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Brian Wilson 01.Love And Mercy 02.Walkin' The Line 03.Melt Away 04.Baby Let Your Hair Grow Long 05.Little Children 06.One For The Boys 07.There's So Many 08.Night Time 09.Let It Shine 10.Meet Me In My Dreams Tonight 11.Rio Grande |
「ありがとう、ブライアン!」 さて、遂に1999年の7月が来てしまいました。果たして恐怖の大王はやってくるのか…。それはともかく、ブライアン・ウィルソンの来日公演も終了してはや2週間になりました。まだ、興奮冷め止まないところで、ブライアンの発表した好きな曲を紹介していきたいと思います。
<Keep An Eye On Summer>(1964)
Shut Down Vol.2
/THE BEACH BOYSブライアンの得意とするバラード。“Surfer Girl”、“Surfer Moon”の流れをくむドリーミィな曲調は夏の夕暮れの海岸にピッタリ合うのではないでしょうか。萩原氏が良く述べているように「ビーチボーイズは夏の昼間の楽しさだけでなく、夕暮れの寂しさを表現しているからこそ現在でもサウンドが古くならない」は全くそのとおりだと思います。 さて、この曲歌詞もとても好きなのです。う〜ん、おセンチ(死語)。
なんとなく最初の“we”を“you”に置き換えちゃいますね。Soon we'll be graduating
And we'll be so far apart
And though you could be dating
I'm waiting and waitingAnd as we look at the future
Though it'd be through with tear
Keep an eye on summer this year<The Little Girl I Once Knew>(1966)
Spirit Of America
/THE BEACH BOYSイントロのベースからもうカッコイイのひとこと。ビーチボーイズの“ペイパーバック・ライター”といえば、ビートルズファンの方にもこの曲がビーチボーイズの歴史の中でどんな位置にあるのかわかりやすいと思います。ビーチボーイズはこの曲とほぼ並行してあの名作「ペットサウンズ」のレコーディングをスタートしています。 来日公演ではみごとにオープニングナンバーとして用いられ、ジョージハリスン公演の“I Want To Tell You”、ポールマッカートニー公演の“Drive My Car”以来の「のっけから鳥肌もの」のオープニングナンバーとなりました。
<The Warmth Of The Sun>(1964)
Imaination
/Brian Wilsonこれもバラードですが、“Keep An Eye On Summer”とちょっと違う、もっと内省的なものを持つ曲です。“In My Room”から“Caroline, No”への架け橋になっているような気がします。 なんでもケネディが暗殺された日にブライアンとマイク・ラブが書き上げたとか。最近のインタビューで「もう一度組みたいミュージシャン」としてマイクを一番にあげているブライアンは、きっとこの曲のような曲をもう一度作りたいのだと思います。
<This Whole World>(1970)
I Just Wasn't Made
For These Times
/Brian Wilson精神状態が悪化し、一人でアルバム全体を仕上げることが出来なくなってしまった時期に発表された「サンフラワー」の曲です。 この曲を聴く限りではそんな裏事情は微塵も感じさせません。曲の内容も前向きだし、すごく綺麗なメロディに仕上がっていると思います。
後に「だめな僕」というアルバムでソロとして再演しましたが、こちらも力があるサウンドになっていて好きです。
<Add Some Music To Your Day>(1970)
Good Vibrations Box
/THE BEACH BOYS今回のツアーでは途中からセットリストに加わった曲です。もちろん日本公演でも披露してくれましたが、不覚にもこの曲のイントロが流れてきた時に私は少し涙してしまいました。 同じく「サンフラワー」収録曲で、隠れた名曲です。
<Love and Mercy>(1988)
Brian Wilson
/Brian Wilsonファースト・ソロアルバム「ブライアン・ウィルソン」の1曲目のナンバー。初めて聴いた時にはブライアンがソロでどんな曲を聴かせてくれるかドキドキしたものでした。いざ聴いてみると、イントロから昔と変わらない綺麗なコーラスとメロディ。打ち込み全盛のご時世にこれだけ生なコーラスを聴かせてくれるだけでもすごいと思いました。 今回の来日公演ではアンコール最後にバンドメンバーを含めたコーラスとピアノ弾き語りで歌ってくれました。曲の良さを引き立てる素晴らしいアレンジで、レコードヴァージョンの何倍も美しい曲に仕上がっていました。
<The Lonely Sea>(1963)
Surfin' U.S.A.
/THE BEACH BOYSこれこそ隠れた名曲の名に相応しい曲ですね。ビーチボーイズ2枚目のアルバムにして既に“キャロライン、ノー”を彷彿させる内省的な詩、曲、アレンジ、全くブライアンは天才です。しかも、この曲はファーストアルバムの時に既にレコーディングされていたとか。 古い2トラックのレコーダによる録音のために、ヴォーカルがセンターに定位していないのが残念ですが、そんな技術的なことは考えさせない程訴えかけるものがある、おそろしい曲です。いつかソロで再演してくれないかな。
<Let The Wind Blow>(1967)
Wild Honey
/THE BEACH BOYS不思議なメロディのベースが魅力的な曲。ちょっとサイケかもしれませんが、90年代の今の耳で聴いても全く古さを感じさせません。 アルバム「ワイルド・ハニー」の頃のビーチボーイズは“時代遅れのバンド”と言われ、人気が下降線をたどっていた時期だそうで、アルバム自体もほとんど売れなかったらしいですが、そんな事は全く関係なく最近では評価がうなぎ登りです。それも若い人の評価が高いとか。
やはり、純粋にビーチボーイズの音楽が若い人にも認められていることの証拠でしょうね。と書いている私も全くの後追い世代ですが(^^;。
まだまだ紹介したい大好きな曲はいっぱいありますが、いずれパート2で紹介していきたいと思います。
さて、ブライアン、日本公演は今までで最高のステージだったとバンドのメンバーに言ったそうですが、本当に楽しいコンサートでした。最終日は最初からノリノリのブライアン、客いじりをしたり、スタンドマイクで踊りだしたり。ファンとしては楽しそうに動いているブライアンを生で見れるだけでしあわせな気分でした(なんか、アイドルのコンサートを見に行ったような感想だ)。 最終日のセットリストを載せておきます。
(98.07.29)
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