<5.21ソノシート>
「Fool's Mate」83年6月号の付録、そしてライブ時に配布したり
で「2万枚」出回ったそうであるから、かなりの方が所持している、
と書きたいところだが、そうでは無い様だ。
というのも、これは「ソノシート」だ。そして、この世の中で
最も紛失しやすいのが、この「ソノシート」と言える。
「ああ、リザードのモモヨのソノシートだ。貴重だ。大事に保管して
20年経ったら、また聴こう」そう決意した次の日には、もうモモヨは
居ない。大概は友人に貸した「ソリッド・ステイト・サヴァイバー」
の中に挟まっていて、その友人が返してくれる訳が無い。
さて、もっと「ソノシート」について記したいが、本題に入りたい。
収録曲は1曲、ズバリ「5.21」である。その後に「Found Tapes」
で「five to one」として正式リリースに至るが、こちらは、そのオリジ
ナルヴァージョンである。
絶え間無く聴こえる「グリム・スキップ」の囁き声。
「ウソ−、マジ?、ゴーニーイチ?、イーピーフォー?」
当時の高揚感が、伝わって来る。
それにしてもカヲルは、実に巧みにグリム・スキップを登用していた。
彼女達のウィスパーが無くなった「five to one」は寂寥さえ漂う。
さて、宝島83年号に以下の様な文が在る。
カヲルのメッセージは、珍しい。
全くの余談だが、このソノシートをスキャンしたところ、
「ぺタッ」とスキャナーに貼りついて取れなくなった(機械的結合)。
2時間かけて、やっと剥がし採った。
やはり、ソノシートは鬼門である。