オリーブの木のたとえ

概要

解説

オリーブの木というのは、野生のままではほとんど実をつけない。
人の手が加わわってはじめて実を付けることができる。

木が年老いて枯れても、根から新しい芽が出てきて、
再びオリーブの木に成長することができる。

それぞれのたとえの意味
果樹園 世界
果樹園の主人 イエス・キリスト
僕(代表) 主の預言者
僕(その他おおぜい) 聖徒、教会員
栽培されたオリーブの木 イスラエルの家、主の聖約の民
野生のオリーブの木 異邦人、イスラエルでない民
後に出てくる野性の枝は背教したイスラエル
民の一団
栽培されたオリーブの木の根 神から与えられた福音の聖約と約束であり、
木に絶えず生気と栄養を与える。
人の生活と行い
枝を刈り込み、根元を掘り、肥料を入れる神の子供たちに対する主の業であり、
彼らが従順になってよい実を結ぶように導こうとしている。
枝を植え替える 民を世界中に散らす。
または元の場所に回復する。
接木 霊的に生まれ変わる過程であり、
そこで人は聖約に加わる。
枝が腐る 罪悪と背教
枝を火の中に投げ込む 神の裁き


 【この図をクリックすると拡大します】

内容

ヤコブ書5章

01)見よ、わたしの同胞よ、あなたがたは、預言者ゼノスがイスラエルの家に語った
彼の言葉を読んだのを覚えていないか。その言葉は次のとおりである。
【解説】
預言者ゼノスは旧約聖書にはでていない。
真ちゅう版にのみ記録されていた記録であろう。
02)「聴きなさい、おお、あなたがたイスラエルの家よ。
主の預言者であるわたしの言葉を聞きなさい。

1回目の訪れ(キリスト降誕以前の時代、イスラエルの散乱)

03)見よ、主はこう言われる。
『おお、イスラエルの家よ、わたしはあなたを、人が自分の果樹園に植えて養いを与えた、
1本の栽培されたオリーブの木にたとえよう。
その木は生長し、やがて老い、朽ち始めた。
【解説】
古代のイスラエル王国の背教を示している。(紀元前700年あたりから)
04)そして、果樹園の主人がやって来て、オリーブの木が朽ち始めたのを見て言った。
「この木を刈り込み、木の周りを掘り、養いを与えよう。
そうすれば、この木は柔らかい若枝を出し、枯れないであろう。」
【解説】
木を刈り込む

木から枯れ枝と悪い実を切り落とすこと。
主人は枯れ枝を切り落として火の中に投げ込んだ。
私達の生活から罪や弱点を刈り込む。

木の周りを掘る

雑草のような障害物を木の周りから取り払う。
掘ると木の成長する力を妨げるものがなくなる。
私達の霊的成長を妨げている障害物を取り去る。

養いを与える

ミネラルその他の養分を与えて木を健康に保つ。
木と同じように、私達の霊にも養分が必要である。
05)さて、主人はその言葉のとおりにその木を刈り込み、木の周りを掘って養いを与えた。
【解説】
旧約の預言者たちが、イスラエルの民に悔い改めを呼びかけた。
モルモン書に出てくるリーハイもその一人。
06)そして、多くの日の後に、その木は柔らかい若枝を少し出し始めた。
ところが見よ、その木の中心の先の方が枯れ始めた。

07)そこで、果樹園の主人はそれを見て僕に言った。
「この木を失うのは悲しい。
だから、野生のオリーブの木から何本か枝を切り取って、わたしのところに持って来なさい。
わたしたちは枯れ始めた大枝を切り落とし、それらを火の中に投げ込んで燃やしてしまおう。」
【解説】
イスラエルはアッスリヤ、バビロニアなどに侵略され大打撃を受けた。

