#6076/6078 らくがき帳 コメント数(0) ★タイトル (CKG36422) 00/ 4/23 18:21 ( 74) 迷い込んで来た子猫    ヨウジ ★内容 昨夏の梅雨明け直後に まるでインドシナかアフリカ難民のように 痩せ細り迷い込んで来た子猫は 裏庭のそのよしずの屋根の下で暑さを凌いでいました。 そして私が金魚に餌をやりに行くと ニャーニャー、ニャーニャー餌をねだり 餌をやると毎回うなりながら食べていたものです。 以前に来た別の子猫は濡れ縁に餌や段ボールの家を用意してやったものの 幾日か後の朝見に行くと、その段ボールのボロ切れの上で死んでいました。 来た時から異臭がしていたし、何か不治の病に掛かっていたようです。 まるで内に死にに来た見たようで 酷く悲しい思いをしたこともあったので どうにかこの猫は助けてやりたいと思い 前の猫と同じ「ミコ」という名前を付けました。 ところが餌を貰って元気になり成長すると 夏の終わり頃には悪戯盛りとなり厄介者となりました。 物置の屋根からそのよしずを伝わって 窓越しに私ところへ来るようになったのです。 網戸を締めていると引っ掻いて網戸に穴を開けてしまったこともありました。 愛嬌があって可愛いので それも仕方なく受け入れていましたが 次第に邪魔になりました。 それは内には前から飼っている猫がいて 外に出さないためベランダが唯一の外なので そこへ別の猫が来ると動揺してゆっくり遊べなくなるからです。 それに感化されてベランダからよしずを伝わって外に出てしまうかも知れません。 また野良猫はどんな病気を運んでくるか分かりません。 猫のエイズ見たいな病気もあると聞いていますから なめたり引っ掻いたりして病気が移ったら困るからです。 それでもしばらくは仕方なくそういう日々を過ごしていましたが、 ある日「バリバリ」という音がしたので 外を見るとよしずの屋根が裂けて大きな穴が開いているではないですか。 この辺りから私の我慢も限界となり ベランダの手すりにネットを張り ミコが上がって来られないよう対抗策を取りました。 ところが今度はよしずの屋根の骨組みを伝わって回り込み ベランダの横側から上がって来るルートをすぐに見つけ出してしまいました。 何度も何度もやりあって来ましたが、私はこの時ばかりは半分感情的になり よしずの屋根の骨組みを力任せに一気に壊してしまいました。 もう10数年前に手間暇お金を掛けて作り 毎年大事に使って来たよしずの屋根がなくなってしまいました。 助けた猫のために被害甚大でしたが、 今度こそは大丈夫だろうと思いました。 ところがまたもやベランダに猫が現れました。 今度は何と物置の屋根の上からベランダまで 1.5メートル以上をジャンプしてやって来ていたのです。 帰る時もまたベランダから物置へジャンプしていたのです。 それ以来夜昼の別なく時々「ドン」という物音を聴くようになりました。 「あ、またミコが飛んだ」と分かったものです。 それでまた対抗策として ベランダの物置近くの手すりにだけシートを取り付けました。 今度は物置の屋根からこちら側が見えなくなりましたし 手を掛けるところもなくなりましたから ジャンプはしなくなりました。 この後も猫と人間の知恵比べが延々と続きましたが、 人間の対抗策でとうとう猫はベランダには上がって来なくなりました。 でも、ミコにとってはベランダが自分の縄張りの要所だったようで 他の猫との力関係がめっくり弱くなり 影が薄くなったようで可哀相に思ったものです。 それでもミコはそれにも負けずに元気にたくましく育って行きました。 今では見違える程太り大きくなり立派な猫となりました。 茶目っ気と人懐っこさと愛嬌は以前のままで 玄関や濡れ縁に餌をねだりに来ます。 ただ一つだけ以前と変わったことは 餌をやっても、もう決してうならないことです。                            ヨウジ P.S.前メッセージでよしずの屋根がなくなった訳を書いていたら     話が長くなり猫の話になってしまったので・・・ ..