■シャルルマーニュ伝説 |
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つっこみルネッサンス
ロジェロは、アルジェリア王ロドモンと、どこかの騎士の一騎打ちを目撃した。
ロドモンてば、リナルドから逃げたはいいものの、次の相手に見つかってガッツンガッツンやってたみたい、
そこでロジェロは決闘している二人に声をかけ、シャルルマーニュ軍は撤退してますよ、逃げ遅れますよー、と言ってやった。するとロドモンの相手はびっくりして、あわてて軍に戻ろうとした。
が、ロドモンが許さない。
この男、自分の勝てそうな相手は逃がさないってか^^; ヤ〜なかんじ〜ぃ。
ロジェロ「そんなに戦いたくば、私がお相手しよう。」
ロドモン「いいだろう。容赦はせぬぞ」
おいおい。味方同士じゃなかったのか。まあ確かにフル装備だと相手の顔は見えないけど。
ロジェロとロドモンは心行くまでバシバシ戦った。ひたすら戦った。さっきの騎士が、撤退していく軍に追いつけないことを知って戻ってきたときも、まだ戦っていた。
しかしちょうど、その騎士が近づいた、まさにそのとき、決着がついた。
ロジェロにぶん殴られて、ロドモンは失神しかかったまま馬にひっかかっていた。
近づいてきた騎士は、すいません、ケンカをあなたに任せてしまいました、と謝る。ロジェロは、いえいえ、去ろうとする者を無理に引き止めた自軍のバカがいけないんですよ、なんて。(て、ことは少なくとも味方のひとりだってことは分かってて戦ったんだな、この男…)
雑談しているうちにロドモンが我に返った。頭ブン殴られたせいか、彼はずいぶん冷静になっていた(笑)
去ろうとする相手を引き止めてまで無理に戦おうとしたことを丁寧に詫び、落ちていた武器を拾い上げると、ロドモンは自軍へもどっていった。
さあてここからが問題だー。
「送ります」 「いや、いいです」と押し問答の結果、結局この異国の騎士についていくことになったロジェロ。なんだか相手がとても気になるらしい。
自分とこの家名の名乗りから入るのは、騎士のお約束。
「実はうちはトロイのヘクトルの家系なんです」
ロジェロは話し出した。
「ヘクトルの息子アスチアナックスはシチリア島のメッシナに王国を建設し、彼から二つの分家が生まれた。そこから二つの栄光在る家系が誕生し、その片方からはピピンとシャルルマーニュの家系が誕生し、もう片方からイタリアのレッジオの家系が派生した。そして…」
全体的に、かなりおかしい家系図だが、気にしてはいけない(笑)
伝説ってそんなもん。
「…ところであなたは、どちらの家の方ですか。」
「私ですか。私はクレルモンの一族、リナルドの妹、ブラダマンテです。」
えっ? 弟の間違いじゃなくて?
信じがたかったのだろう。ロジェロは、完全武装の相手に向かって、しかも戦場であるにもかかわらず、兜とって素顔見せてください!!と、言った。
言われたとおり、兜を取る騎士。と、そこには、超美人な若い女性のきらめくかんばせが…。(てことは兄貴も美形のはずだ…多分。^^;)
強い/礼儀正しい/美人、と三拍子そろった美女降臨に、おそらく女性と2人きりなんて体験したことは無いであろうロジェロは一目ぼれ。魔法使いアトラントの館でジジィと温室暮しだった王子様には無理も無く、かなり刺激的な出会いとなったようだ。
※リナルドには弟が3人いるはずだが、この子はどこに入るんだろう。
※シャルルマーニュの姪ってことになるな…。
※女性が騎士になれるというあたりがルネッサンス。
だが、彼の眼福の時は短かった。
アフリカ側の兵士たちが、キリスト教徒の騎士(ブラダマンテ)を倒そうと、襲い掛かってきたからだった。
「我が恋路を邪魔するものは、たとえ味方でも容赦はしない!」
ロジェロは本当に容赦しなかった。待ち伏せしていた一隊を片っ端からなぎ倒し、きれいに一掃したあとに、さらに追い討ちまでかけた。
その間に、ブラダマンテがはぐれてしまったのだった。
ロジェロはもぅブラダマンテにメロメロだったので、何が何でも再会したかった。実はブラダマンテのほうもロジェロに好意を抱いていたので、また会いたいと思っていた。ひきあう強力磁石の間に挟まれた者は、当然つぶされる…。
このあと彼らは、他人を巻き込みつつ壮絶なラブコメを繰り広げてくれることになる。
言っておくが、ブラダマンテはマジで強い。心配しなくても大丈夫だから^^;
その頃。
さまよっていたロジェロは、ふたり連れの騎士と出会っていた…。
[次回はアノ人が復活。]