切り裂きジャック |
第2の犠牲者発見を再現する当時の新聞 |
先日、何気なくテレビをつけたら、いきなり「切り裂きジャック」の犯行現場が眼に飛び込んで来た。『フロム・ヘル』という映画である。ああ、これも「切り裂きジャック」の映画だったのか。近年の映画にとんと興味のない私は知らなんだ。ごめんよ、ジャック。知らなんで。 |
メアリー・ジェーン・ケリーの遺体 |
そして11月9日、メアリー・ジェーン・ケリーが最後の犠牲者となった。彼女も他の犠牲者と同じく街娼だったが、25歳と若く、しかも犯行は屋外ではなく彼女の自室だった。そのために時間的余裕があったのだろう。犯人は思う存分に切り裂いた。当時の新聞は惨状をこのように記述している。 |
イーストエンドの貧民窟 |
「切り裂きジャック」はいったい誰だったのか? その謎に迫る前に、まず現場となったイーストエンドについて語らなければならない。 |
犯人からの手紙か? |
どうやらトンデモない殺人鬼がいることに気づいたのは、アニー・チャップマンが殺されてからだ。新聞各紙は「皮エプロン」の噂で持ちきりだったが、検視官は「皮エプロン」の犯行ではないことを指摘した。 医療関係者による犯行の可能性が指摘された数日後、エリザベス・ストライドとキャサリン・エドウズが立続けに殺された。エリザベスは臓物を摘出されていなかったことから、おそらく通行人の邪魔に遭ったのだと思われる。そこで目的を遂げるべくキャサリンを襲ったのだ。 「ユダヤ人はみだりに非難を受ける筋合いはない」 「親愛なる編集長殿。 |
犯人からの葉書か? 犯人からの手紙か? |
予告通りにエリザベス・ストライドとキャサリン・エドウズが殺害された翌日の10月1日の消印で第2の便りが届いた。このたびは血が付着した葉書である。 |
ドクター・クリーム |
以後、100年以上の月日が流れた。その間、様々な人物が嫌疑をかけられてきた。ルイス・キャロルやエレファントマンの名前まで挙がっているが、ここでは信憑性のあるものだけを紹介するに留めよう。 |
モンタギュー・ジョン・ドルイット ジェイムズ・メイブリック |
●モンタギュー・ジョン・ドルイット |
クラレンス公 サー・ウィリアム・ガル |
●クラレンス公 |
参考文献 |
『切り裂きジャック』コリン・ウィルソン+ロビン・オーデル著(徳間書店) |