北欧神話−Nordiske Myter

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オーディンの箴言 61〜80


【61】
オーディン;
たとえ、飛び切り上等の服を着ていなくとも、体を洗い清め、十分腹ごしらえをしたうえで民会に行くべきだ。靴やズボンを誰も恥ずかしがるな。良馬でなくとも馬を恥ずかしがるな。

ロッド;ウンウン。見た目より振る舞いで勝負ですよねぇ。

オーディン;内面がイマイチ未熟な場合は、見かけでごまかすというテもあるがな。

【62】
オーディン;
鷲は海辺に来ると、海の上で口をパクパク開けて、頭を下げる。人の集まるところへ来て、代弁者をあまり持たぬ人はちょうどそれみたいだ。

ロッド;なんか嫌われ者のご近所のオバチャン思い出します。

オーディン;それは民会ではなくPTAか井戸端会議なのではないか…?

【63】
オーディン;
賢い人は誰も、人に賢いと言われたかったら、質問と答えをすべきだ。知っていることは一人で秘めておき、人には知らすな。三人が知れば世間中が知る。

ロッド;本当の知恵というものは、知っていても容易には理解出来ぬものと心得ておりますが。

オーディン;知ったかぶりを量産せぬのも知恵者の務めじゃ。

【64】
オーディン;
聡明な人は誰も、力はほどほどに持つべきだ。剛胆な人たちの間に入れば、他の人よりずっと優れた者などいないのだということが分かる。

ロッド;類は友を呼びますかね。

オーディン;うーん、あんまり変わり者だと一匹狼になるかのぉー…・

【65】
オーディン;
人が他人に言った言葉の報いを受けることは、よくある。

ロッド;言ってもないことを「言った」と言われてしまった時は?

オーディン;殺(ヤ)って良しv(ニッコリ)

【67】
オーディン;
もし、わしが、食事に呼ばれても食事を必要としないか、親友のところで、食べたハムを倍にしてぶら下げるのならば、あちらこちらから、わしも招待されただろう。

ロッド;必要としないほど満たされているんなら、招待されても意味ないじゃないですか…。

オーディン;そこがそれ、世の中の皮肉なところじゃよ。

【68】
オーディン;
人の子らにとって、火と太陽の顔と、かなえば健康と、恥のない生活の出来ることが最上だ。

ロッド;寒い冬にはホント、電気絨毯や太陽はありがたいですよねぇ…。

オーディン;恥を知らぬ者には、最後の一節は不要だったかのう。

【69】
オーディン;
たとえ健康でなくとも万事みじめだという人はいない。ある者は息子ゆえに、ある者は身内ゆえに、ある者は富ゆえに、また、ある者は仕事ゆえに幸せだ。

ロッド;いついかなるときにおいても、何がしかの幸せを探せというわけですね。

オーディン;左様。精神の健康まで損なうことはない。

【70】
オーディン;
生きていて生活を楽しめるほうが良い。生きていればいつでも牝牛が手に入る。わしは、金持ちの家で火が燃えているのを見たが、人は外の戸口の前で死んでいた。

ロッド;そりゃ生きてるに越したことはないですけど、何で牝牛なんです?

オーディン;牛乳とチーズとバターが手に入るから。(キッパリ)

【71】
オーディン;
びっこでも馬に乗れるし、手がなくても家畜の番が出来る。つんぼでも戦って、いっぱしの働きを見せる。盲でも死んで焼かれるよりはいい。死体は何の役にも立たぬ。

ロッド;死んだ人間の魂集めて私設軍隊作ってるくせに…(ボソッ)

オーディン;役立たずの魂なんぞいらんわい。わしには強い死人だけで良い。

【72】
オーディン;
たとえ夫の死後生まれても、息子があるほうが良い。息子が建てるのでなかったら、道のかたわらに石碑が立つことは稀だ。

ロッド;石碑なんか何に使うんです?

オーディン;死して人は名を残す。

【73】
オーディン;
二人かかれば一人では倒される。舌は頭の殺し手だ。皮の上衣のどれにも、わしは人の手を予想する。

ロッド;愚か者が何人いたって、ピイピイ喚くだけっぽいですがねぇ…。

オーディン;ま、舌も剣も腕次第だがな。

【74】
オーディン;
食料が心配なかったら夜は楽しい。船のベッドは小さい。秋の夜は変わりやすい。5日の間に天気はさまざまに変わる。一月の間にもっと変わる。

ロッド;昔はコンビニとか無かったから大変だったでしょうねえ。

オーディン;ついでに天気予報も無かったんで、いろいろ問題があったんじゃ。

【75】
オーディン;
何も知らぬ人は、多くの者が、稼いだもので愚かになることを知らない。ある人は金持ちだが、ある人は貧乏だ。その人をいささかも非難すべきではない。

ロッド;金持ちって、どこの国言っても「いかにも」っていう体型や顔つきしてますよねぇ。

オーディン;成金は総じて悪趣味だ。ああいう連中の仲間にはならんことじゃな。

【76】
オーディン;
財産は滅び、身内の者は死に絶え、自分もやがては死ぬ。だが決して滅びぬのが、自らの得た名声だ。

ロッド;さー、オレはどうなるかなー。

オーディン;己の信じた道を突き進め。それがお前の答えとなるだろう。

【77】
オーディン;
財産は滅び、身内の者は死に絶え、自分もやがては死ぬ。だが、決して滅びぬものをわしは一つ知っている。死者すべてをめぐって取り沙汰される評判だ。

ロッド;思うんだけど、どうしてワイドショーに出てくる犯人や被害者の評判って、「いい」か「悪い」かどっちかなんだろう。

オーディン;この世に「ふつう」の人間などおらんのだよ、本来はな。

【78】
オーディン;
わしは、フィティウング(※)の息子たちのところで、家畜がいっぱいいる小屋を見たことがある。ところが、彼らは今、乞食の杖をついて回っている。富などというものは一瞬の瞬きのようなもので、最もうつろいやすいものだ。
※ノルウェーの名門、ハラルド美髪王に領地を没収されて没落したと言われている。

ロッド;女心よりもですか?

オーディン;金で買えるぶんだけ、女心のほうが扱いやすい。(暴言)

【79】
オーディン;愚か者は、財産か女の愛を手に入れると鼻高々となり、増長するが、分別は増しはしない。

ロッド;じゃあ分別を増すには?

オーディン;増やそうとしても増えんのが分別というものじゃ。

【80】
オーディン;お前がルーネのことを訊ねたとき、いと高い神々がつくられ、大賢人(オーディン)が描かれた、神々に由来するもののことが分かった。黙っていればいちばん良かったのに。

ロッド;だってオレは知ることが職業ですよ。訊ねることは賢くなるための道だって言ったじゃないですか。

オーディン;知らなくて良いことも世の中にはあるのだ。




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