フランケンシュタインの恐怖
HORROR OF FRANKENSTEIN
英 1970年 95分 日本未公開
監督 ジミー・サングスター
出演 ラルフ・ベイツ
デヴィッド・プラウズ
ユニバーサル製のフランケンシュタイン映画はモンスターが主役だったのに対して、ハマー製のそれはフランケンシュタイン博士が主役だった。そのことを雄弁に物語るのが本作である。とにかく、ここでのヴィクター・フランケンシュタインは極悪なのだ。これより悪い作品は他に思いつかない。フランケンシュタイン自身がモンスターなのである。
物語は彼の学生時代に遡る。父親を殺して遺産を相続したフランケンシュタインは放蕩三昧の日々を送る。やがて墓荒らしから屍体を買って神をも恐れぬ実験を始め、挙句の果てに完成した人造人間をコキ使って邪魔者を抹殺するのであった。
悪名高き『悪魔のはらわた』を遥かに凌駕する極悪ぶりに「これがハマーか?」と見紛うほどである。パロディとして作られたフシもあるが、それにしては笑いがなく、後味も悪い。本邦未公開も頷ける出来である。
↑モンスターに扮したデヴィッド・プラウズはダースベイダーの中の人。
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