<< ご挨拶 >>





織田信長の時代、♪人生五十年〜・・であったでしょう

今や私たちは人生百年時代・・向かっているようです

しかし医療科学の発展なくしてそれを実現することは極めて難しいのです

ですから一方で生かされている‥と言う表現すら間違っていないとさえ思える


健康で有意義な日々の生活を営むためには健康管理、そのための健康診断はとても大切なことです

もし病魔が見つかった時には待ち構えていた如くに適切な医師の指示のもと対処することが肝要です

まさしく早期発見そして早期の治療・・


そんな私ですが我が家の家系にがんになる人はいなかった・・

私はいま日本男子の平均寿命を越えました・・もし祖先と同じように亡くなってしまっていれば

子供たちは我が家はがんで亡くなる家系とは無関係だと勘違いするでしょう


二人に一人はがんになると言われる時代ですが誰でもが長く生きて行くためには必ずがんに遭う

そんな時代になったのかと想うのです


この度私はすでに把握していた異常な部位を医師の指示に従ってそのがんを待ち構えていました

そんな私の捕り物を順を追ってお話させていただきます




2025年3月





2014年(72歳)の出来事でした

永年勤めていた会社を定年退職してちょうど10年目になります。

振り返ればこの10年間にスキー競技のレベルアップを目指して風来坊を立ち上げてその成果も出始めました

住まいを一新すべく建て替えを終えアパートから新居に戻った矢先、妻の体調異変が発覚、その二年後にがんで亡くなる

妻の介護、義理母の老後介助、深飲酒など自身の生活も乱れましたが克服して自立できるようになった時でした

2014年 6月 4日

春の定期健康診断の中で胃カメラの報告書




< 食 道 炎 >

鼻腔32cmにNBIでわずかにBrownish area 発赤調平坦面あり  1年後に follow


今までの消化器の検査と言えばX線透視カメラによる検査が主体でしたがこの年より精度を高めた胃カメラ検査に変更

リアルに粘膜自体の状態を正確にとらえられて驚くと同時に信頼性を感じました

しかし翌年の確認カメラ観察では問題もなく皆さん同様に隔年のカメラ観察で良しとされた



ー1ー


2018年(76歳)の出来事でした

矢張り春の定期検査のことでした

ここでは概ね食道炎については異常なし、むしろ胃前壁に存在するキサントーマが問題視
(キサントーマとはピロリ菌の感染や慢性胃炎などが原因となり病変する)

2018年 6月11日

春の定期健康診断の中で胃カメラの報告書




< 食道・異常なし、胃・異常あり >

胃部キサントーマ確認 → ピロリ菌処置、本日施行


ピロリ菌退治は6月27日〜7月3日にかけて一週間の内服を実施。8月3日に採便、検査提出。

< ピロリ菌の駆除成功を確認する >

カメラ観察は隔年の実施で善い







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2023年(81歳)の出来事でした

矢張り春の定期検査のことでした

食道部のヨード不染帯を再度指摘


胃潰瘍に対してB-11再建、軽度の残胃炎あるが吻合部潰瘍などなし、
2014年などにも指摘あるが、ルゴール染色したところ前回同様不染であった。9年前と比較して拡大傾向。

2023年 6月 7日

春の定期健康診断の中で胃カメラの報告書




< 食道・ヨード不染帯 >

隔年カメラ検査→翌年もカメラ検査を実施して様子を観察する








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2024年(82歳)の出来事でした

年が明けると春には真っ先に定期検査に行きました。鼻腔からのカメラ検査の結果、再度口径から観察したい。

食道−切歯ー28cm。ヨード不染帯、大きさ(長径)12mm 主肉眼型-0-11c


生検なしで
埼玉県立がんセンター消化器内科へご紹介とします。

2024年 7月 9日

口径から胃カメラの報告書




< 食道扁平上皮癌疑い >

再検査に当たっては
大石克己先生・医学博士・日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・埼玉協同病院消化器内科医長・内視鏡室窒長


