北アルプス 槍ヶ岳 或いは苺ちゃん奮闘記 2003年9月27日〜29日

メンバー 苺ちゃん、よっしぃー

9/27 新穂高(6:10)----ワサビ平(7:40)---鏡平(12:40/13:20)---双六池(16:30)

9/28 双六池(5:00)---樅沢岳(5:55)---千丈乗越(9:55)---槍ヶ岳(11:55)---千丈乗越(14:20)---槍平(16:20)

9/29 槍平(5:50)---新穂高(9:30)

 

体調不良のまま新穂高を出発〜 わさび平ですでにヘロヘロ?
林道は続くよどこまでも いよいよ林道を離れて山道に…
北アルプスの連なる山々の中でひときわ鋭くその鋭鋒を天に突き上げている頂きがある。
山を志してる者なら誰しも一度はその頂きに立ちたいと思うことだろう。
そしてここにも北アルプスを、いや日本を代表するその山に登りたいと願うひとりの女性がいた。
このレポートは人生を槍の穂先に立つために捧げてきたひとりの女性の記録である。

てなわけで堅い前置きは置いといて、なんか面白そうなので付いて行くことにしたのでした♪
さてさて、その女性こと苺ちゃんはだらだら系登山の第一人者。
今回はだらだらもさることながら連日の徹夜と接待で出発前からかなりキテるようだ。
はたして無事に穂先までたどり着けるのか!?

初日の行程は新穂高から双六池のテン場まで・・・ う〜ん、とても長い。。 
日が暮れる前には双六池に到着したいので暗いうちに出発をする ・・・はずが。。
車でぐっすり仮眠していて目が覚めたらすでに薄明るいではないか!
あわてて準備して出発だっ!! ・・・ってなことが出来るようなメンツではないので
ノソノソと準備をして結局歩き出したのは完全に明るくなってから^^ゞ

新穂高からは蒲田川の左俣林道をひたすらだらだらと歩いて行く。
この辺りは傾斜も緩やか。「わさび平小屋まではラクショーで行けるねえ」と苺ちゃんの方を見てみると
なんとすでにヘロヘロじゃありませんか^^;
苺ちゃんはここで一瞬リタイヤと言う言葉が頭によぎっていたそうだ。。(後日談)
わさび平でゆっくり休憩して、なんとか気力を取り戻した苺ちゃんは再び林道を歩き始めたのであった。
少し先行き不安なよっしぃーでした^^;

 

秩父沢から目的の穂先を眺める 鏡平でお昼寝をして、やや復活か?
ガスで鏡平からの展望はダメだった 双六小屋までの稜線は結構UPDOWNあり
わさび平を出発し、しばらくで林道から離れやっと登山道らしくなる。
山の斜面に取り付きだんだん傾斜が増してくると、
見る見る苺ちゃんのペースが落ちて休憩の回数も増えてくる。
今日の行程は長いので無理せず登るのに限る。あせらずにゆっくりとね。。
しかし放っておくと勝手に×の目印にすいよせられて行くので目が離せない^^;

右手に目的の槍ヶ岳が見えている。まだまだ遠いが確実に一歩一歩近づいてるのは確かだ!
秩父沢の木橋のたもとで大休止。苺ちゃんはここでお昼寝タイム(その1)。
沢の音、やわらかい日差し、遠くに槍ヶ岳。時間がゆっくり過ぎて行く。
ボクの方はひさびさにのんびりした気分で山を楽しめている。
北アルプスでこんなにだらだらしてるのは何時以来だろうか??

じゅうぶん休憩をとり再び歩き出す。どんどん傾斜がきつくなってくる。
夏ならお花畑がきれいであろうシシウドヶ原を突っ切っると、道は右に折れ少し山腹をまく。
再び傾斜がきつくなりしばらく登ると鏡平だ。苺ちゃんは休憩をこまめにとりながら必死に登っている。
ボクはへばってる苺ちゃんを何もせずにただ眺めているだけ^^ 
夢にまで見た槍ヶ岳・・・自分の力で登ることが大切なんだ。
鏡平の池のほとりで再びお昼寝タイム(その2)。残念ながらガスが出てきて景色が見えない。
ボクも少しお昼寝。山でのお昼寝は最高♪気持ちいいねえ〜

鏡平から稜線までは短いが本日一番の急登。ここも苺ペースでゆっくりと、でも確実に進んで行く。
このあたり時々ガスが晴れて草紅葉がきれいに見える。
稜線まで上がると双六小屋まで近い。だが結構UPDOWNがあり、疲れてる苺ちゃんにはキツイようだ。
ここから小屋まではしっかりした1本道。なんとか明るい内に今日の行程が終われそうだ。

 

