開設5周年ー何もかも「あった」80年代時代
2006春に、拙サイトも皆様のおかげで「開設60月」となる。
オープンの動機はhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~EP-4/purpose.htm
であります。
「EP-4の功績をネットに遺したい」という想い(「EP-4」で検索すると「StarWarsEP4」が出てくる虚しさの払拭)。
「EP-4=DarkSideHero、YMO=LightSideHero」と位置付け、それらが「一瞬」交差したこと。
そのようなことを網羅しながら、進行していこう。そう思っていました。それは、5年前と変わりません。
ですが、動機は他にもあったのです。
「ピーポー・ガリガリ・デンデン」 ダイアル・アップの時代の98,99年ころあたりからでしょうか。
「いやー、80年代(笑)」
「思い出すに恥ずかしい(核爆)」
「若気の至りで(汗)」
こんな文を目にする機会が多くなりました。
果たして、そうだったんでしょうか。
「エアとは「気」である。コンとは「魂」である」と言い切る、松岡正剛氏。
それを受けてか「エア・コンディション」なんて曲をリリースする80年代時代の細野晴臣氏。
Phewのバックをハンサム・ガイが勤めた80年代時代。
ティーン・エイジャーがみな、小ざっぱりして「こなさん、みんばんは」などと言っていた80年代時代。
ドラクエで「たいようのいし」が見つからないで、アレフガルドをうろついてた時代。そのバックでEP-4が流れている80年代時代。
「特集!男に好かれる女とは」などのan・an企画はボツにされた80年代時代。
矢野顕子+忌野キヨシが「トランジスタ・ラジオ」をデュエットした時代。
「YMO散開コンサート」後に、カフェ・バーで「なぜ、コズミック・サーフィンをやらなかったか」を真面目に話し合った80年代時代。
企業に体力があったために、様々な文化をサポートしてくれた80年代時代。
そして何より、大手広告代理店が、今よりも力を持たなかったために「仕掛け」が通用し難い80年代時代。
代理店の無理推しよりも、口コミの方が力を持っていた80年代時代。
代理店、新興企業、老舗事務所、ネット世論のコントロール通りに、大衆が動く00年代時代。
何故「思い出すに恥ずかしい(核爆)」となるのでしょう。
それは、Scammonの成長曲線に沿っていうと、このころは所謂「思春期」。つまりは「精通、初潮、初体験、初告白、初振られ、初デート」等
「ハツモノの時期」であったからのように思えます。
これらのことがらは、初手から巧くいくなんてことはありません。大抵は大失敗、大失態、大顰蹙で終わります。
その封印されるべき記憶は、「大脳整理ポスト」に移行されます。二度とは開かないでしょう。
けれども、しばしば、脳は反乱を起こすのです。夢、ドトールでアイス・コーヒーLを飲んでいる時、深夜、何気無く見ていたNHKの「ミュージック・
ボックス」等々。
「うわあああ」と叫んで、枕に顔を埋め、第一大臼歯を「ギリギリ」と噛み締める=顎関節症へ。
では、如何なる理由で「脳は反乱」を起こすのでしょうか。それは、その人にとって「切実な記憶」であるからだと、圭骸は思います。
80年代時代のような面白い時代は、もう二度とやってきません。これは確実です。
大変な不景気、YMO環境の消滅=本、雑誌、CD、ビデオゲームが売れない等の理由もあります。ですが、最も重要なことは
「人々のこころが荒れ果てたから」ではないでしょうか。
優秀たる我々「大和の国の民」は、劣等民族である「韓国」を卑下して当然。自民党に逆らう奴は「シナ、チョン、国賊、売国奴、非国民」。
「靖国反対」の奴は半島に帰れ、工作員、天誅を加える……
そして、mammonism、所謂「拝金主義」の蔓延です。「金が無い奴は負け組」。確かにそうかもしれませんね。否定しません。
が、慶一の「スカンピン」、細野「ろっかばいまいべいびい」など聴くと、ああ、圭骸は「住所不定無職低収入」でいいよ、と思います。
どの異国人に「お金が全てではない」というと「どうして?お金があればレジャーを楽しめるし、買い物もできるじゃない」と言う。
圭骸語学力では、そこで終わりですが、本当に言いたいことは「最低限の生活を営める、最小限のお金」で良い、ということです。
ヤッシーが80年代時代に唱えていた「生活は質素に、想いは高く」ですね。
「お金よりもこころが大切」と言った、最初で最後の異国人は、皮肉にも、圭骸が15才の時にお付き合いしていた、17上の「韓国人」K女史でした。
「拝金主義」、つまりヲタ用語でいうところの「ガッつき」。お金にガッつくことは、決して悪とは思いません。
しかし、確実に「人間として卑しく」なってしまいます。
一例ですが、圭骸が歯科医研修医時代。はやく開業したい、立派な家を建てたい、外車が欲しいなどと思ってました。
先輩Dr.はカルテの偽装を平気で行います。やってもいない歯石除去、ラバーダム装着、いくらでも追加できます。
或る日、医局長のお供で「マルチ商法」に出席させられました。そこは、TV版「エヴァ」のラスト・シーンでした。
「おめでとう」「おめでとう」。笑顔ですが、目がギラついています。ババを探していたのでしょう。
その一週間後、病院を辞しました。
ヒルズの一角は崩れました。けれど、「稼ぐが勝ち」ムードは終わりません。
強者を崇め、弱者を挫く。そんな「人々のこころが荒れ果てた」現状で「面白い何か」が生まれるでしょうか。
100万枚売ったYMOが「Technodelic」で10万枚にする、なんてダイナミックな動きが期待できるのでしょうか。
「単なる懐古主義」と思われるのもなんですので、あらゆる(時間とお金が許す限り)ポップ・カルチャー、例えば
モ娘、ジャニ、エイベ、オレンジ、サンボ、AKB、コミケ、辛酸、事変etcetc…(まんがと映画は無理です)の現場に行きます。
その結果、我々が当時ティーン・エイジャーであることをさっぴいても、80年代時代の勝ちに思えます。
そんな80年代時代を「なにもなかった」では、片付けられません。「若気の至りで」でも同様です。
長くなりました、お付き合いくださり恐縮です。
「製作者は、こう思ってサイトを作ってる」と、辺縁皮質の端っこに置いといてくだされば、これに勝る喜びはありません。
まだまだ元気で、ネタもいっぱいあります。「切実な記憶」を呼び起こし、あと240ヶ月は行けそうです。
末永いお付き合いを、改めて宜しくお願いします。
最後になりますが、圭骸が唯一使える顔文字で、喜びを表したい所存です。
EP-4-Dark-5Years^^