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<特定商取引法について>
5.特定商取引法における訪問販売について〜クーリング・オフについてA〜
司法書士 小楠展央
前号から引き続き、今号も訪問販売におけるクーリング・オフについて
ご紹介します。
1 前号まで
前号では、訪問販売の場合、販売業者は、購入者に対して、特定商
取引法に定められた事項を記載した書面を交付しなければならないこと、
その書面を受け取った日から起算して8日以内であればクーリング・
オフできることをお話しました。
2 記載しなければならない事項
では、特定商取引法が定める記載事項には、具体的にはどのような
ものがあるでしょうか。実は、とてもたくさんの事項を記載しなければ
ならないことになっています。そこで、前号の事例を題材に、記載
しなければならない事項の一部をわずかですが表にしてご紹介します。
訪問販売で商品を購入した際、販売業者が交付すべき法定書面に
記載しなければならない事項の一部を抜粋
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記載すべき事項 |
備考 |
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商品の種類 |
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商品名 |
原則として商品の固有名詞。それだけでは商品をイメ ージしにくい場合は普通名詞も記載する。 |
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商品の商標または製造者名 |
商標とは登録商標や通称などのこと。 |
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商品に型式があるときはその型式 |
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商品の数量 |
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商品の販売価格 |
消費税を含んだ価格 |
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商品の代金の支払の時期および方法 |
支払方法とは、持参・集金・振込・現金・クレジットなどの区別をすること。なお、分割払いの場合には、各回の受領する金額、受領回数などを記載する。 |
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商品の引渡時期 |
商品の引渡が複数回にわたる場合は、回数や期間を明確に記載する。 |
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クーリング・オフに関する事項 |
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販売業者の氏名または名称 |
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販売業者の住所 |
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販売業者の電話番号 |
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販売業者が法人の場合にはその代表者の氏名 |
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契約を担当した者の氏名 |
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売買契約の申込日または契約締結日 |
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※ 表に掲げた他にも記載すべき事項があります。また、文字の色・大きさなどについても細かく定められています。
(以下、次号に続く。)
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