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時の話題2006-11
LAST UPDATE 2006-11-29
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今月の目次
◇印は《日々雑感新掲示板》より転載
斎藤茂太さんの死(06/11/21) ◇関西科学大学認可申請取り下げの波紋(06/11/16〜22) ◇ダ・ヴィンチ・コード(06/11/8) ◇教育基本法改悪のための政治ショー(06/11/7〜15)

【斎藤茂太さんの死】vol.349《日々雑感より》
◆斎藤茂太さんが亡くなった。たまたま今朝、出勤前の書斎でその著書が目に留まり、半年以上読みかけのまま放ってあったその本を鞄に入れたのだが、夕刻に訃報の速報メールが携帯に届き、最後の数十ページを読み終えた。著書も多い医者でエッセイストという趣味人だが、今日読んだ部分には老後の夢のようなことも書かれていて、不思議な気持ちで読み入ってしまった。「どくとるまんぼう」こと北杜夫と兄弟で、父親が斎藤茂吉ということはよく知られている。kurochanは高1の時、北杜夫の「どくとるまんぼう青春記」にも影響を受けたのだが、兄弟だからか、時代の影響か、その生き方に不思議な魅力を感じるんだよね。合掌。(879、06/11/21)[→11月目次]

【関西科学大学認可申請取り下げの波紋】vol.348《日々雑感より》
◆来春開校予定だった関西科学大学は開校されません。文部科学省への認可申請を取下げたようです。詳細はまだ不明ですが、指定校推薦や一般公募推薦で受験する予定だった人は緊急の対応が必要です。12月末に予定されていた推薦入試も行われません。多くの大学で推薦入試の願書受付がすでに終わっているこの時期になっての申請取り下げですので、受験生やその家族、高校現場、さらには教職員として採用予定だった方々にも相当な混乱が予想されます。特に受験生のみなさんは学校の先生とよく相談して、早急かつ落ち着いた対応をしてください。kurochanも進路指導部長と家庭訪問をしてきたところです。(874、06/11/16)
◆関西科学大学の認可申請が取下げられた問題が、ようやく昨夜になってマスコミサイトに取り上げられ、今日の朝刊で報じられた。オフレコの情報もあれこれ伝え聞くが、指定校推薦で受験予定だった生徒の担任として怒り心頭だ。また、通常よりは遅い時期の推薦入試に照準を合わせていた受験生が選び得る次なる選択肢は、他の大半の大学の推薦入試の願書受付がすでに終わってしまっているために、極端に狭められていることに触れる報道も見当たらない。認可前であるため私学連合としての救済措置も期待できない。約90人の指定校推薦受験予定者と、一般公募推薦で受験しようとしていた受験生の諸君は、進路情報を再度整理検討して頑張ってもらいたい。(876、06/11/18)
◆関西科学大学の認可申請が取下げられた問題について、ようやく受験生の立場からの報道がなされた。毎日新聞大阪本社版では社会面で大きく扱われている。その記事によると、指定校推薦での受験予定者は100名を越すという。kurochanは約90名と聞いていたが、実際はもう少し多かったようだ。また、他の大半の大学の推薦入試の願書受付とともにセンター試験の申込も終わっており、一般公募で受験予定だったために、それらを見送った他の受験生は、さらに多いと思われる。一刻も早い救済策を講じてもらいたいが、現実的にはまだ間に合う他の大学を探しだし、受験準備をせざるを得ないのが実態だ。(877、06/11/19)
◆関西科学大学設置準備室が受験予定だった高校生やその保護者を対象に各地で説明会を始めているが、指定校推薦枠で受験予定だったkurochanのクラスの生徒と保護者・進路指導部長が奈良市で行われた説明会に参加した。怒りの声も飛び交ったようだが、当然の話である。準備室では様々なサポートを考えているようだが、今日は各受験生の要望や進路対策を聞き、学校法人奈良学園の理事会にはこれから諮るという。指定校推薦は厳しい人選が伴い、よほどのことがない限り合格するという認識があり、しかも専願なので、通常は他大学へ出願しない。この時期になっての開学取消は、決定的に罪深いのだ。また、指定校推薦枠はなんと261名であったという。定員320名の約8割にあたり、5割以内という文科省の基準を大きく上回る。疑惑は膨らむばかりだ。(880、06/11/22)[→11月目次]


【ダ・ヴィンチ・コード】vol.347《日々雑感より》
◆昨夜は妻と映画「ダ・ヴィンチ・コード」を初回限定版DVDで途中まで観た。聖書成立過程やニケーア公会議などの裏話は、kurochanも授業で話することがあるが、そうした知識がないとあの映画を理解するのは少々難しいだろう。シオン修道会や聖杯を追うバチカンの闇組織をあのように描けば、宗教的攻撃を招くのは当然だと思うが、歴史解釈としてはとてもおもしろいと思う。映画の中でも意見対立の場面が描かれているが、原作者ダン=ブラウンの解釈も数ある解釈の一つと見ておくべきだと思う。(869、06/11/8)[→11月目次]

【教育基本法改悪のための政治ショー】vol.346《日々雑感より》
◆『子育てハッピーアドバイス3』で著者明橋医師は、「日本は青少年犯罪の少なさで世界の関心を集めている」という。日本の少年犯罪は戦後最低レベルに減少しているのだ。明橋医師は、子育ての不安を煽り教育の危機を叫ぶ政治家への不信も書いているが、まったくその通りだ。子どもたちに国家主義的な価値を押し付け統制しようとする教育基本法改悪に断固反対する。(868、06/11/7)
◆フセイン死刑判決は中間選挙前に演出されたアメリカの政治ショーだと思うが、日本では教育基本法を改悪するために、文科省のタウンミーティングの半数以上で「やらせ」の質問や参加者選定が組織的に仕組まれていた。高校の必修単位不足問題やいじめ問題さえ、「教育現場に対して教育行政が強力に指導力を発揮するべきだ」という世論操作として演出されたものではないかと考える。必修単位不足問題は教育行政のご都合主義がきっかけだし、いじめ問題は息苦しい格差社会の反映であり、どちらも現行の教育基本法が示す理想をなおざりにしてきた教育行政のつけであるといえるのではないか。現場にとってまさにこれこそが教育基本法が危惧する不当な圧力であったと思うし、この点をすり替える改悪案はさらなる悪夢をもたらすと考える。子どもたちや現場を振り回すのはやめてもらいたい。(871、06/11/11)
◆11月15日は、松坂に対しレッドソックスが60億円を示した日であり、千島列島で大地震が起こった日でもあり、和歌山県知事が談合の共犯で逮捕された日でもあった。地震はともかく、こういうビッグニュースに合わせたかのように(おそらく合わせたのだろう)、衆院特別委で教育基本法改正(悪)案が強行採決された。タウンミーティング以上に重大な影響力を持つ「やらせ」だと断ぜざるをえない。静かに進む戦争準備だと思う。その狙いは戦争そのものではなく、戦争準備に意味があり、有無を言わさず利益誘導が画策される体制をつくることで、合法的に人命と人権を弄び巨利をむさぼる、格違いに悪質な「談合」だと思うのだ。今日の日を忘れてはなるまい。(873、06/11/15)[→11月目次]



























<アンカージャンプ用の画面余白です>