#141/141 ●連載 ★タイトル (CKG ) 03/04/10 13:34 ( 73) @コラム493 今後とも国際政治の混乱は避けられない ヨウジ ★内容 03/04/10 15:24 修正 第2版 ブッシュ政権の単独行動主義は今後とも世界を混乱させる。 2001年1月、政権誕生直後から特定の国を悪の枢軸と名指しした 敵視政策が打ち出され混乱が始まった。 前政権の時に飛躍的に進んだ南北・米朝の関係改善は 政権交代後は長く足踏みし、昨年後半からは急速に悪化し、 現在は第二次朝鮮戦争が勃発し兼ねない程悪化し、 最悪の状態になっている。 また、一方では京都議定書に対する消極姿勢が目立ち始め、 その後突然、離脱宣言を行ない世界中を怒らせた。 中国に対しても敵視政策(戦略的競争相手)が打ち出せれ その後、電子偵察機不時着問題が起こり しばらく混乱が続いた。 9月11日には同時多発テロが起こり、 アフガニスタン戦争へ突き進んで行った。 前政権の時には絶好調だった景気も 次第に悪化のペースを速めて来た。 マイクロソフトに対する独禁法訴訟も 政権交代後すっかり追及の手が緩められ、 独占は容認されたも同然となった。 12月にはABM条約からの一方的脱退を宣言。 ミサイル防衛システムの開発を本格化させた。 ここから核抑止力による安定は危うくなり始めた。 パレスチナ問題に対してもよりイスラエル寄りの姿勢が目立った。 そして昨年夏にはイラクに対する先制攻撃も辞さないとする ブッシュドクトリンが打ち出され、 イラク戦争に向かって突き進んで行った。 一方、イスラエルの占領に端を発したパレスチナ紛争は パレスチナ過激派のテロと イスラエル側の圧倒的軍事力による報復の連鎖が激化し、 事実上、オセロ合意は崩壊への道を進んだ。 とうとうジェニン難民キャンプでの虐殺の実態も闇に葬られた。 昨年11月には「深刻な結果を招く」の条文を含む イラクに対する安保理決議1441号が全会一致が可決されたが、 これは決議違反が直接武力行使に繋がるものではないという アメリカ側の確約が得られたからだった。 そして、イラクに対する国連査察が始まり、 同時にアメリカとイギリスによる軍事作戦の準備が着々と進められて行った。 査察は一方では進展したが、出し渋りにより度々停滞した。 そしてまた軍事的圧力により進展した。 最終的にはU2偵察機による査察や 大量破壊兵器開発関連科学者に対する聞き取り調査も認め 射程を超えたミサイルの廃棄にも応じ、 いよいよ査察は実を結ぶかに見えた。 仏独ロ中を始めとする安保理理事国と国際世論の趨勢は 査察の強化・継続による平和的解決を望んでいたが、 米英両国はイラクに最後通牒を突き付ける安保理決議を望んでいた。 中間派理事国による妥協案が模索され、 査察期間を仏独側案より短縮する案も検討されたが、 米英側は譲らなかった。 米英側は新規援助や援助打ち切りという飴と鞭により 非常任理事国に対する活発な多数派工作を行なったが、 とうとう突き崩すことができなかった。 結果的に米英両国は戦争の大義名分を得る当てが外れてしまった。 しかし、既に20万人を超える軍隊を配備してしまった米英側は 今更兵を引くこともできず、 また気象条件からこれ以上待つこともできず、 政治的に見てすぐに戦争を始めるよりなかったのだ。 結果的に国連憲章による枠組みは踏みにじられ、 単独行動主義のブッシュ政権らしい結末となってしまった。 良識を欠いた極端な政策を強行するブッシュ政権が続く限り 今後とも国際政治の混乱は避けられない。                             ヨウジ *--------------------------------------------------------------------* | Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 | | PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp | | NIFTY :BXC02020 e-mail:BXC02020@nifty.com or BXC02020@nifty.ne.jp | | Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ | *--------------------------------------------------------------------* P.S.経済的混乱も避けられない。環境問題も駄目だ。     国益優先だから軍事優先だから。