ベネズエラと日暮里


2001.8.20 Mon.
パ・リーグ公式戦
L-Fs 22回戦[西武ドーム] 観衆:27,000人
2-8
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
F
0
0
2
0
0
0
0
0
0
2
L
0
0
3
0
2
0
3
0
X
8

W松坂12勝11敗 L佐々木1勝5敗 HR田中幸13(2) 松井19(3)・20 カブレラ43(2) マクレーン30(2) 



-STARTING MEMBER-
Fs
 
L
1
小笠原
小 関
2
奈良原
原 井
3
片 岡
松 井
4
田中幸
カブレラ
5
井 出
マクレーン
6
島 田
和 田
7
金 子
垣 内
8
實 松
中島聡
9
中村豊
上 田
P
佐々木
松 坂

月曜の西武ドーム。普段だったら行けないが、この日は夏期休暇なので観に行くことにした。
ひとりで行くのも何なんで、西武ドームが地元のSoheyさんを誘った。

またもや洗濯なんぞをしてたら出るのが遅くなった。
高田馬場で地下鉄から西武新宿線へ乗り換える。すると、ホームには特急「小江戸」が…。
「お、ラッキー」と思って飛び乗ろうとしたら、「指定券がないなら乗れません」と乗車口にいた駅員。
「中で精算できないの?」「だめですね」
だめですね、って何だよ。ヤな言い方。社内は10%ほどの乗車率。
いくら全席指定だからって、速達列車なんだから、急いでる客乗せなくてなんの意味がある!
こういうところはJRのほうが全然しっかりしている。きょうび車掌が端末持って指定券の発行をするサービスがないなんて…。

結局次の急行・拝島行きに乗る。所沢には行かないので、小平で接続する各駅停車に乗り換えなきゃいけない。あぁ、めんどくさ。
まったく「小江戸」なんて特急らしくネェ名前のくせに偉そうに走りやがって。

あまりにもムカついたので、Soheyさんに現在地確認も兼ねて報告の電話をする。
Soheyさんは仕事を終えて、私より1本早い急行に乗っているところだった。
そこで朗報。i-GALLYさんの持っている内野指定のチケットが余っていて、それをいただけることになった、という。
i-GALLYさんも同じくして、西武ドームが地元のSoheyさんなら平日ナイターでも行くだろう、と踏んだらしい(笑み)
が、i-GALLYさんは車で西武ドームへ向かっていて渋滞にハマっているらしい。急いで着いても、中に入れないということ。
ってことで、特急に門前払いされてムカムカしていたのもムダになった(笑み)

そうこうしているうちに小平駅にさしかかる。「この電車は萩山で西武遊園地行に接続します」の放送。
そうか、西武遊園地駅から“レオライナー”に乗って西武球場前駅へ出る手もあるか。
所沢経由だと、この小平、所沢、西所沢と3度の乗り換え&下山口で長い対向列車の交換待ち。
このまま萩山へ出れば、萩山、西武遊園地と乗り換えは2度で済むし、レオライナーは乗ったことがない。
…ってことで、逆に時間に余裕が出た今の条件なら、初めてで時間が計算できなくても後者を選んだ方が楽だし楽しい(笑み)

田舎の乗換駅の風情の萩山までそのまま乗って、多摩湖線に乗り換え。
単線。西武遊園地駅に向かうに連れ、どんどん木々の中へと入って行く。武蔵野の森ってやつなのかな。遠足気分になってきた(笑み)
終点の西武遊園地手前で、急に住宅地が見えたが、駅はやはり木の生い茂る中にあった。狭いホームが1本だけのすんごくさみしい駅だ。
西武園ゆうえんちの客をたっぷりと裁けるようなところだと思ってたら、こんな駅だったのね。なんだか感動だった。
レオライナー乗り場の表示を見て、そのまま奥へ入って行くと、トンネル内のホームがある。

異常に暗いレオライナーのホーム。どこかで見たことがある風景だと思ったら、それはディズニーランドのホーンデッドマンションだった。
ホーンデッドマンションの「椅子に乗る」のりばになんとなく似ている。わかる人にはわかるぞ。

