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IT不況

(´ー`)ノ< こんにちわ、吉川幸雄です。

日本経済の低迷が長引き、21世紀が始まったというのに、まるで今
が世紀末であるかのような暗い様相の世の中になっています。

そんな中で、イチロー選手の新人最多安打記録、高橋尚子選手の世
界最高記録と日本人スポーツ選手が世界中で活躍しています。
元気が出ますね。

一方日本では、長嶋監督の勇退、ローズ選手の本塁打最多タイ記録
と、プロ野球は新たな時代への一歩を踏み出し始めたような感じが
します。

今の20代の人たちが社会や企業の中心になっていく10年後、20年後
には日本は大きく変わっているような気がします。楽しみです。

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◇ IT不況って?

新聞や雑誌などで見ない日がないくらい「IT不況」「ITバブル
の崩壊」という言葉が氾濫しています。昨年、「IT革命」が流行
語大賞に選ばれましたが、今年は「IT不況」が大賞に選ばれそう
な勢いです。

確かに、一時期待された「ドットコム企業」が倒産や吸収合併され
たり、雇用の受け皿と期待されていたIT産業が相次いで大幅なリ
ストラ策を発表するなど、不況といわれてもしようがない状況が続
いています。

私の知人が、SEを育成する事業計画を投資家に提案していますが
、 なかなか資金が集まらず苦労しているようです。投資家が言うには、
「今はIT不況だから、IT関係のビジネスは儲からない」とのこ
と。

何か勘違いしているような気がします。

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◇大手電機メーカーの対応

IT不況は、厳しい価格競争による利益の減少と半導体在庫の調整
期が重なった状態で発生した、ハード部門の不況であって、ITそ
のものの可能性を否定するものではありません。

大手電機メーカーは、IT不況の逆風下でも研究開発は減速せず、
得意分野を強化する方針を打ち出しています。

<大手電機メーカーの研究開発費>
日立製作所 4330億円
NEC   3800億円
東芝    3600億円
松下電器  5800億円
(2001年度の計画、連結ベース 2001.10.5 日本経済新聞)

<大手電機メーカーのSE増員計画>
日立製作所 2300人(02年度中)
NEC   1000人(01年度下期だけで)
富士通   5000−6000人(03年度をめど)
日本IBM 10000人(今後3年間で)
(2001.9.26 日本経済新聞)

また、これらは最近発表された大手電機メーカーのSE(システム
エンジニア)増員計画です。
各企業は、これまでのハード(機器)販売中心の事業構造を見直し
、 付加価値の高いソフト・サービス事業を重視する方針を積極的に進
めるため、SEの確保に力を注いでいます。

これらの企業は中長期的にはIT需要が伸びると考えており、今は
その下地を作る段階にあるといったところでしょうか。
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◇人材育成ビジネス

政府は補正予算で雇用対策に積極的に取り組むとしており、再就職
支援ビジネスが拡大する(2001.10.4 日本経済新聞)など、雇用
の流動化が進行する中で、就職支援や人材育成など労働力に関する
ビジネスが今後急拡大すると予想されます。

再就職支援ビジネスは、現在約250億円の市場規模が、「5年程度
で500億円程度まで拡大するだろう(日本再就職支援業協会)」
と見られています。

特に、先に示したようにSEなどコンピュータ関係の技術者養成に
関するビジネスは大きく伸びるでしょう。

ということを、私の知人も投資家に説明してるのですが、なかなか
理解が得られなくて困っているようです。
IT産業が低迷し始めたことが原因ですが、米国テロ事件によって
、 さらに状況は困難になっているようです。

ちなみに知人の考えるビジネスは、先ほどは簡単にSEを育成する
ビジネスと書きましたが、教えるのは単にプログラムではなく、
「思考」です。「思考」といっても、宗教や単なる考えではなく、
数理(論理)に基づいた科学です。

この「思考」(論理)を具現化する方法としてコンピュータを利用
する。そして技術者を多数育成してさまざまな事業システム、通信
システム等を開発する企業を立ち上げていこうというものです。
なお、事業は国内ではなくアジアを拠点にするようです。

この「思考」というのが、投資家にうまく説明できていないのかも
しれませんね。正直私もよくわからないのです。(笑)

知人のビジネスについては、何か変化があったらまたお知らせしま
す。世界の経済情勢が好転するのを待つようですので。

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皆様からのご意見、ご感想をお待ちしています。
それでは、また来週。(´ー`)ノ