「ポラリスは輝く~シェア型書店1年生」サンプル



シェア型書店とは?

 21世紀になってから、新しく生まれた書店の一形態です。
 店内にある本棚の棚ひとつひとつに別々のオーナーがいて、それぞれが本を売っているお店です。「棚ひとつの小さな本屋さん」がたくさん集まってできた書店、それがシェア型書店なのです。
 棚を貸している本屋だから「棚貸し本屋」と呼んだり、たくさんの小さな本屋さんが集まって共同で運営しているから「共同書店」と呼んだりすることもあります。



 シェア型書店が一体どんなものなのかという概要も載っていて、私は、一気に惹き込まれました。

 どんな人でも本屋さんになれる。
 なんて素敵なことでしょう!

 誰かに会った時に、
「わたし、今、本屋やってるんだ」
 って言えるだなんて、とても良いじゃありませんか。
 うまくいかなくて、すぐに辞めちゃうかもしれないけど、それはそれで、
「わたし、昔、本屋やってたことあるんだ」
 って言えるわけで、それはやっぱり、とても良いと思うんですよ。

(中略)

 私は本格的に出店を検討することにしました。
 場所は、どこも東京の神保町です。本の町として有名な神保町。「神保町で本屋をしている」と名乗れるのは、魅力的な気がして、ますます乗り気になってしまいます。



どんな人が利用しているの?

 今見えていないものを、見える形にすることはできないだろうか?
 良い方法が無いだろうかと考えた結果、周囲の方に「アンケート」の協力をお願いしてみました。
 回答してくださったのは、20代から50代までの男女で、比率は次のような感じになっています。(割合:%)

 



 また、お客様の立場から挙がってきた意見として、
「魅力に欠ける棚が多いのではないか?」
 というものがありました。グサッと鋭く刺さる意見ですね……。要約して掲載させて頂こうと思います。
「置いてある本の入れ替えがされていないと、次に行った時の新鮮味に欠ける」
「古本をただ買うだけなら、ブックオフと何が違うのだろうか?」
「本の量が少ないと、魅力も少なく感じられてしまう」
 シェア型書店の棚主は、よく「棚を手入れする」という表現をします。
 棚の本を補充したり、入れ替えたり、並び替えたりすることを、こう呼ぶのですが、しっかりこまめに棚を手入れする必要性を感じました。
 私は今、月に1回、棚に動きを作るようにして、新しい本を棚に並べるように心がけていますが、アンケートの内容を踏まえると、これでは少ないのではないかと感じてしまいました。

(中略)

 関連して、取り上げたい意見に、次のようなものがあります。
「シェア型書店が、自分が求めている本と出会いやすい書店なのかどうかは、疑問なところがある」
 シェア型書店は様々な個性が集まっているスポットですが、それとお客さんの好みがどのくらいマッチしているのか、という点は、確かに悩ましいポイントです。



 その他、過去実際に私の棚で月に売れた点数・金額など具体的に記載をして語っています。