車高調整キットについての考察

 

R1-Zは、ネイキッドモデルである。

ヤマハのコンセプトとしては、同時期発売していたTZRとは

明らかに違った味付けにしたかったと推察される。

 

R1−Zに求められたのは、ゆったりしたポジションの実現と長距離

走行うを行ってもライダーが疲れにくいということであった。運動性

能を第一とするレーサーレプリカモデルに比べ、街乗りの快適性

長距離ツーリングの快適性を主眼とされた。

そのため、TZRに比べて直進安定性が強くハンドリングはクイック

でない。

 

しかし、パーツリストからR1-Zの各部の形式を追っていくと

Fフォーク、ブレーキ、Fホイール・・・3LN(89’FZR)

Rホイール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2XT(87’TZR)

となっており、前後足回りはレーサーレプリカから流用されて

いる事がわかる。

R1-Zに秘められたポテンシャルは同年代のレーサーレプリカ

とまったく一緒なのである。

 

そのポテンシャルを最大限に引き出すには?

ハンドルの位置関係をTZRに近い状態にすることである。

その際必要なパーツが車高調整キットである。

単純に突き出しを調整するだけだと、単に車高が下がって

しまうのでチャンバーを擦ってしまうようになる。

そのためチャンバーを擦らないでキャスター角を立たせようと

するには、Rの車高を上げるのが一番確実な方法である。

 

ノーマルの場合、無加重の状態で地面から

ウインカーのセンターまでが710mmである。

 

左)アクティブ製車高調整キット

全長・・・123mm

重量・・・260g

特徴・・・車高をノーマルの状態から +10mmの状態と

     +30mm の 2段階に調節することが可能で

     ある。

     (720mm/740mm)

     

左)SPEX製車高調整キット

全長・・・135mm

重量・・・160g

特徴・・・車高をノーマルの状態から +45mmの状態に

     調節することが可能である。

     (755mm)

 

製品の比較

 アクティブ製のものは2段階の調節が可能だが、その分パーツが2分割される

うえに重量が重い。

 SPEX製は1段階しか調節できないが、薄く軽い。またアクティブのものより

リアの車高を 15mm 高くすることができる。

 

 試乗したフィリ−リングは、SPEX製のほうがよりクイックでレーサーレプリカに

近い乗り味を再現している。

 また、装着した状態もパーツ自体が薄くできているので、チャンバーなどのほ

かのパーツと干渉しにくい。すっきりしていて機能的といえる。

 

装着状態

アクティブ製

SPEX製

 


 

SPEX製車高調整キット ジョニーさんのインプレ

 


 

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