イスラエルの散乱の歴史

紀元前721年
アッシリアがイスラエル王国を占領
北の10部族はアッシリアの捕囚から北方に脱出、
それ以来、行方知れずのまま。

紀元前600年
リーハイの家族がエルサレムから脱出。

紀元前586年
バビロニアがユダ王国を占領。
バビロンに捕囚される。
08)また見よ、果樹園の主人は言った。
「わたしはこの木の柔らかい若枝をたくさん取って、わたしが良いと思う所で接ぎ木をしよう。
この木の根が枯れても、わたしのためにこの木の実を保存できればよい。
だから、これらの柔らかい若枝を取って、わたしが良いと思う所で接ぎ木をしよう。
【解説】
リーハイの家族などいくつかの人々が選ばれ、国外に移された。
09)あなたは野生のオリーブの木の枝を何本か取って、
枯れた枝の代わりにそれらの枝を接ぎなさい。
わたしは切り落としたこれらの枝を、果樹園の土地をふさがないように、
火の中に投げ込んで燃やしてしまおう。」

10)そこで、僕は果樹園の主人の言葉のとおりにし、野生のオリーブの木の枝を接いだ。
【解説】
異邦人とイスラエルの混血結婚が始まる。
11)また、果樹園の主人は僕にその木の周りを掘らせ、
木を刈り込ませ、養いを与えさせて言った。
「この木を失うのは悲しい。それで、根を枯らさずに残しておくことができると思い、
また、わたし自身のために残しておくことができると思ってこうしたのである。

12)さあ、仕事にかかり、わたしの言葉のとおりに木を見守り、養いを与えなさい。

13)わたしはこれらの若枝を、果樹園のいちばん低い場所で、わたしが良いと思う所に置こう。
それがどこか、あなたは知らなくてよい。
こうするのは、わたし自身のためにこの木の自然の枝を残し、
また実のとれない時節に備えてわたし自身のために実を蓄えられるようにするためである。
この木と実の両方を失うのは悲しいことだからである。」
【解説】
イスラエルの一部の民の散乱が始まる。
14)そして、果樹園の主人は仕事にかかり、
栽培したオリーブの木の自然の枝を、果樹園のいちばん低い場所で、
自分の意のまま、思いのままに、ある枝はあちらに、ある枝はこちらにと隠した。
【解説】
イスラエルの民は世界中のあちらこちらに散乱した。日本もその一つ。
日本の古代からの風習のなかに、ユダヤと共通のものがときどき見られる。

2回目の訪れ(キリストの時代)

15)さて、久しく時がたって、果樹園の主人は僕に、
「さあ、一緒に果樹園に行って働こう」と言った。

16)そして、果樹園の主人と僕は、働くために果樹園に行った。
そのとき、僕は主人に、「御覧ください。ここです。この木を御覧ください」と言った。

17)そこで、果樹園の主人がそちらを向いて、野生のオリーブの枝を接いだ木を見ると、
その木はすでに枝を伸ばし、実を結び始めていた。
見ると、それは良く、その実は自然の実のようであった。

18)主人は僕に言った。
「見よ、野生の木の枝はこの木の根から養分を吸い上げ、根は十分な力を与えている。
そして、根に十分な力があるので、野生の枝は、栽培した木が結ぶような実を結んだ。
これらの枝を接がなかったならば、この木は枯れていたであろう。
さあ、この木が結んだたくさんの実を蓄えよう。
実のとれない時節に備えて、わたし自身のためにこの木の実を蓄えることにしよう。」

19)そして、果樹園の主人は僕に言った。
「さあ、一緒に果樹園のいちばん低い場所へ行き、
その木の自然の枝もたくさん実を結んでいるかどうか見よう。
実を結んでいれば、実のとれない時節に備えて、
わたし自身のためにその実を蓄えることができる。」

20)そして二人は、前に主人がその木の自然の枝を隠した所へ行った。
そして、主人は僕に、「これらの枝を見なさい」と言った。
僕が最初の枝を見ると、それはたくさんの実を結んでいた。
僕には、それが良いものであることが分かった。
また、主人は僕に言った。
「この実をとり入れ、わたし自身のために保存できるように、
実のとれない時節に備えてこれを蓄えなさい。
見よ、わたしがこれまで長い間養いを与えてきたので、これはたくさんの実を結んだ。」

21)そこで僕は主人に言った。
「この木を、いや、木のこの枝を植えるために、どうしてここにおいでになったのですか。
まことに、ここはあなたの果樹園のすべての土地の中でいちばんやせた場所です。」

