筑紫次郎がふるさと筑後川を後にして、筑前国はふくはく(福岡・博多)に引っ越してから久しい。人口154万人の福岡市には、街中を流れる一級河川というものがない。すべては、街を取り巻く山から噴き出した水が市内を流れて、博多湾に注ぐ短い中小河川ばかりである。
南方の油山を水源とする河川周辺の大半は、戦前まで農業地帯であった。「樋井川」なる川名は、板樋を使って農業用水を田んぼに送っていたことからつけられたものらしい。そして博多湾に面する川下はというと、そのむかしは入江が現在の街中まで入り組んでいて、複雑な地形をなしていた。「草香江」とか「片江」とか「荒江」とか、やたらと江のつく地名が残るのも、そのためだろう。いずれにしても、ふくはくという場所は、歴史的にも奥の深い地でなのである。
筑紫次郎の世界でお伝えしてきたふるさと筑後川ともども、その奥深さを知っていただければ幸いです。 |
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