私もつき合いがある人が多いが、今まで私はトンボを持ったことはなかった。
この日はまさにそのトンボ隊と一緒に観戦していたので、初めて持たされた。
直前の逆転劇でテンションが上がっていたので、私もはしゃいでトンボを揺らして踊っていたら、オーロラビジョンに映ってしまった。
カメラ目線でバカ丸出しで手を振ってみた。すんげー気持ちよかった(爆み) そしてちょっと恥ずかしかった。
(後日談:じつはそのカメラがCS中継のものだったらしく、メッチャ笑顔で手を振る私の姿がそのまんま映ってたそうな。
     それを自宅で観ていた知人が腹を抱えて笑ってたらしい。ビデオどっかにないかなぁ…)

オーロラビジョンに映された客が、カメラがどこにあるかわからずあさっての方向に手を振ることがあるが、
カメラはテレビのものそのものなので、生きているカメラは赤ランプがつく。
私は映ったらすぐさまそのカメラをみつけたので、しっかりそこに目線を合わせた。きっときちんと正面を向いていただろう(笑み)
カメラがホームうしろ、スクリーンがセンターうしろにあるから、自分がどう映っているかは確認できないのだ。

ちなみに、トンボ隊のトンボは組み立て式で、持ち主がトンボの形丸出しで球場まで来るわけではない。
本物より小さいが、そこそこの重量感もある。グラウンドの本物のトンボはもっと重い。あれ持って踊るのって、結構苦痛かもなぁ。
 

ひと仕事終えた満喫感で6回表を迎える。
サードゴロのあと、福浦がレフトへ流してヒット。さすが昨年の首位打者。ミートの感覚はバツグンだ。
「得点圏」ではない場面で、うその4番・ボーリック登場。メイとともに、1試合スタメンを外れたことがあるが、他は全試合出続けている。
そんなボーリックだったが、ついに眠りから覚めてしまった! すくいあげるようなスイングのホームランは、ボーリック独特の一発だった。
あっさり3-3の同点とされてしまった。
ロッテ応援団の得点時の曲・トヴォルザークの「新世界から」の第4楽章がドーム内に響き渡る。
シールバックはこの超独特な雰囲気に完全に飲み込まれている様子。
ドーム開幕戦で勝利を挙げたシールバックは、当日の4万の観衆が常だと思っていたようだが、この日はまったく違う空気だった。
5番・メイは斬ったものの、酒井初芝と連続安打を浴びてKO。

2番手は金村清水将は出端を捉えてレフトへヒット。酒井がセカンドから一気にホームを狙う。
いい球が帰って来てアウトのタイミングだったが、實松がしっかり落としてセーフ。3-4と逆転されてしまった。
實松がこぼした球とともに、勝利が逃げていく感覚だ。
塀内がさらに続いてレフトへ2点タイムリー。なんだかダメ押し臭い重い2点。3-6諸積はライトフライでチェンジ。
金村も投げ疲れているのか…。
 

6回以降、Fs加藤-建山ロッテ加藤-小林宏-藤田-小林雅とつないで両軍無得点のまま終了。
7回裏〜9回裏まで両軍無走者という尻すぼみの試合になってしまった。
ロッテの勝ちリリーフは今後も手強そうだ。Fs打線も追い込まれてからのフォークにことごとく引っかかった。

はぁ、負けた負けた。手も足も出ません、って感じ。こういう試合もたまにはあるさ。
盛り上がったのは5回裏と直後のYMCAの一瞬だけだった。
しかし…東京ドームで5連敗ってのはねぇ。

【●●●今季観戦通算 2勝3敗 勝率.400●●●】



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