<Found Tapes ジャケット>
「Found Tapes」は、84年にテレグラフからリリースされた。
2曲収録されているが、ここはやはり「Five to One」を取り上げ
るべきであろう。
気合が違う。カオルのヴォイスが、EP前期のスタジオ作品の中では
特筆に値する「情熱的」なものだ。
曲中、絶え間なく流れる印象的なシーケンス・フレーズ。展開が無く、
ワンフレーズがループする。これは、EP-4には珍しい構成といえる。
素っ気無いようなEP-4だったが、これでいて「ポップス」の作法に
則っていた。イントロがあり、A、Bメロがあり、サビもある。私は、
その「サーヴィス」が大好きだ。
さて、この「Five to One」には幾つかの、謎が秘められている。
まず、何故「Five Two One」ではないのか?
次に、どうしてこの曲を「LF-1」に収録しなかったのか?もし収録
されていたらば、ここに到る経緯が全て、整合性を持ち得たと思う。
「♪答えはいつも風の中」だ。淋しいが、ファンタジーと
して封印しておきたい。
さて、 このレコードは85年にオーストラリアでも発売された。
確かにこの時期、オーストラリアではちょっとした「日本のニュー
ウェーブ」ブームがあった(サンディがチャートインしたり)。
しかし、オーストラリアの方々はEP-4をどう思ったか。「オウ、ナーイ
ス」位、言って欲しい。
HOME