「Friction」は「東京ロッカーズ」の中でも、トップの人気と実力を
兼ね備えていたバンドだった。ツネマツ、レック、チコ・ヒゲの最小
単位ユニットだったが、3人とは思えないほどの重量感を持っていた。
その後、恒松氏は「E.D.P.S」を結成。これも又、素晴らしい。
どうしても、そのルックスの良さと「芸大美術科出身」という異色の
経歴から、恒松氏にスポットが当たりがちだった。
しかし、チコ・ヒゲもシャープなドラマーながら、様々な楽器を
習得し、テレグラフからソロをリリースするなど、才気溢れる
アーティストだ。
さて、そのヒゲが「我らが」カヲルとユニットを組み、85年に
3曲収録のレコードを、テレグラフよりリリースした。
「群れない」カヲルとしては、異例中の異例であろう。
<チコ・ヒゲ>
タブラを駆使した曲や、ゴージャスなカクテルピアノにカオルが
詩を朗読する曲など、当時の2人の心境が窺えて誠に興味深い。
カヲルとヒゲの相性も良かったようで、この1枚限りで終了した
のが惜しまれる。
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