寒くなると鍋が美味い♪ 苺ちゃんのバースデーケーキ 4才?
西鎌尾根で再びヘロヘロに 槍が近づいてくる♪
西鎌尾根核心部を通過(ヘロヘロ) 大槍はすぐそこ(千丈乗越)
双六池まであと少しになって安心したのか苺ちゃんのペースは最高にトロトロに。
ガスは出てるが迷う事はないだろうと考え、ボクは先行して先にテン場の確保に向かう。
予想外に双六池のテン場はガラガラで寂しいかぎりだ。
しばらくしてようやく苺ちゃんも到着。よく頑張りました。お疲れサマ〜

翌朝まだ暗いうちに双六池を出発。いよいよ今回のメインイベント、穂先への道を歩き始める。
樅沢岳までは急な斜面をジグザグに登って行く。朝イチの登りはこたえるね。
雷鳥が1羽、僕達の前を先導するように走っていく。
休み休み歩きようやく樅沢岳(2755m)の山頂に到着。残念ながらガスで展望は今イチ。

いよいよ西鎌尾根の縦走にかかるが、どうも苺ちゃんはアップダウンに弱いみたいだ。
下りやなだらかな部分は快調に歩くが、いざ登りにかかると途端に休憩タイムが多くなる。
後から出発した登山者にどんどん追いぬかれる。
時間の経過と共にだんだんガスがとれてきて行く手に目指す槍ヶ岳の姿が!
ボクは夏に通った北鎌尾根の稜線を眺めてひとり感慨深くなっている。

いくつもの小ピークを越えて大槍に近づいていく。
しかしピークを越える毎に苺ちゃんの体力は無くなっていくのがわかる。
このままではホントに穂先にたどりつけるのか微妙な状態だ。
どうやら荷物がネックになってるらしい・・・
千丈沢乗越で作戦変更。ここから空身で穂先までピストンし槍平に下ろう。
この案に苺ちゃんも賛成。少し行動時間が長くなるが荷物を背負ったまま槍の肩まで登るよりは
だんぜんこっちの方が魅力的らしい。

荷物を降ろした苺ちゃんは見違えるように槍の肩を目指してどんどん登って行く。

 

苺ついに穂先に立つッ! ボクは8度目の穂先だイェイ
憧れの大槍に登れたよ 目的を達成し飛騨沢を見下ろす苺
寒くなると雑炊が美味い♪ 滝谷通過。まもなく山行も終わり。。
槍の肩まではガラガラの道をジグザグに登って行く。山荘はすぐそこに見えてるのになかなか近づかない。
このあたりになると空気が薄くなってきて苺ちゃんも苦しそうだ。
岩角をまわりこむと不意に槍の肩が目の前に現れる。やっとここまでやってきたよ!
少し休憩をとりいよいよ穂先にむけて大槍を登り始める。

普段近所の雪彦山で岩場の通過をこなしてる苺ちゃんはハシゴや鉄杭の登りも余裕みたいだ。
しかし空気が薄いのには慣れてないのか苦労している。
少し登っては息を整える為に休憩の繰り返し。そして最後のハシゴに手をかけ一歩一歩穂先に近づく。
最後の段を登り終えついに槍ヶ岳(3180m)のてっぺんに立つ!
感慨無量の苺ちゃん? っていうか空気が薄くて意識は飛んでいる??

山頂の祠の前で記念撮影。苺ちゃんは「祠の前でほこらしげにっ!」と寒いギャグを発し、
まわりの登山者を凍りつかせた^^;
頂上の展望を堪能し下山開始。下りは登りよりも慎重に。心配していたクサリ場での渋滞もなく
スルスルっと槍の肩まで戻る。

しばらく槍の肩で昼食をとったりしながらのんびりと過ごす。
苺ちゃんは「先に千丈沢乗越まで降りとくから、もう少しゆっくりしとけ」と言って出発した。
槍の肩に泊まれなかったことを気にしてるのかな??
それから30分程のんびりと槍の肩からの展望を楽しみ苺ちゃんの後を追いかける。

千丈沢乗越で合流し、再び荷物を背負って飛騨沢に下り始める。
この時間帯になるとまたガスが出てきたがたまに太陽の光で草紅葉が輝いてきれいだ。
飛騨乗越からの道を合流し、槍平まで樹林帯の道をだらだらと下っていく。
さすがに下りになると苺ちゃんも元気だ。休憩タイムなしで槍平に到着。

翌朝、薄明るくなってくるころに出発。新穂高まで滝谷、白出沢と休憩とりながらのんびりと行くだけ。
今日は終始下りなので苺ちゃんも快調に歩いて行く。
白出沢を過ぎると車の通れる程の林道となり、
途中、牧場の牛を眺めたりしながらだらだらと観光地でもある新穂高に到着。

これで、ひとつ目標をクリアできた苺ちゃん。今後もどんどん新しい夢を膨らませて行って下さい^^

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