22)果樹園の主人は僕に言った。
「わたしに助言は要らない。わたしはここがやせ地であることを知っていた。
わたしが前にあなたに言ったように、わたしはこれまで長い間これに養いを与えてきた。
それであなたの見るとおり、これはたくさんの実を結んだのである。」
【解説】
「やせた土地」はアメリカ大陸以外のイスラエルの民の散乱先
23)さて、果樹園の主人は僕に言った。
「こちらを見なさい。わたしはもう1本、木の枝を植えておいた。
あなたの知っているように、この土地は最初の土地よりもやせていた。
しかし、この木を見なさい。
わたしはこれまで長い間これに養いを与えてきたので、これはたくさんの実を結んだ。
だから、実を集め、わたし自身のために保存できるように、
実のとれない時節に備えてそれを蓄えなさい。」

24)そして、果樹園の主人は再び僕に言った。
「こちらも見なさい。わたしが前に植えたもう1本の枝を見なさい。
これにも養いを与えてきたので、実を結んだ。」

25)また、主人は僕に言った。
「こちらを向いて、最後の枝を見なさい。
見よ、わたしはこれを良い土地に植え、これまで長い間養いを与えてきたが、
この木は一部分だけが、栽培した木が結ぶような実を結び、
ほかの部分は野生の実を結んだ。
見よ、わたしは、この木にもほかの木と同じように養いを与えてきた。」
【解説】
「良い土地」とはアメリカ大陸。ニーファイ人とレーマン人。
「栽培した木が結ぶような実」がニーファイ人。
「野生の実」がレーマン人。
26)そして、果樹園の主人は僕に言った。
「良い実を結ばなかった枝は切り落として、火の中に投げ込みなさい。」

27)しかし見よ、僕は主人に言った。
「木を刈り込み、木の周りを掘って、もうしばらく養いを与えましょう。
そうすれば、この木はあなたのために良い実を結び、
実のとれない時節に備えて実を蓄えられることでしょう。」

28)そして、果樹園の主人と僕は、果樹園のすべての実に養いを与えた。

3回目の訪れ(大背教の結果とあらゆる教会の状態)

29)さて、久しく時がたって、果樹園の主人は僕に言った。
「さあ、一緒に果樹園に行って、また果樹園で働こう。
見よ、時が近づいており、終わりはすぐに来る。
だから実のとれない時節に備えて、わたし自身のために実を蓄えなければならない。」

30)そして、果樹園の主人と僕は果樹園へ行き、
自然の枝を折り取って野生の枝を接いだ木の所へ行ってみた。
すると見よ、いろいろな種類の実を木いっぱいに結んでいた。

31)そこで、果樹園の主人は、その実を種類ごとにすべて味見して言った。
「見よ、わたしたちは、これまで長い間この木に養いを与え、
実のとれない時節に備えてわたし自身のためにたくさんの実を蓄えてきた。

32)ところが見よ、この度はたくさんの実を結んだけれども、一つとして良い実はない。
見よ、あるのはすべて悪い種類の実であり、わたしたちのあらゆる骨折りにもかかわらず、
まったくわたしの利益にならない。しかし、この木を失うのは悲しい。」
【解説】
大背教により福音の真理が失われてしまった。

大背教の歴史

71年
ローマによりユダ王国が滅ぼされる。
ユダヤ人はローマに捕らえられヨーロッパの各地に散らされる。

100年
使徒がいなくなり、ユーラシア大陸から完全な神権と福音が消失。

421年
ニーファイ人の滅亡によりアメリカ大陸からも完全な神権と福音が消失。
33)そして、果樹園の主人は僕に、
「もう一度わたし自身のためにこの木の良い実を保存できるようにするには、
どうすればよいだろうか」と言った。

34)すると僕は、主人に言った。
「まことにあなたが野生のオリーブの木の枝を接がれたので、
枝が根を養い、根は今も枯れずに生きています。
ですから御覧のとおり、根はまだ大丈夫です。」