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胃カメラ画像による状況説明



1,2024./ 7/ 9 埼玉協同病院で判定できず
県立がんセンターへ紹介状で依頼したデータ






2,2024./10/11 埼玉県立がんセンターで”がん”と判定したデータ。
同時に理学的検査も実施






流石に専門医、くっきりと嫌な粘膜の画像が現れています










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いよいよ入院手術が決まりました

内視鏡ESD 手術と言ってカメラの操作によって粘膜層の削り取りをする。


2024年11月 6日
食道ESD 入院治療計画書






< 早期食道がん手術 >

手術執刀医は
依田雄介先生・埼玉県立がんセンター消化器内視鏡科科長兼診療部長




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内視鏡ESD手術の模様

2024年11月 7日







手術前の画像ー1    手術前の画像ー2








手術前の画像ー3    手術範囲をマーキング





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削り取りの画像ー1    削り取りの画像ー2




削り取りの画像ー3    取り出したがんの粘膜層



< 早期食道がん手術は約2時間で終わりました >



一週間の入院も終わって退院の運びとなりました。退院と言っても全てから解放されたわけではありません


食事はまだ固いものや刺激の強いもの、お酒や炭酸飲料なども禁止です。なんといってもまだご飯はおかゆが主体






退院日、最後の病院食    家に帰ってからの食事



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ここからは私のこれから将来の生き方にかかわること



2024年12月 11日


主治医から重要なお知らせ






図ではがんの進行度合いによってステージー1からステージー4までのイメージの概念図です

今回行った手術ではステージー1ではありますが概念として図で示すようにT1aとT1bになると理解されます

すなわち手術の結果がT1aであった場合は全ての問題はなくリンパ管によるがん細胞の転移も考えられません

以降は過去の統計からみた同程度のESD手術ではほぼ80%再発の恐れもなく手術は成功したとみることができます

しかし仮にT1bであったとするならば5年後・・あるいは将来にわたってどこかにがんの転移再発をもたらすかもしれません、多くの統計では20%と考えられます

以降はご本人の今後の生き方にかかわることですからあなた自身でお決めになることが肝要です。つまり残りの20%を0%にするか
あるいはもうこれでよし!として治療を打ち切るかということです

あなたは高齢です。次へ進む処置をすると体がかえって不健康になる恐れもあるのです

次の治療に対するメリットデメリットについては専門医のご意見をお聞きになってください





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専門医の今後の計画説明






消化器外科の先生の計画         化学療法の先生の計画




どちらの先生もそれぞれ1時間以上かけて懇切丁寧に説明してくれました。以下にその要約を表にして見ました



メリット・デメリット外科的治療(食道全摘出手術)科学的治療によるもの
   メリット確実性最近の治療では手術による確実性の域に進歩し
体に傷をつけないので体の負担は数段に低い
   デメリット食事のとり方の変化
手術のリスクダメージが考えられる
年配者は副作用が強く出やすいので細心の注意が必要
内科的観点からも機能低下もありうる


これらのことを踏まえたうえで私は化学療法による根治的治療をする決意を表明する



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化学療法をする前に私のしておかなければならないこと





忘れもしないのは、はなまるマーケットの人気司会者だった岡江久美子さんのがん治療中のご逝去でした


手術を終えて根治治療中に免疫力低下の中でコロナ感染してしまったことでした


私もそれに対して出来る限りの防御をする必要があり待機中に3っつの予防接種を受けました








上から帯状疱疹の予防注射(11/21)、インフルエンザワクチン、コロナワクチン同時接種(12/21)でした




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2025年一月の半ばから治療を開始します









抗がん剤による治療計画同意書        放射線治療計画同意書 




      抗がん剤等主治医は

吉井貴子先生・医学博士・埼玉県立がんセンター消化器内科副部長



  放射線主治医は

村田裕人先生・医学博士・埼玉県立がんセンター放射線治療科医長





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2025年1月14日入院


1月15日から治療する







     違う種類の点滴を同時に     必要に応じてコックを操作   7〜8億円とも言われる放射線治療機












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静脈注射による抗がん剤の種類と特徴

1、5-FU(フルオロウラシル)

がん細胞が分裂する際細胞核内にあるDNAを複製する際4つの塩基のひとつにウラシルがある

これはウラシルにフッ素を結合をさせてあり、ウラシルと似た構造のため複製される際これが取り込まれ

うまくいかずがん細胞は死滅してしまう。96時間点滴を2回プログラム

2、シスプラチン

プラチナ電極の分解産物なのだが大腸菌の増殖を抑制したことから抗がん剤に着目された24時間点滴を2回



3、放射線治療

食道がん治療では一回の照射に1.8グレー、23回に分けて合計で41,4グレーを標準としている

照射部位はXー線により立体的に照射位置をプログラミングし正常な臓器に損害を与えないよう細心の注意を払う

           正面図          側面図            断面図





更に治療機の方を正確にしても被治療身体が動いてしまっては無意味なので体を毎回一定に固定する必要があります

人体胸部にマーカーをする     人体に合わせてプラスティック成形   放射線治療機台上で固定し更に微調整する



ー14ー


2025年1月20日退院



約一週間の治療で副作用がどれだけ体力にダメージを与えたか血液検査も実施します

自覚症状的には初っ端の二日間便秘に悩まされましたが必要な投薬ですぐに解消した・・それ位です

しかし内科的には血糖値の高止まり、腎臓機能の低下、そのほかの血液組成にも大きなダメージが見られました

取りあえず必要な投薬により3週間後の治療までに改善を試みる処置を講じる




1月29日投薬開始



血糖値はインスリンの分泌を促す薬を投与、腎臓機能は水分摂取で改善を図る(1日1500ccの目標)