レオライナーに乗る。せまい。新交通システムって、小さいのが難点。ゆりかもめとか。
駅を出ると、すぐ西武園の脇に出る。しっかし、平日とはいえ、夏休みの夕方だぞ。なんだ?この客の少なさは。
のりものがガランガランで、とってもつまんなそう。人気(ひとけ)のない遊園地ほど悲しいものはない。

遊園地西駅を出ると、ぐりんぐりんS字カーブをくりかえして、な〜〜〜にもない村山貯水池周辺の緑地の中を進んで行く。
ライナーとは名ばかりの、気取ったノロノロ運転。
すると、こんな案内放送…「本日は18時より、西武ドームにてライオンズの試合が行われます」
そして ♪ホ〜ニャニャ〜 らいおん かっとばせ〜 らいおん 〜 のあの曲が!(爆み) 
※ホニャニャ:未だ「燃えろ」なのか「吠えろ」なのか知らないので…

思わず吹き出しそうになった。あの曲ができる前はシゲル松崎だったのか?(笑み)
一度西武ドームの真脇を通るものの、第二球場を半周するように遠回りして、やっとこさ西武球場前駅へ到着。
試合前から「小旅行」な雰囲気でグーだった(爆み)

改札を出て、Soheyさんを探す。いない。しばらくして電話したら「今、改札出た」と。
なんと、1本遅い急行&レオライナー経由で来た私の方が早く着いたのだ。あなどれん、レオライナー(爆み)

旅行記終了。
 

…さて、やっとこさ球場についた(爆み)
んが、こんなに書いても、まだi-GALLYさんは渋滞の真っ只中だった。「あと15分はかかりそう」とのこと。

しばらく球場のノイズだけを聴いていたが、居ても立ってもいられず、
空腹だったこともあって外野席の券を買って中に入ることにした(笑み)

ビジターファンクラブ割引で入場。先発は佐々木松坂だ。
佐々木は登録抹消明け。最低日数の10日間を過ぎて、先発要員として再昇格してきた。
落ちる前は中継ぎだったが、ファームで先発し好投、この日の先発に結びつけた。

入ったら2回表だった。たぶん。
とにかく空腹だった私たちは、外野の数少ないベンチを確保してから、すぐに食料を調達、むさぼり喰い始めた(爆み)
私もなんだかんだで朝10時にパンを食べてから、な〜んにも食べてなかったのだ。

2回裏が終わったところで、ようやくi-GALLYさん到着。
私は牛丼を喰いながらリードに合わせて大声を出していたら、異常に汗が出てきた。
あ、ハンカチ忘れた。 …ってことで、i-GALLYさんに内野のチケを受け取ってから一度外に出て、
タオルの類でもあれば買おうとビジターグッズの売店へ行った。

すると、ファイターズロゴの青とオレンジの模様のタオルがあった。
「あ、これでいいや」…買って袋を開けたら驚いた。そこには「IWAMOTO 18 MAIDO!」の文字が(爆み)
ウインタース以来ガチガチのごひいきの選手がいない私は、なかなか特定選手グッズを買う機会がなかったのだ。
ま、嫌いなわけじゃないからいいか。でもガンは今年不振なのに…。西武ドームでおっぴろげるのはちょっと恥ずかしいかも(爆み)

先に席に着いた2人を追いかけるように内野スタンドへ入ると、パコーンと快音!
3回表・ユキオが2ランを打った瞬間だった。レフトのポール近くへ入る13号。
12日のマリンで復活の一発を目の当たりにしたが、あれが9号。
まだ20日なのに、もう13号なのだ。この間いかに好調だったかがわかる。
これが先制点で2-0Fs松坂を決して苦手にしていない。

3回裏・ようやく私も腰が落ち着いた(笑み)
先頭は九番・上田浩明。普段は試合の終盤に守備固めや代走でしかお目にかかれない選手だが、
松井がコンディションがよくないらしくDHになっている恩恵で、スタメンで出ている。
若い頃から彼のポジショニング(この場合は「立場」)は変わっていないが、こういう選手がスターを支えているのだ。
「ダックス(フンド)」と呼ばれるほどの短足。その短さは吉岡山本和範ばりだ(爆み)

