■車高調整キットについての考察■
R1-Zは、ネイキッドモデルである。 ヤマハのコンセプトとしては、同時期発売していたTZRとは 明らかに違った味付けにしたかったと推察される。 |
R1−Zに求められたのは、ゆったりしたポジションの実現と長距離 走行うを行ってもライダーが疲れにくいということであった。運動性 能を第一とするレーサーレプリカモデルに比べ、街乗りの快適性 長距離ツーリングの快適性を主眼とされた。 そのため、TZRに比べて直進安定性が強くハンドリングはクイック でない。
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しかし、パーツリストからR1-Zの各部の形式を追っていくと Fフォーク、ブレーキ、Fホイール・・・3LN(89’FZR) Rホイール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2XT(87’TZR) となっており、前後足回りはレーサーレプリカから流用されて いる事がわかる。 R1-Zに秘められたポテンシャルは同年代のレーサーレプリカ とまったく一緒なのである。
そのポテンシャルを最大限に引き出すには? ハンドルの位置関係をTZRに近い状態にすることである。 その際必要なパーツが車高調整キットである。 単純に突き出しを調整するだけだと、単に車高が下がって しまうのでチャンバーを擦ってしまうようになる。 そのためチャンバーを擦らないでキャスター角を立たせようと するには、Rの車高を上げるのが一番確実な方法である。 |
ノーマルの場合、無加重の状態で地面から ウインカーのセンターまでが710mmである。 |
左)アクティブ製車高調整キット 全長・・・123mm 重量・・・260g 特徴・・・車高をノーマルの状態から +10mmの状態と +30mm の 2段階に調節することが可能で ある。 (720mm/740mm)
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左)SPEX製車高調整キット 全長・・・135mm 重量・・・160g 特徴・・・車高をノーマルの状態から +45mmの状態に 調節することが可能である。 (755mm) |
■製品の比較■ |
アクティブ製のものは2段階の調節が可能だが、その分パーツが2分割される うえに重量が重い。 SPEX製は1段階しか調節できないが、薄く軽い。またアクティブのものより リアの車高を 15mm 高くすることができる。
試乗したフィリ−リングは、SPEX製のほうがよりクイックでレーサーレプリカに 近い乗り味を再現している。 また、装着した状態もパーツ自体が薄くできているので、チャンバーなどのほ かのパーツと干渉しにくい。すっきりしていて機能的といえる。 |
■装着状態■ | |
アクティブ製 |
SPEX製 |
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