食事は大変重要なのでバランスよく摂ること・・からデリヘル業者に毎日の食事を届けてもらう

大変であろうが規則正しい時間で毎日ラジオ体操、夕方の散歩(競歩)、週一の卓球練習を欠かさず行こなう

2月 4日次期抗がん剤治療に進めるか結論を出す

血液検査結果

主要な検査項目健康診断の値抗ガン治療後の結果(1/29)投薬後の結果(2/ 4)
 血 糖 値   99   246   82
 白 血 球 数   6110   2600   2560
 赤 血 球 数   447   420   398
 ヘモグロビン   14.9   13.9   13.3
 血小板数   24.6   12.7   11.6
 尿 糖   (-)   4+(1000)   2+(200)
 クレアチニン   0.62   0.62    0.74  
結果から次の治療に移行が決定する

退院以降毎日平日に放射線治療に通う・・都合16回/23R


2月12日最後の治療プログラムのため入院


2月20日治療プログラムを終えて退院






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< <  年  表  > >

2012年 (70歳) 今まで定期健康診断でのバリウムーX 線透視検査をやめて内視鏡カメラ検査に踏み切った
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 |             食道不染体多数確認
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2014年 (72歳) 隔年で胃カメラを実施してきたが特に変化なし
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 |             食道の鼻口から32cmにわずかにbrownissh area発赤平坦面あり
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2018年 (76歳) 食道炎の症状よりも胃部の炎症が問題視され血液内のペプシノゲン指摘
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 |             胃部キサントーマ確認→ピロリ菌処置実施
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2023年 (81歳) 食道へのルゴール染色は不染、9年前と比較して拡大傾向である
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 |             隔年実施のカメラは翌年も実施して観察をする
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2024年 (82歳) 食道扁平上皮がんの疑いのため埼玉県立がんセンターへの紹介状扱いとする
                 早期食道がんと確認



                      < <  治 療 経 過  > >

2024年 10月 4日  がんセンター予約・医師との面談

         11日  胃カメラ検査実施

         21日  組織の病理学検査の結果手術をすることに決定

      11月 6日  入院・内視鏡的粘膜下層剥離術手術

         12日  退院

      12月     帯状疱疹・コロナウィルス・インフルエンザウィルスのワクチンを接種

2025年  1月 7日  化学療法による副作用に伴い食欲不振予測→食事のデリバリー業者に契約配達依頼

         14日  入院 抗がん剤点滴および放射線治療を始める。

         21日  退院

         22日  この日から放射線治療のために通院する

       2月 4日  血液検査の結果次の抗ガンプロセスに移行を決定

         12日  入院 2回目の抗ガン治療を開始する。抗がん剤点滴と放射線治療は継続

         20日  退院 すべての抗ガン治療と放射線治療を終了

        
         

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< < まとめ > >



   私にとって”がん”はとっても憎むべき奴で得体も知れない恐怖心もあってあまり知りたくもない存在でした

   しかし私の体の変化の中にこれはもしかして将来がんになるかもしれないよというものを感じていました


   人生大過なく過ごしてきましたが長老と呼ばれていることがいままで他人事だと思っていました

   気がつけばそう、私は所属するスキークラブでも卓球チームでも長老になっていました

   そして後輩からはオレたちもあの年になっても元気でスポーツを楽しめるのかな‥と言う声でした

   ここは先輩としての体験談をまとめて後輩につなげなくてはと思いました


   そして食道がんは自覚症状のない病気なのです。どんなに熱くても刺激が強くても命令されたものは

   なんの文句も言わずにただひたすら飲み下す使命を帯びているのです

   病院で多くの食道がん患者さんと話す機会がありました。その多くは皆、異変に気がついた時は

   がんのステージは良くてもV、ほとんどの方はステージWであった事実です


   私は一応がんのステージTの治療は終りましたがそれで終わりではありません

   だれしもが日常の生活をしていて何もしないで健康で安泰な生活が保障されているわけではありません

   つねに大切なことは定期的な健康診断と自分の生活にマッチした体のメインテナンスが大切です


   がんの外来による<<経過観察プログラム>>に従って定期診断は続きます

   2年目まで  3ヵ月ごとに内視鏡とCT画像による追跡調査"25 3/56/69/912/8
                               "26 3/12 、
   3年目まで  4ヵ月ごとに内視鏡とCT画像による追跡調査

   4〜5年目  半年に一度の内視鏡とCT画像による追跡調査

   5年過ぎ   それまで再発がなければ「卒業」


   全てが終わると私は87歳になります。そして人生最終の第4コーナーから直線コースに・・