悪いが、そんな上田に打たれているようでは、勝つことはできない。
サウスポーということで原井も出ているが、この人だって、打率は決してよくない。守備のイメージが強い選手だ。

佐々木は難なく上田をセンターフライに討ち取ったが、つづく小関にヒット、さらにはその原井にもセンターへヒットされる。
ここから恐ろしいクリーンナップだ。松井18本、カブレラ42本、マクレーン29本。
ここ数年の西武の打線を考えたら、恐ろしさは倍増したと言っていい。
毎年カス外人ばかり獲っていたので、同年2人とも大当たりってのは奇跡に等しい(爆み)
この破壊力と、元来の機動力がかみ合えば、常勝時代の恐ろしい西武の打線が甦るのだ。

右打席の松井。もともと右打者だから、こっちのほうがパンチ力がある。
「今年Fs戦でよく一発打ってるよなぁ」そう言った瞬間…出ちまった。
打った瞬間それとわかる、弾丸ライナーがレフトスタンドへ! 佐々木はあっさり逆転を許した。2-3

続くカブレラは四球、マクレーンはファウルフライに終わった。あぁ、怖っ。
言ってもカブレラは3割、マクレーンは2割5分打者だから、10回に7回は凡打になるんだ。
 

4回表は三者凡退、そして驚いた。なんと佐々木は3回でおしまい。おととい敗戦処理で好投したサンダースが登板となった。
ふんふん。たしかにあの内容なら、ここで早めに出してロングリリーフってのもありかもな。
東尾監督も「待ってました」とばかりに垣内を早々引っ込めて柴田を代打に送る。
Fs中村豊と同じような存在が、西武ではこの柴田だと思う。スタメンは少ないが、サブではいつもいイの一番の出番なのだ。

その柴田は倒れたが、中嶋聡が難しいショートゴロで内野安打。上田はお得意の送りバント、さらに小関は四球。
ここで迎えるは原井。左の高木浩之でも出てくるかと思ったら、そのまんま打たせた。
案の定ヒットは出ず、レフトフライ。助かったぁ。しかしサンダース、パッとしねぇ。

5回表も三者凡退。松坂、尻上がり。
5回裏・松井がヒットで出たああと、カブレラがこれも打った瞬間の43号で、左中間スタンドの深いところへブチ込んだ。
2-5。この2イニングの松坂を見てると、この一発で試合が決まったような様相となった。

6回表もこれまた三凡。見事なまでに打てない。
その裏、一死から上田がセンター前ヒット。相変わらず失礼だが、なかなか見られないものを見た。
小関倒れて二死で原井。ここでも東尾は腰を上げず、そのまま打たせてライトフライ。
う〜ん。高木浩之のバッティングはいいのになぁ。

7回表も当然のように三者凡退。なんだかなぁ。続投のサンダースもこれじゃぁ気合いが入らない。
三塁側のスタンドもダレはじめて、いろんな人が目前の通路を通る。大勢の外人の一団もウロウロしていた(笑み)
7回裏・先頭の松井は今度は左打席で見事な流し打ちのホームラン。これで20号となった。
打たれたばかりのカブレラは怖がって四球。そして29本のマクレーンを迎える。
松井が20本台に乗せたんだから、マクレーンも30台に乗せるんじゃないの?」
「ほらっ」
言った私もまったく驚かない。なんかもう、打ちそうだったもん、ホントに(爆み)
バックスクリーン脇のライトスタンドへマクレーンの30号アーチが吸い込まれた。
この後なんだかんだあって、やっとこさ加藤に交代。この回はサンダースのホームランの失点だけで終わらせた。
2-8。適地の雰囲気もあり、もはや勝てる希望も失せた。
 

8回表・もはや松坂の完投の必要もなくなり、青木勇人が登板。
の代打・上田登場。左打者なのに松坂相手にぶつけなかったのはどうしてだろうか。
青木に変わった途端、上田の起用。何だろね?

