古来、東北地方は、中央を走る奥羽山脈によって、東の陸奥・西の出羽に分けられてきた。それゆえ、古くから両地域を
往来する峠道がいくつも開かれた。 その一つが笹谷峠越えの道。
現在の蔵王町宮から、永野〜四方峠〜川崎〜笹谷峠へと続く道は笹谷峠越えの道の中でもとりわけ古く、平安時代
にはすでに使われていた。
道筋の周辺には数々の城館跡が残されていることから、鎌倉〜戦国時代には戦略的に重要な道だったことが伺える。
鎌倉時代、前九年の役、源頼朝の奥州征伐の際の舞台となった古戦場、四方峠。往時の雰囲気をそのまま残しつつ、
旧街道部分が保存されている。
近年になって旧道部分を避けて舗装工事が行われたようだが、その後補修はほとんど行われていないようでカウル付きの
バイクでは絶対入りたくない素敵な路面である。最初に調査した時より風化が進んでおり、立派な路面となっている。
また、支線が1本林道であることから未舗装路のコーナーで紹介することとする。
古くは村田ダムに抜けるルートも存在したが、崩落で通り抜けできない。
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