墨画に似合う風景はどこにでもあるものではありません。
墨画は墨をベースとした表現ですから、その墨色をより
多彩に出せる情景を探すことが肝要なのです。
例えば皇居大手濠では水面や街路樹の柳、雲などに
墨色を求めることが出来るでしょうし、笹ヶ峰牧場では
中央の草原や林が好対象と言えるでしょう。
情景の中に面表現の運筆が多いほど墨色は
容易に出せるのです。
そして、その中に適切な線表現が加わると
墨画はより美しいものになるでしょう。