浦島太郎
浦島太郎は子供たちにいじめられている亀を助けた。
そのお礼に亀は浦島太郎を海中の龍宮に連れて行った。
そこで彼は乙姫らの接待を受ける。
しばらくの間、竜宮で過ごしたが、地上に残した両親が心配になり、帰ることにした。
故郷へ帰るとき、「開けてはならない」と念を押され、玉手箱を渡される。
故郷に着くと、龍宮で過ごした三年の間に、地上では三百年もの年月が経っていた。
失意の余り玉手箱を開けてしまった浦島太郎は、老人になる。
浦島太郎の物語には異本が数多くある。
ある異本では、亀の正体は乙姫で、玉手箱を開けた浦島太郎は鶴になった。
そして、この亀と鶴は夫婦になったとある。
また、別の話では、乙姫が浜に漂着したのを浦島太郎が助け、
乙姫を船で龍宮のある島まで送り届けたとある。
また、別の話では、龍宮は常世の国(不老不死の国)にあり、
玉手箱には、時間が封じられていた。
玉手箱を開けることによって、止まっていた時間がいっきに流れ、
浦島太郎が老人になったとある。
かぐや姫の話と似ているのは、両者とも、不老不死の国と死のある国を行き来するということ。
これも、私たちの教会で教えていることに当てはめることができると思った。
開けてはいけないと言われながらも、玉手箱を渡されているが、
開けていけないものなら、渡さなければいいのではないかと思う。
似た話は、ギリシャ神話のパンドラの箱の話や、
エデンの園の善悪を知る木の実の話にある。
禁じているなら、箱を渡さなければいいし、木を置かなければいい。
アダムとエバはエデンの園に置かれたときは、不死不滅の体だった。
しかし、善悪を知る木の実を食べたとき、死すべき体になった。
地上のつらい環境においては、そこで永遠に過ごすことは、ある意味、地獄である。
死がそこから解放し安らぎを与えてくれる。
浦島太郎は全く知る人がいなくなった土地で暮らすのに、孤独を感じただろう。
玉手箱を開けることによって、死を迎えることが彼にとっては救いになった。
そのために玉手箱が与えられたのだろう。
だからと言って、私たちは無暗に死を望んではならない。
この世の生活は貴重な機会だ。
最後まで生を全うし、試練多いこの現世で、成長と学びを得なければならない。
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