#173/173 ●連載 ★タイトル (CKG ) 03/09/26 00:02 ( 67) @コラム498 「環境と経済は両立する」は幻想 ヨウジ ★内容 良く「経済と環境は両立できるのだ」というが、これは幻想だ。 もう少し正確に言えば、経済成長と地球温暖化防止は両立しないという意味だ。 確かにこの問題の初期の対策としては経済と環境は両立する。 例えば、待機電力の削減のために家電製品の待機電力を削減することは 経済のマイナスにはならない。 また、エアコンやテレビやパソコン等の家電製品の消費電力を 少なくすることも経済の悪影響にはならない。 何故なら、メーカーは省エネを宣伝文句に販売促進できるし、 消費者はこれを使って電気代を節約でき、 余ったお金を他のことに使えるからだ。 燃費の良い環境対策車に乗り換えることも同様である。 このような機械の効率を高めることによる省エネと言った 初期の環境対策と経済は確かに両立する。 しかし、この方法による環境対策には限界がある。 何故なら機械の効率は高めることができても 精々数十パーセント止まりだからだ。 ところが市場経済は経済が成長し続けない限り成り立たない。 その構成要素である企業も何とか需要を喚起させて 売り上げを維持または増加させ続けない限り成り立たない。 コストを削減し、生産性を高め、競争に負けないよう努力する。 必死に宣伝し、買う気のない人にまで買わせようとする。 他社よりも1円でも安くして競争に負けないよう努力する。 消費者は新しい物に飛び付きどんどん消費する。 まだ使える物を捨ててまでも消費しようとする。 これにより経済は活況を呈するが、 同時に大量生産・大量消費・大量廃棄に伴い 環境汚染が起こると共に大気中に大量のCO2が排出される。 雇用を維持するためには経済が成長する必要性があり、 経済成長はCO2の増加に繋がる。 企業が生き残るためには どんどん新しい物を開発し、 できるだけ短いサイクルで消費者に買い替えさせなければならない。 政府も経済が成長するよう公共投資して 企業経営を助けようとする。 これらの経済を良くするための努力は 全て環境にはマイナスに働くのである。 何故なら、省エネによるCO2削減より 経済成長に伴うCO2増加の方が遥かに多くなるからである。 先進国でもこうだから、これから急成長する途上国は CO2削減どころではない。 これから先進国と同じ文化的生活をしようとするからである。 この結果、地球温暖化は今後とも急速に進行し、 地球環境は危機的状況に陥る。 「環境と経済は両立する」は幻想である。 この問題はそんなに甘いものではない。                             ヨウジ *--------------------------------------------------------------------* | Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 | | PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp | | NIFTY :BXC02020 e-mail:BXC02020@nifty.com or BXC02020@nifty.ne.jp | | Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ | *--------------------------------------------------------------------* P.S.機械の効率を高めるだけではなく、機械の使用そのものを止めた生活を     考えないと危機は回避できない。     だから我が家では数年に渡り省エネを進めて、最後には冷暖房・給湯を     全廃した。エアコンとガスファンヒーターは使用を停止、風呂釜による     浴室と洗面所と流しへの給湯も完全に止め、CO2を1990年レベル     より40%も削減した。夏はエアコンの代わりに遮光ネットや扇風機や     冷風扇で暑さを凌ぎ、冬はガスストーブの代わりに外出着で寒さを凌い     でいる。温暖化した東京の寒さはそれ程苦にはならない。夏を乗り切る     のは大変だが、身体の適応力は高まりつつある。     まあ、そう言わないと付いてこないだろうけど >小池百合子環境大臣