悪魔のはらわた 伊=仏 1973年 97分 |
『アンディ・ウォーホールのフランケンシュタイン』のタイトルでも知られるこの作品、実際にはウォーホールは何もしておらず、弟子のポール・モリセイへの名板貸しだそうだ。 この映画の最低なところは、フランケンシュタイン博士を屍姦の好きな内臓フェティストとして描いた点だろう。女の腹を裂き、内臓にペニスを挿入して射精し、「生命の息吹きを吹き込んだ」とうそぶくシーンは、史上最もおぞましい濡れ場である。 内容は、極めてバカバカしい。 とにかく、ギャグなのかマジなのかよく判らない映画であったが、過激な残酷描写が評判となり(公開時は3Dだったので、はらわたがビローンと飛び出す)、世界中でまずまずのヒットを記録。翌年にはほぼ同じスタッフとキャストで続編のようなものが作られた。今度はドラキュラ伯爵を主役にした『処女の生血』である。 |
この映画の最低なところは、ドラキュラがまったくカッコ悪く描かれている点だろう。あまりにもカッコ悪すぎるので、従来のドラキュラ映画ファンからは忌み嫌われている作品である。 内容は、極めてバカバカしい。 本シリーズで主役を演じるのは、希代の怪優ウド・キアー。近年もドイツが生んだ鬼畜監督クリストフ・シュリンゲンズィーフの作品で大暴れしているが、本シリーズが彼の最高傑作ではないだろうか?。 |
備考 |
『映画秘宝』誌35号所収「タオルミナ映画祭レポート」におけるポール・モリセイ監督へのインタビューで、本作について訊かれたモリセイは「われながらけっこううまく出来たコメディだ」と述べている。やはりコメディ映画だったのだ。 |