35)そこで、果樹園の主人は僕に言った。
「この木が悪い実を結ぶかぎり、これはわたしにとって何の利益にもならないし、
またこの根も何の役にも立たない。

36)それでもわたしは、この根が良いことを知っており、
わたし自身のためにこれを残してきた。
この根は十分な力があったので、これまで野生の枝に良い実を結ばせてきた。

37)ところが見よ、野生の枝が生長して根を負かしてしまった。
野生の枝が根を負かしてしまったために、この木は悪い実をたくさん結んだ。
そして、この木は悪い実をたくさん結んだために、あなたの見るとおり枯れ始めている。
だから、わたしたちがこれを残すために何かしなければ、これはすぐだめになってしまい、
火の中に投げ込まれることになる。」
【解説】
「野生の枝が生長して根を負かし」・・この世の思想が真理を隠してしまった。
38)さて、果樹園の主人は僕に言った。
「さあ、果樹園のいちばん低い場所へ行き、
元の自然の枝も悪い実を結んでいないかどうか、見ることにしよう。」

39)そして、二人が果樹園のいちばん低い場所へ行ってみると、
元の自然の枝の実も悪くなっていた。
まことに、最初の枝も、第2の枝も、また最後の枝も、実がすべて悪くなっていた。

40)また、最後の枝の野生の実は、木の良い実を結んだ部分を負かしてしまい、
枝は弱り果てて枯れていた。
【解説】
レーマン人がニーファイ人に勝利を治めた。
41)そこで、果樹園の主人は涙を流し、僕に言った。
「わたしの果樹園のために、これ以上何ができたであろうか。

42)見よ、果樹園の実が、これらのものを除いてすべて悪くなっていたことは分かっていた。
ところが、かつて良い実を結んでいたこれらの枝も悪くなっている。
わたしの果樹園の木はどれもこれも役に立たないので、切り倒して火の中に投げ込むしかない。

43)見よ、もう枝が枯れてしまったこの最後の木は、わたしが良い土地に植えたものである。
まことに、ここはわたしの果樹園の中で、ほかのあらゆる土地に勝ったえり抜きの土地であった。

44)しかも、あなたの見たとおり、わたしは、この土地をふさいでいたものを切り払って、
その代わりにこの木を植えた。

45)また、あなたの見たとおり、この木の一部分は良い実を結び、
また一部分は野生の実を結んだ。
しかし、わたしが野生の実を結んだ枝を切り落として火の中に投げ込まなかったので、
見よ、その枝は良い枝を負かして枯らしてしまった。

46)さて見よ、わたしたちが果樹園でできるだけの世話をしたにもかかわらず、
果樹園の木はだめになってしまい、少しも良い実を結ばない。
わたしはこれらの木を残しておいて、実のとれない時節に備えて、
わたし自身のために実を蓄えようとしてきた。
ところが、これらの木は野生のオリーブの木のようになってしまった。
これらの木はもう何の価値もないので、切り倒して火の中に投げ込んでしまうしかない。
これらの木を失うのは、わたしには悲しいことである。

47)しかしわたしは、果樹園でこれ以上何ができたであろうか。
わたしは怠けて養いを与えなかったであろうか。
いや、わたしは養いを与えてきた。
果樹園を掘り起こし、刈り込み、肥料もやった。
ほとんど一日中、手を差し伸べてきた。
しかし、終わりが近づいている。
果樹園の木をすべて切り倒し、火の中に投げ込んで燃やしてしまわなければならないのは、
わたしには悲しいことである。
わたしの果樹園をだめにしたのは何者であろうか。」

48)そこで、僕は主人に言った。
「それは果樹園の木が高くそびえているからではありませんか。
そのために、木の枝が良い根を負かしたのではありませんか。
枝が根を負かしたために、枝が根の力以上に生長し、勢力を奪ったのです。
まことに、果樹園の木がだめになった原因はこれであると、わたしは申し上げます。」
【解説】
木が高くそびえている −> 人々の高慢をあらわす
49)そこで、果樹園の主人は僕に言った。
「行って果樹園の木を切り倒し、火の中に投げ込み、
それらの木が果樹園の土地をふさがないようにしよう。
わたしは手を尽くしてきた。
果樹園のためにこれ以上何ができたであろうか。」

4回目の訪れ(イスラエルの集合と福千年)

