(´ー`)ノ< こんにちわ、吉川幸雄です。 いよいよ今年もあと一週間を残すのみとなりました。 2001年を振り返ると、まずはじめに9月11日のあのWTCの映像が 蘇ります。それから、池田小の事件、外務省裏金事件、大型倒産、 高い失業率など、暗いニュースが多い新世紀のはじまりでした。 明るいニュースといえば、大リーグでのイチローの活躍くらいでし ょうか。 それでも世界秩序の変化や構造改革の始まり、生産流通システムの 変化など、20世紀がおわり、新しい世紀が始まったと感じさせる一 年であったような気がします。来年はどんな一年になるでしょうか。 「明日へのヒント」は年内はこれでおわります。来年1月7日から再 スタートをきりたいと思います。これからもよろしくお願いします。 ────────────────────────────── ◇アスクルの中間決算 >アスクルは12月20日,2002年5月期中間決算の説明会を開催した。 売上高は前年の約1.3倍に当たる447億5700万円,経常利益が同じく 約2.2倍の18億6000万円に達したと発表した。説明会場で岩田彰一 郎社長は,「取扱商品や業務プロセスの見直しによって,粗利率を 高めたとともに,販管費を削減できた」と強調。インターネット経 由の受注額が売上高全体に占める割合が今後増え続け,「より一層 の業務の効率化が期待できる」と語った。 IT Proニュース http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/NEWS/20011221/2/ アスクルは、オフィス用品の通信販売事業を手がけるため93年にオ フィス文具メーカー、プラスの一事業部として発足しました。アス クルが提供する通販サービスは、会員登録をしたオフィスに向けて 年2回の大型カタログと毎月の小冊子で商品情報を提供し、FAX やインターネットで注文を受け付け、当日あるいは翌日配達を行い、 社名どおり「明日来る」を実現しています。 アスクルの成功要因として、小規模事業所向けのオフィス用品宅配 という潜在需要を見出したことだけでなく、徹底した顧客志向が挙 げられます。アスクルでは、今年1月に東京・辰巳の物流センター に新オフィスを開設しました。そのフロアの中心には、顧客からの 電話を受け付けるコールセンターがあり、その様子はフロア全体か ら見られるようになっています。 同社では、CRM戦略の基本を「とにかく顧客の話を聞くこと」と しており、そのためには、 (1)顧客からどのような声が届いているか、全社員が肌で感じる (2)コールセンターのオペレーター自身が「自分たちが会社の中 心である」ことを自覚する (3)オペレーターの要望を即座にシステムへ反映する ことが不可欠であるとして、「コールセンターを物理的に会社の中 心に据えることが一番」と考えた結果の配置となっています。 以前、CRMを導入し、顧客情報を有効活用している企業の事例と して、デオデオの妹尾芳隆氏の講演ダイジェストをお届けしました。 その際に掲載したデオデオの粗利益率を再掲します。 <デオデオの粗利益率> 2000年 2001年(計画) 顧客との接触頻度 PC 8.4% 7% 1/2〜5年 周辺機器 17.5% 15% 2/年 ソフト 22% 20% 3/年 サプライ 26% 26% 6/年 インターネット 35% 55% 12/年 明日へのヒント第8号 http://www5b.biglobe.ne.jp/~yyukio/magazine8.htm 顧客との接触頻度の大きいサービスほど利益率が高くなっています。 アスクルでは、カタログ、インターネット、FAXといったメディ アを組み合わせて利用することで、「お客様がものを言いやすい環 境」づくりを心がけています。 CRMが効果をあげるには、いかなる事業、サービスにおいても顧 客との接触頻度を高める工夫が必要であることがわかります。 ────────────────────────────── ◇アスクルでアルバイトしてました。 実は、シンクタンクを退職し、独立の準備をしているとき、生活費 を稼ぐために辰巳のアスクル東京物流センターでアルバイトをして いました。 当時物流センター立ち上げの時期で、自動倉庫のシステムの検査が 中心だったので、空き時間がけっこうあり研修の時間が設けられて いました。研修では、アスクルという会社の成り立ちから仕組みを 教えられ、そしてお客様が会社の中心であることを何度も聞かされ ました。また、当時は文京区音羽にあったコールセンターを見学し、 お客様からの声を中心に会社が動いてるとの説明を受けました。 物流センターで荷物運びをするアルバイトに対しても、顧客中心で あることを徹底して教えていることに感心しました。その結果、ア ルバイトの荷物の取扱いは丁寧になり、商品の破損や汚れの減少に 役立っていたと思います。 当然、アルバイトがどこかの会社の就職したときには、オフィス用 品の調達にアスクルの利用を宣伝することが期待できます。 現に私は、いま関わっている事務所で、アスクルを利用するように と薦めています。(笑) 当時まだアスクルという名前がメディアに取り上げられることは少 なかったのですが、必ず注目される企業になるだろうことは予想で きました。 2001年1月から業界最大手のコクヨが同様のサービス「カウネッ ト」をスタートさせ、競争が激しくなっていますが、アスクルが現 在の顧客中心主義の姿勢を変えない限り、今後も成長は続くと思い ます。 <参考> アスクル http://www.askul.co.jp/ ECサイト紹介記事 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NCC_EC/20010831/1/ SCM事例 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NIS/JIREI/20010712/1/ オフィス紹介記事 http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NC/ITARTICLE/20010307/1/ http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/NETCOM21/20010209/5/ http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/NEWS/20010109/3/ 企業事例 http://www.juas.or.jp/usc/report/727-1-4.htm http://www.idg.co.jp/CIO/contents/casefile/casefile25.html ────────────────────────────── 皆様からのご意見、ご感想をお待ちしています。 それでは、また来年。(´ー`)ノ |