#2700/4530 連載 ★タイトル (CKG36422) 93/ 1/16 16:59 ( 32) ●連載パソ通小説『権力の陰謀』 22.エスカレート ★内容  信一は、そのBBCソフト鰍昭和58年4月で退職し、翌6月より豊事務機販売 に就職した。 この会社は初めからまともに扱われないパターンであった。 初めの7 〜8カ月は仕事を与えられず、1人でマニュアルばかり読む苦しい毎日であった。 信 一は、その後やっと仕事を与えられるが、本来、設計部門と製造部門が協力してやらな ければ出来ない仕事を、設計部門にいた信一は、途中から1人でやらざるを得ないよう 、組織的に仕向けられた。 このため、信一は過重労働となり、仕事が終わると同時に 疲労困憊となり、退職願を出さざるを得なくなってしまった。 最後の出勤の日、挨拶 後、皆に手を叩かれたことが、今でも信一の心の傷として残っているのだった。  58年6月15日、信一と妻の広美との間に夫婦喧嘩が持ち上がる。 口先だけの喧 嘩で、夫婦間の問題だったのだが、信一の思いもよらない知らない間に、広美が足立に 住む兄の誠を呼んでしまう。 しばらく話し合っているうち、誠が突然信一に乱暴をし 、首を絞める。 信一は誠がなかなか首を離さなかったので、身の危険を感じ、姉の喜 美子に帝都警察を呼ぶよう頼んだ。 誠がそれでも首を絞めるのを止めなかったので、 信一は近くの窓ガラスを思いきり手で叩いてしまう。 ガラスが壊れ、信一はこのとき に右手に大怪我をしてしまう。 その後、帝都警察のパトロールカーが到着し、信一は 近くの病院で切った筋をつなぐ手術を受ける。 事件としては終わったが、何か周囲の 目が異様なのが気になった。 それに兄は何故、急に信一に飛び掛かったのか。 今ま での兄はそんなことをしたことがなかった。 疲れて休んでいるところを広美が行った にしてもおかしい。 その後、夫婦仲良く暮らすのだが、信一はそのことが気になって いた。 その後2〜3度帝都警察に、身分を名乗った上で、あの事件がどういう記録に なっているか問い合わせの電話をした。 ちょうどこれ以後、帝都警察官による嫌がら せも始まった。 中野の豊事務機販売鰍ノ通う細い路地裏で、制服の帝都警察官にばっ たり行き合わせるという類のことが、色々の場所で頻発するようになった。 信一はそ ういうストレスと前述した仕事上のストレスとの二重苦の毎日だった。 この帝都警察 官による嫌がらせも、以後次第にエスカレートし、ずうっと続くことになるのだが・・ ・。                                    ヨウジ                       初版 93-01-14                       改訂1 93-01-16 1,9行目