#7586/7586 連載 : AWC.3.2 ★タイトル (CKG36422) 01/06/05 16:38 (118) @コラム326 道路特定財源一般財源化反対に反論-2 ★内容 昨日の「@コラム324 道路特定財源一般財源化反対に反論」に加え もう一つ、道路特定財源の一般財源化に賛成する理由があります。 今朝の朝日新聞の「私の視点」に掲載された 宮城県の浅野知事の「特定財源 地方切り捨てが『改革』か」に 反論する形で述べたいと思います。 > 道路特定財源の使途拡大 >について、地方の首長の立 >場から反対意見を述べた >い。議論を単純化すれば、 >この問題は都市のエゴと地 >方のエゴのぶつかりあいで >ある。1万円会費の食事の >会で、都市の人たちは先に >食べ始め腹八分目。地方 >の人たちは、半分も食べ終 >わっていない。都市の人たち >からは、「おなかいっぱ >いになったので、食事はこ >のぐらいにして、食費のう >ちの2000円は観劇の経 >費に使いましょう」と言わ >れるのに似ている。 > 道路特定財源なるもの >を、今、導入しようかどう >か議論しているのではな >い。制度は何十年か続いて >きて「もうそろそろ、ルー >ルを変えてもいいんじゃな >いか」という問題提起がさ >れたのである。都市の人は >腹八分目で「もういいよ」 >と言っても、半分しか食べ >ていない地方の人が「まー >だだよ」と反論するのは当 >然ではないか。(以下略) 昨日も言いましたように 道路特定財源とは受益者負担の税制です。 この場合には車に乗る人が受益者でありまた納税者です。 そうすると税の公平の観点から 人口の多い、言いかえれば納税者の多い地域に より多くの分配が行われることは当然のことです。 例えば私の住む東京は人口も税収も予算も何でも 大体、日本の1割あると言われています。 当然、道路特定財源も1割に近い税収があることと思います。 より早く都市化が進んだ東京など都市部の道路が より早くより立派に整備されることは 財源の観点からも必要性の観点からも コストパフォーマンスの観点からも当然のことです。 都市部の道路整備はピークが過ぎ これまでのような予算は必要なくなりました。 一方、地方ではまだまだ整備したい という声が出ることは理解できます しかし、だからと言って都市の人が納めた税金を 地方で勝手に使って良いという理由にはなりません。 道路特定財源に限らず、 政・官・業の癒着体質にどっぷり浸かった自民党長期政権下で 地方に無駄で非効率な巨額の公共事業のバラマキが行われ続け 666兆円もの巨額な財政赤字が溜り 都市の人たちは非常に大きな憤りを感じています。 選挙で悪政を終わらせたいと思っても 都市と地方の1票の格差や癒着・金権選挙などの壁が立ちはだかり 未だに政治は良くなっていません。 それで今回、構造改革を全面に打ち出した小泉政権が誕生し、 財政構造改革の一つとして この道路特定財源の一般財源化の方針が出されたわけです。 決して浅野知事が言われるような 都市と地方のエゴのぶつかり合いなどではありません。 国は存亡の危機と言えるような未曽有の財政危機の中にあります。 構造改革と同時に財政再建にも取り組まなければなりません。 税収が限られている中で 来年度の国債発行を30兆円以内に抑えるためには 歳出の削減をしなければなりません。 そのためには無駄な公共事業も削減しなければなりません。 全体として道路特定財源にゆとりが出て来ているのに これまでと同じ道路整備を続けることも無駄な公共事業となります。 都市部で集めた道路特定財源を都市整備などの 都市部の公共事業に振り向けることは 税の公平の観点から理に適っていることです。 理に適っているので、 これは都市のエゴとは言えません。 むしろこれまでの分不相応な地方へのバラマキこそが問題なのです。 東京生まれの東京育ちの私が地方に求めることは 車のない静かで綺麗な 山や川や湖や海などの自然環境です。 決して高速道路などではありません。 地方には公共事業しか仕事がないからという事情も いくらかは理解できますが、 政・官・業の癒着体質から借金をしてまで 必要性に疑問のある巨額の公共事業が出され財政危機を作り、 おまけにかけがえのない自然環境まで破壊して来ました。 公共事業依存、借金依存の これこそが今日の問題の根本的な原因です。 地方の過疎の問題の深刻さは良く理解できます。 しかし、これを地元への利益誘導の 公共事業で解決しようという考え方は間違っています。 道路整備も公共事業の一つです。 地方に無駄な道路が作られたという話も聞いています。 他の公共事業同様、 利権政治の悪影響も多々あるはずです。 政治の健全化のためにも 財政再建のためにも そして経済の活性化のためにも 今回の道路特定財源の一般財源化等 使途の拡大はどうしても必要です。 そして受益者負担の道路特定財源は 基本的には納税地域に配分されるべきです。                           ヨウジ *--------------------------------------------------------------------* | Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 | | PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp | | NIFTY :BXC02020 e-mail:BXC02020@nifty.com or BXC02020@nifty.ne.jp | | Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ | *--------------------------------------------------------------------*