No.020
2025年04月20日


望東尼(博多人形)

明治維新と高杉晋作

取材:2025年4月12日

 さくらも散り始めた2025年4月12日、望東尼と高杉晋作の足跡を確かめるべく下関に出向いた。さすが、海峡を渡ると、一気に明治維新の歴史が身近になり、我が脳みそに襲いかかってくる。
 隠れた維新の立役者である我が野村望東尼が、死ぬまで寄り添おうとした晋作である。下関の豪商白石正一郎邸で奇兵隊を結成し、長府の功山寺で決起する。そして、下関で病に倒れた。遺言により墓所は、下関のはずれの吉田村と決めた。彼は、なぜだか、海峡の向こう側が見える下関に、死ぬまでこだわっていた。
 もしあの時、彼が病に冒されていなかったなら、明治維新以降の政治の歴史も違っていたかもしれない。でも、どんなに社会体制が替わっても、やっぱり色と芸を好み、凡人には計り知れない、知恵と行動だけは不変だったろう。
何度目かの下関取材で、そんなことを考えてしまった。

高杉晋作

功山寺境内の晋作像

日和山公園から海峡を見下ろす高杉晋作像

数々の維新史をつくった功山寺

旧吉田村の高杉墓所

望東尼に繋げた晋作の歌

奇兵隊の霊を祭る桜山神社

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