50)しかし見よ、僕は果樹園の主人に、「もうしばらくお待ちください」と言った。

51)すると主人は言った。
「よろしい。果樹園の木を失うのは悲しいので、もうしばらく待つことにしよう。

52)そして、わたしが果樹園のいちばん低い場所に植えておいたこれらの木の枝を取り、
親木に接ぎ返そう。
いちばん渋い実のなる枝を何本か親木から切り落とし、
代わりに親木の元の自然の枝を接ぐことにしよう。

53)わたしがこうするのは、親木を枯らさないためである。
こうすれば、わたし自身のためにその根を残せるかもしれない。

54)また見よ、わたしが良いと思う所に植えた親木の自然の枝の根は、まだ生きている。
これらの根もわたし自身のために残せるように、この親木の枝を取って、これらの根に接ごう。
まことに、これらの根にその親木の枝を接げば、わたし自身のためにそれらの根も残すことができ、
根が十分に強くなるとわたしのために良い実を結べるようになる。
そうすれば、わたしは果樹園の実によって、まだ栄えを得ることができる。」
【解説】
イスラエルの集合の指示。
55)そして二人は、すでに野生のようになった自然の親木から枝を取り、
これまたすでに野生のようになった自然の木にそれらを接いだ。
【解説】
イスラエルの集合が始まる。

イスラエルの集合の歴史

1820年
ジョセフ・スミスの最初の示現

1829年
神権の回復

1830年
モルモン書の出版、教会の回復

1836年
イスラエルの集合の鍵、アブラハムの福音の鍵、結び固めの鍵を回復。

1948年
イスラエル建国
ユダの部族(ユダヤ人)がイスラエルの地にもどる。

現在進行中
霊的な集合
イスラエルの子孫が、キリスト教会に加わること。
ヨセフの部族(原住アメリカ人等、世界中に散らばったヨセフの部族の子孫)に
福音が伝えられアメリカに集合する。

将来
行方知れずの10部族が北方の地より帰ってくる。
56)また二人は、すでに野生のようになった自然の木の枝を取り、それらを親木に接いだ。

57)果樹園の主人は僕に言った。
「いちばん渋い実を結ぶ枝のほかは、野生の枝を木から切り落としてはならない。
また、切り落とした木には、わたしが言ったように接ぎ木をしなさい。

58)わたしたちは、もう一度果樹園の木に養いを与えよう。そして、枝を刈り込もう。
また、もう実を結ばず、枯れることが分かっている枝は、
木から切り落として、火の中に投げ込んでしまおう。

59)わたしがこうするのは、根がまだ良いので、枝を取り替えることで根がまた強くなり、
良い枝が悪い枝を負かしてしまうのではないかと思うからである。

60)わたしは元の自然の枝と根を残し、
また自然の枝をもう一度親木に接ぎ返して親木の根も残したので、
わたしの果樹園の木はきっとまた良い実を結ぶであろう。
そして、わたしは果樹園の実によって再び喜びを得られるであろう。
またきっと、最初の実を結んだ根と枝を残したことを非常に喜びに感じるであろう。

61)だから、行って僕たちを呼び集めなさい。
わたしたちは果樹園で力を尽くして熱心に働き、もう一度自然の実を結ばせる準備をしよう。
自然の実は良い実であり、ほかのどんな実よりも価値のあるものである。

62)だから、行って、この最後の時に当たって、わたしたちの力を尽くして働こう。
終わりは近づいている。これはわたしが果樹園で刈り込みをする最後の時である。

63)枝を接ぎなさい。
最後の枝が最初となり、最初の枝が最後となるように、最後の枝から始めなさい。
そして、古い木も新しい木も、最初の木も最後の木も、その周りを掘って、
最後の木から最初の木までのすべてが、最後にもう一度養いを与えられるようにしなさい。

64)終わりが近づいているので、最後にもう一度木の周りを掘り、刈り込み、肥料をやりなさい。
そして、これらの最後の接ぎ穂が生長して自然の実を結ぶようであれば、
生長できるように必要な準備をしなさい。

