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ゴールデン・ウィーク明けに親ツバメが何度か偵察に来ました。お気に召したようで、
車庫の上にある数年前に使用された巣の補修を始めました。
5月の末ごろ卵を温め始めたようでした。
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6月中ごろになってヒナが孵ったようです。親ツバメは忙しそうにヒナにえさを運んでいました。
順調に育っていると思えたある日の夕方、暗くなりかけたころふと窓から車庫を覗くと、
ボンネットの上に何か黒いものが落ちていました。悪い予感がして外にでてみると巣のかけらと一羽のヒナでした。
その日、つまり6月29日は夕方にあきるの市を中心に弱い地震がありましたがそのせいか、
はたまた成長して重くなったヒナのせいかわかりませんがとにかくもとの巣は半分が欠け落ちてもぬけの殻です。
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ほかに一羽、そして地面に二羽、計4羽が落ちていました。手を差し伸べると指先のぬくもりを感じるのか
小さく羽ばたいて手のひらによじ登ってきました。ほんとに愛おしい気がしました。何とかしたいと思い、
物置からベニヤ板を出してきて小さく切り、壁に接着剤で貼り付けて棚にしました。
接着剤だけでは心細いのでガムテープで張ったうえで針金も利用して補強しました。
そして巣の代わりになるものを急ぎ探したところ、丁度手ごろなモノ入れがあったのでこれにヒナを入れて
棚の上においたのです。
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一夜明けて、果たして親ツバメがきてくれるものかどうか心配しましたが、なんの抵抗もなくヒナに
餌を運んでいる様子を見て一安心です。
その日からは接着剤やガムテープがはがれてしまわないかと気をもみましたがなんとか持ちこたえながら
一週間が経ち、さらに大きく成長し巣立つ寸前までになりました。
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そして7月4日の午後、梅雨空でしたが4羽の雛は無事巣立っていきました。
(実はこの日、この写真を撮ったのは私ではありません。私はこのとき「良性発作性頭位めまい症」
で起き上がれなかったのです。別に恩返しを期待していたわけではないのですが「つばめさん、それはないだろ」
とちょっと割り切れない気分でした)
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