上田は期待に応えセンター前で出塁。オガもヒットで続いた。二番・奈良原には代打・田中賢介
西武8-2のリードとは思えない投手リレーで、すぐさま橋本登場。
賢介がベンチに呼び戻されるのが見えたので「ショートなら飯山か!?」と期待したら、高橋信二登場。
飯山は代打としては考えられていないようだ。
しかし、シンジも出番があまりにも少ないので応援している選手。結果が出るのを期待したが、見事に空振り三振。

片岡がセカンドのフィルダースチョイスを誘って出塁して、一死満塁で四番・ユキオに回った。
早くも西武はこの回3人目の森慎二を起用。なんだか最近名前を聞かなかったが…。
過去、彼にはいろいろサービス試合を演じてもらっているので、今回もそれを期待。
あの力任せのストレートなら、ユキオが一発打つ可能性も高いはずだ。

三塁側席だが、西武ファンが多い。わたしの1ブロック脇のオッサンは序盤から元西武奈良原をさんざんヤジっていた。
とにかく悪口ばかり言う、いやなタイプのヤジおやじだ。
こいつがこの満塁のチャンスに「おいユキオ、打てるもんなら打ってみろ!」と叫んだ。
i-GALLYさんが応戦「ユキオ、打ってくれ!」
ふたたびオヤジ「ユキオ、打てるもんなら打ってみろ!」
ふたたびi-GALLYさん「ユキオ、打ってくれ!」
さらにオヤジ「ユキオ、打てるもんなら打ってみろ!」
i-GALLYさん「………」(飽きたらしい・爆み)
私「ノーコンだから(打ちたくても)打てネーよ〜!」(まわりで意味がわかる人たちが笑う)
オヤジの方を向かず、森慎二に聞こえるように3人の中で一番大声で叫んでみた。
オヤジは諭されたようにダマってしまった(笑み)

しかし、現実は違った。なんと、あのストレートで押すモリシンの姿はもはやなく、
ストライクはすべて落差のあるフォークで空振り三振。タイミングで打つユキオはまったく歯が立たなかった。
五番・井出はライトフライでなんと無得点。
i-GALLYさんは帰りの渋滞を懸念して早退してしまった(笑み)

シンジはそのままマスクをかぶる。實松が下がってそこへ飯山が入ってショートに着いた。
代打・清水の打球はお約束の「代わったところへ飛んで行く」飯山のところへ。無難に裁いてアウト。守備は安心の飯山だ。
加藤松井を三振に斬って、8回裏を無失点で締めた。

9回表・なんとデルトロ登場。
前半戦でお役ご免になっていたかと思いきや、少し前に鎌ヶ谷での目撃情報を聞いていたが、まさか直後に上に上がっていたとは。
7回あたりからブルペンで投げているのを見つけ、ビックリしていたところだ。
大量リードということで登板になったんだろう。

一死から飯山に打席が回ってきた。私は一軍での彼の打席をナマで見るのは初めてだ。
まだプロ初安打が出ていないので期待したが、余裕綽々のデルトロに圧倒されてショートゴロ。
結局この回も点が獲れず、欲求不満のまま試合終了となった。

試合終了後、またあの外人の一団がいた。ちっちゃい女の子がチョコマカ動いているのが妙に記憶に残った。
外野席の裏の通路を出口へ向かっていると、ひちょりのご両親がえのきどいちろう氏と一緒に歩いていた。
東京ドームの内野席では、よくひちょりパパとえのきど氏が一緒にいるのを見かけるが、西武ドームにも来るんだぁ。
ひちょりは9回に先頭打者として代打で出たが三振。スタメンも多かったのに、何とも運の悪い試合に当たってしまったようだ。
 

帰宅してから「すぽると」を見ていたら、なんとあの外人の一団はカブレラのお母さん他、親族たちだったそうだ(笑み)
そういえばあっち系の顔だった。
日本にわざわざ来て、息子の素晴らしい一発を拝めたんだから、こっちのお母さんは運が良かったんだなぁ。
ひちょり両親、かわいそうに…ま、ベネズエラと日暮里(ひちょりの実家)だから、移動距離が違うってことで…(笑み)

【●●●今季観戦通算 5勝13敗 勝率.278●●●】



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