65)そして、接ぎ穂が生長し始めたら、良い枝の力とその大きさに応じて、
渋い実を結ぶ枝を取り除きなさい。
しかし、悪い枝を一度にすべて取り除いてはならない。
そのようなことをすれば、接ぎ穂に対して根の方が強くなりすぎて、
接ぎ穂が枯れてしまい、果樹園の木を失ってしまうことになる。

66)果樹園の木を失うのは悲しいことである。
だからあなたがたは、根とこずえの力の釣り合いを取りながら、
良い枝が生長するに応じて悪い枝を取り除き、良い枝が悪い枝を負かすようにしなさい。
それから、悪い枝を切り取って火の中に投げ込み、
悪いものが果樹園の土地をふさがないようにしなさい。
このようにして、わたしは自分の果樹園から悪いものを一掃してしまおう。

67)わたしは、元の自然の木の枝を、もう一度自然の親木に接ぎ返そう。

68)また、自然の親木の枝を、親木の自然の枝に接ごう。
こうしてわたしは、再びそれらのものを組み合わせて、それらの木が自然の実を結び、
一つとなるようにしよう。

69)そして、悪いものをわたしの果樹園の全体から捨て去る。
そのために、見よ、わたしはもう一度だけ、わたしの果樹園の刈り込みをしよう。」

70)そして、果樹園の主人は僕を遣わした。
それで僕は行って、主人から命じられたとおりにし、ほかの僕たちを連れて来た。
その数は少なかった。

71)それで果樹園の主人は僕たちに言った。
「行って、果樹園で力を尽くして働きなさい。
これが、わたしが果樹園に養いを与える最後の時である。
終わりはすでに近く、時節はすぐに来る。
しかし、あなたがたがわたしと一緒に力を尽くして働くならば、
わたしがもうすぐやって来る時節に備えてわたし自身のために実を蓄える、
その実によってあなたがたは喜びを得るであろう。」

72)そこで、僕たちは行って、力を尽くして働いた。
果樹園の主人も彼らと一緒に働いた。
僕たちは何事もすべて果樹園の主人の命令に従った。

73)すると、自然の実がまた果樹園で結び始め、自然の枝も生長してよく生い茂り始めた。
それで、野生の枝を切り落とし、捨て始めた。
僕たちは、木の根とこずえの力に応じて、それらの釣り合いを保つようにした。
【解説】
福千年の直前に起こること。
悪い枝が徐々に捨てられて行く。
最終的には、良い枝のみが残る。
74)こうして、僕たちは果樹園の主人の命じたとおりに、
力のかぎり働き、とうとう悪い枝を果樹園から捨ててしまった。
そして、主人は自分自身のために木を保存し、これらの木は再び自然の実を結んだ。
また、これらの木は一つの体のようになり、実はすべて同じであった。
こうして、果樹園の主人は、初めから自分にとって最も価値があると考えていた自然の実を、
自分自身のために保存できたのである。

75)そして果樹園の主人は、その実が良く、
また自分の果樹園がもはや悪い状態にないことを知ると、
僕たちを呼び集めて、彼らに言った。
「この最後の時に、わたしたちは果樹園に養いを与えてきた。
あなたがたの見るとおり、わたしは自分の望むままに行い、自然の実を保存した。
その実は最初の時と同じように良い実である。
あなたがたは幸いである。
あなたがたは、わたしの果樹園でわたしと一緒に熱心に働き、わたしの命じたことを守り、
わたしのために再び自然の実が得られるようにしてくれたからである。
わたしの果樹園はもはや悪くない。悪い枝は捨ててしまった。
だから、あなたがたはわたしの果樹園の実のことで、わたしと一緒に喜びを得るであろう。

76)さて見よ、わたしはしばらくの間、もうすぐやって来る実のとれない時節に備えて、
わたし自身のために果樹園の実を蓄えよう。
わたしはこれを最後として、果樹園に養いを与えてきた。
刈り込み、周りを掘り、肥料をやってきた。
わたしはすでに言ったように、しばらくの間自分自身のために実を蓄えることにしよう。

