早川 黒桂河内 2011年7月16日〜17日
メンバー けも、にゅで、あう
7/16 林道ゲート(7:20)---入渓点(7:55)---下流部ゴルジュ入口(8:40)---堰堤上(16:30)---テン泊地(16:40) |
7/17 テン泊地(5:30)---林道終点(5:40)---取水堰堤(6:00)---一ノ右俣出合(8:30)---二ノ右俣出合(8:50)---40m滝(10:00)---稜線(14:40)---転付峠(15:55)---林道ゲート(18:35) |
本文中の赤文字は写真あり
林道入って間もないとこにゲート | 入渓地点よりしばらくゴーロ歩き |
下流部ゴルジュの始まり | CSの挟まった廊下 |
4m滝は左壁から越えた | 7m滝は右岸高巻き |
つづく 6m滝は右壁を登る | 水路は泳いで通過 |
こちらも泳いで通過 | 4m滝 こちらは右岸高巻 |
二段になってる堰堤に到着 | 幕営地でくつろぐにゅで氏 |
今年の海の日連休も恒例の南アルプス行きに決定。 場所は前々から候補に挙がっていながら未だ行けてなかった黒桂河内(つづらこうち)です。 今年の梅雨明けは早く、昨年やおととしの様に水量に苦しめられなくてすみそうな感じ。 その代わり暑い連休となりそうだ。 関東転勤で何かと仕事に追われていてなかなか下調べもできないが過去の記録などを見ると ゆったりとたき火を囲んで英気を養えそうな感じですな。 するとけも氏から出合から入渓したいとのメールが届く。 どうやらほとんどの人は林道で通過してしまう下流部にゴルジュ帯があるらしい。 どんなところかわからんが、とりあえず行ってみますか。 夜中の2時ににゅで氏に迎えにきてもらい中央道の境川PAでけも氏と合流してから現地を目指す。 関東に引っ越して南アルプスも近くなったもんだわ。 下山は転付峠から登山道を下る予定なので内河内林道のゲート手前の空きスペースに一台デポ。 もう一台で黒桂河内林道ゲートに向かう。こちらは残念ながら林道入ってすぐのとこにゲートがあった。 出合からはしばらくは河原と堰堤があるだけらしいので林道の途中から下降することにしたのだ。 まだ7時台だと言うのに林道歩きは暑い暑い。今年も猛暑のようですな。 地形図を見ると最初に右岸から支谷が入るあたりに堰堤の記号がある。 ならば、そこに降りる踏み跡があるだろうと見当をつけてみる。するとやはりありました。河原まで下る踏み跡を発見。 干上がりそうな暑さなのでさっさと踏み跡を使って河原に降り立つ。すぐに水に浸かりクールダウンですわ。 まずは平凡な河原歩き。今年最初の沢登りなので沢靴の感触を思い出しながらゴーロ帯を歩いていく。 しばらく行くと谷が屈曲しだし壁が高くなる。いよいよ下流部ゴルジュ帯の始まりのようだわ。 目の前が壁で行き止まりのように見えるが谷は右に直角に曲がり廊下になっている。 今回はけも氏がライフジャケットまで持ってきてモチベーションが高い。 反対に僕は日ごろの睡眠不足と疲労でモチベーション低し。ライジャケは大阪の実家に置いたままやし。 けも氏が泳いでロープを引っ張っていく。水量が少なめなこともあって無事に途中に挟まってるCSまでたどり着く。 そのまま乗りあがって廊下出口の滝上にあがり確保。残りの二人もロープを伝ってらくらく廊下を通過。 お次は釜をもった4m滝が左から落ちている。ここもけも氏がロープを引っ張る。最初滝身近くのクラックを登るが断念。 少し左側から右上しながら登る。ここは無事に登りきった。けも氏エライわ!! 残りの二人はロープを伝ってらくらく左壁を登る。 さてさて谷は右に曲がり7m滝が登場。ここは厳しそう。あ〜だこ〜だと偵察するが登れる気がしない。 と言うわけで右岸から高巻くことにする。またまたけも氏がロープを引っ張る。