#7409/7409 連載 *** コメント数(0) ★タイトル (CKG36422) 00/11/14 16:14 ( 47) @コラムbQ39 排出量取引はCO2削減対策にはならない ヨ ★内容 京都メカニズムの中の一つの排出量取引は 他国の削減分を自国の削減分としてカウントするので CO2削減対策にはならないものだ。 自国のCO2を削減せずに 他国のCO2排出権を金で買い取るものであるが、 これは削減を迫られている国の経済的メリットにはなるが、 地球温暖化対策とは逆行するものだ。 そもそも京都会議で設定されたCO2削減目標には合理的理由付けがない。 国別の許容CO2排出量を決めるのに何を以て公平とするか 明確な基準がないまま決められたものである。 (普遍的な公平の基準となり得るものは一人当たりのCO2排出量以外にはない) つまり排出量を買い取る国の排出枠も売る国の排出枠も いい加減な根拠で決めたものである。 だから、これを根拠にした排出量取引もいい加減なものと言わざるを得ない。 それから排出権を買い取った国はCO2排出量は削減しないで済むか またはCO2排出量を増加させることができる。 一方、排出権を売り渡した国はCO2排出量は増えも減りもしない。 結果的には排出権を買い取った国(削減義務国)のCO2排出量が増加する分 大気中に排出されるCO2が増加することになる。 排出権を売り渡した国は排出権を売っても経済活動に支障がないから 排出権を売ったのである。 言いかえればCO2が増加するはずのない国の CO2が増加してしまうことになる。 従って、排出量取引は排出権を買い取る国の経済的メリットにはなるが CO2削減対策にはならず 地球温暖化対策とは逆行するものであると言える。 また今後、第二、第三のより厳しい排出削減を行なって行く上で 排出量取引は削減の抜け道になったり、 また仕組みの複雑さ故にCOPの会議進行を遅らせたり 会議の目的そのものを頓挫させる原因にもなり兼ねない。 だから排出量取引のメカニズム導入は取り止めるべきだ。                              ヨウジ P.S.排出量取引の対案として「CO2超過排出罰金制度」を提案したい。     CO2排出枠を超えて排出した国に対して罰金を課し、これを資金に     地球温暖化対策を行なうというもの。(性質が環境税に類似)     共同実施とクリーンメカニズムについては     相手国の削減分の一部を自国の削減にカウントするだけなので ^^^^     仕組み次第ではメリットがあると言える。     森林吸収については「@コラムbQ36」で言ったように     まだ良く解っていないので今後の研究・検討課題にすべきです。