#113/113 ●連載 ★タイトル (CKG ) 03/02/11 17:29 ( 66) @コラム471 国際社会が納得するよう最後まで筋を通せ ヨウジ ★内容 アメリカは「イラクはこれまでも国際社会を欺き続け馬鹿にして来た」と言い、 「今現在も欺き続けている」と口汚く罵っているが、 肝心の今現在の大量破壊兵器所持の証拠が査察で何一つ出ていない。 衛星写真で示されたミサイル用エンジン実験施設の件も パウエル報告後、該当施設が各国の報道陣に公開され、 「射程基準内のミサイルを作っていた」 「国連が5度も査察を行ない問題なかった」と 明確に反証が行われたし、 「査察前にミサイルを遠くの林の中に隠した」と報告された件も 「検査施設に移動させただけだ」というもっともらしい説明がなされた。 パウエル報告のこのミサイルの件一つをとっても 衛星写真から推測した結果に誤りがあったと見なさざるを得ないから、 そうなると生物化学兵器の開発・所持や核兵器開発計画の有無や それからアルカイダとの関係までものが どれ程の信憑性があるものなのか、疑問を持たざるを得ない。 これまでイラクが査察に十分に協力して来なかったことは確かではあるが、 だからと言ってこれを大量破壊兵器保有と同等に扱って重大違反と見なし 「ゲームオーバーだ」 「武力により武装解除させる」 「国連が気概を示さないのなら単独ででも武力行使する」 というのでは、正当性がなく国際秩序を破壊する。 元々、これだけのことを調べる査察が2カ月余りで終わるはずはなく、 何も見つからないことを隠蔽していると見なして 「査察はやっても無駄だ」 「査察に十分協力しないことも重大違反だ」 「国連はただちに武力行使を決議しろ」 では余りに乱暴だ。 確かにイラクには安保理決議1441で 査察への積極的協力が義務づけられているが、 これまでイラクがまったく査察に協力して来なかったわけではない。 生物化学兵器廃棄の証拠提出や 関係科学者への聞き取り調査 それから空からの自由な査察など 重要な点で協力が十分得られていないことは確かではあるが、 ここへ来て圧力でこれにも応じる動きも見せ始めている。 査察開始からまだ2カ月余りしか経っていないこととも考え合わせ 査察を今後とも継続することが正しい手続きだ。 今回は湾岸戦争の場合とは異なる。 イラクは他国を侵略したわけではなく 単に大量破壊兵器開発・所持の疑いが掛かっているだけだから 慌てる必要などどこにもない。 それより国連がイラクと良好な関係を保ち、 長期に渡って査察を継続して行くことの方が重要だ。 アメリカの軍事的圧力は有り難い面もあるが、 筋の通らない武力行使は国際社会が迷惑するし、 将来に禍根を残す。 国際社会が納得するよう最後まで筋を通すべきだ。 もし、最悪の選択(武力行使)をせざるを得なくなった場合には 安保理の承認を受ける必要があるというのが 現在の国際民主主義の重要なルールだ。 前回の安保理決議成立時の約束を破って これを省略し戦争を強行するのでは もはやアメリカは正義とは言えない。                             ヨウジ *--------------------------------------------------------------------* | Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 | | PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp | | NIFTY :BXC02020 e-mail:BXC02020@nifty.com or BXC02020@nifty.ne.jp | | Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ | *--------------------------------------------------------------------* P.S.政治家は言葉遣いにも注意を!     世界中で青少年も見ているから。     (近頃、下品が言葉が多用されているので一言)