77)そして、将来再びわたしの果樹園に悪い実が生じる時が来れば、
わたしはそのときに良い実と悪い実を集めさせ、良い実はわたし自身のために保存し、
悪い実はそれ相応の場所に捨ててしまおう。
その後、実を結べない時節、すなわち終わりが来る。
そうすれば、わたしは自分の果樹園を火で焼かせよう。」』」

あとがき

ヤコブ書6章 03)主の果樹園で熱心に働いてきた人々は、何と幸いであろうか。
また、自分の定められた場所に投げ込まれる者たちは、何と災いであろう。
世界は火で焼かれるであろう。
【解説】
ここを読んで私の「選民」というものに対する見方が変わった。
今まで、「選民」というのは、「悪い実」が捨てられれ「果樹園」が火で焼かれるときに、
主によって保存される「良い実」のことだと思っていた。
しかし、そうではなく、「主の果樹園で熱心に働いてきた人々」のことだとわかった。

「選民」とは特別に救いを与えられるために選ばれた人々のことではなく、
もっと多くの人々が救われるために、
神の御業を手助けをするために選ばれた人々のことをいうのだなと理解した。

そして、「選民」が感じる喜びというのは、
「自分が救われた」というよりももっと高いレベル、
すなわち、「多くの人々を救うことができた」という、主と同じレベルである。
そしてこのことが最も幸いなことなのだ。間違いない!

こんなことを考えていたら、
インスティトゥートのモルモン書生徒用資料にこんなことが書いてあった。

『イスラエルは「高められる」ためでなく、人を「高める」ために選ばれた』。

いい言葉じゃ。

親木と子木の間での枝の交換

再び良い実を付けるための手段として、親木と子木の間での枝の交換をしている。

55)そして二人は、すでに野生のようになった自然の親木から枝を取り、
これまたすでに野生のようになった自然の木にそれらを接いだ。
親木の枝を取って、子木に接ぐ。
56)また二人は、すでに野生のようになった自然の木の枝を取り、それらを親木に接いだ。
子木の枝を取って、親木に接ぐ。
63)枝を接ぎなさい。
最後の枝が最初となり、最初の枝が最後となるように、最後の枝から始めなさい。
そして、古い木も新しい木も、最初の木も最後の木も、その周りを掘って、
最後の木から最初の木までのすべてが、最後にもう一度養いを与えられるようにしなさい。
最後の枝はアメリカ大陸に移されたリーハイの子孫。
まずアメリカ大陸に福音が回復されたことと思われる。
最初の枝はユダヤ人。
ユダヤ人が回復された福音を受け入れるのが最後になることと思われる。
67)わたしは、元の自然の木の枝を、もう一度自然の親木に接ぎ返そう。
子木の枝を取って、親木に接ぐ。
68)また、自然の親木の枝を、親木の自然の枝に接ごう。
こうしてわたしは、再びそれらのものを組み合わせて、
それらの木が自然の実を結び、一つとなるようにしよう。
親木の枝を取って、子木に接ぐ。
これらは何を表しているのだろうか。
なぜ、こうすることによって、良い実を付けるのか。

「親木の枝を取って、子木に接ぐ」ことが表すこと
パレスチナの地からユダヤ人が世界各地に散らされたこと。
ナチス等の迫害を逃れてアメリカ大陸等へ移住したユダヤ人のこと。
ヨーロッパからアメリカ大陸への移住した移民のこと。
宣教師が世界中に派遣されていること。
「子木の枝を取って、親木に接ぐ」ことが表すこと
ユダヤ人がパレスチナに戻りイスラエル国家を再建したこと。
世界各地に散らされたイスラエルの子孫が回復された教会に加入すること。
「親木と子木の間での枝の交換」が表すこと
交通機関の発達により人々の移動が多くなったこと。
パレスチナだけでなく、約束の地が世界中に拡大していること。
例)アメリカ大陸(シオン)、世界各地の教会(シオンのステーク)
先祖から子孫、子孫から先祖に心が向くこと(霊界も含んだイスラエルの集合)
国や世代を超えた人々の交流が良い実を付けることに役立っているのかもしれない。

蒸気船の発明が1807年、蒸気機関車の発明が1814年である。
1820年の福音の回復に合わせるように、交通機関の発達が起こっている。

モルモン書勉強ノート

ホーム