ボロボロ壁の悪い登りだ。 2P目登るか?と聞かれるが丁重にお断りさせていただく。今回はどうも気合と体力がありません。 2P目も悪い登りが続く。3P目はトラバース気味に下っていく。ここもいやらしい感じだ。 バンドはそこで行き詰ったので懸垂下降で川床に戻ることに。 最初にけも氏が下っていくが50mロープ一本では足りなかった。 補助ロープの受け取りやら結び替えやらで1時間以上のタイムロス。 降り立ったところは先ほどの7m滝の落ち口だった。高巻に3時間半かかった。 お次はすぐ目の前に釜を持った6m滝。ここも当然けも氏が登る。 泳いで取りつき右壁から滝上に抜けた。あとの二人はおんぶにだっこ状態。 次は短い水路をライジャケを着たけも氏が泳ぎ越える。続く廊下を泳ぐと谷は右に曲がり先が明るく開けている。 なぜかここの左岸の壁にFIXロープがあった。林道から降りてこれるのかな? さて谷はいったん明るい感じになったがまだ屈曲部は終わらない。 しばらく進むと壁が立って廊下の先に4m滝が架かっている。泳いで偵察に行くも水流が強く取りつきもできない。 すでに時刻も3時を回っている。ここはさっさと右岸から高巻く。最後は50mロープぎりぎりの懸垂下降で川床に戻った。 これでどうやら下流部ゴルジュは越えたようだ。全貌が見れたのでけも氏は満足のようだ。 僕は沢一発目で身体ができてないのですでに全身ボロボロですわ。 時刻はもう4時なので幕営地さがしにかからないとね。 にゅで氏はお魚を釣りながらあとから追いかけるとのことなのでけも氏と二人で先行する。 すぐに2段になってる堰堤に到着。右岸から越えるがデカい作りの堰堤だった。 堰堤の上は河原で釣り師のテントがひと張あった。 このあたりはだだっぴろい河原状になっていて、林道からすぐに入れるようだ。 少し先の小さい河原をテン場に設定し準備する。すぐににゅで氏が収穫もなくやって来た。 すると、なんとけも氏がデポ車のカギを車に置いてきてしまったとのこと。 「仕方がないので取りに行きますわ」と言って往復2時間弱の林道の旅に出て行かはりました。 残った我々はテン場作りと夕食の準備やらしてまったりと過ごす。日が長いのは良いことですな。 7時前にけも氏が無事帰還。晩飯食ってさっさと寝る。 本日予想以上に時間を食ったため明日は通常2日間の行程を1日でこなさいとあきません。 |
取水堰堤から入渓 | 10m滝は左岸高巻 |
ゴーロ帯を行く | 釜を持った斜瀑3mは右壁を越えた |
廊下の中に釜と滝が続く | 泳ぎをまじえて進む |
五ツ釜は泳いだり登ったり | 五ツ釜最後の滝はリッジからへつり |
8m滝 | 穏やかな渓相 |
さて翌日は3時半に起床。今日は長い一日になるのは確実ですな。準備をして5時半に歩き出す。 ここからしばらくは平凡らしいので時間短縮のためいったん林道にあがり取水堰堤までショートカット 林道はすぐに行き止まりになるがそこから取水堰堤まではしっかりとした踏み跡があった。 取水堰堤の先から川床に戻り遡行開始。 ゴーロを少し進むと谷は左に曲がり先に10m滝が登場。ここは左岸を高巻いた。(高巻10分) しばらく穏やかなゴーロ帯を進む。30分ほど進むと両岸が立ってゴルジュ状になる。 釜を持った斜瀑3m滝は右壁から越える。その後は廊下の中に釜と滝が続くようになる。 泳ぎをまじえながら進んでいく。廊下を出てしばらく行くと3条の滝。その後しばらくで五ツ釜に到着。 ここも釜を泳いで取りついて登るを繰り返す。今の季節には気持ちのよい場所だ。 快適に登れるが最後の滝はリッジを登ったあとのへつりがいやらしい。 そこからはしばらく平凡。8m滝はぬるぬるした登り。 けも氏とにゅで氏は左壁を登るが、モチベーションの低い僕は右岸から小巻きする。 滝上は穏やかな河原が続く。休憩してる間ににゅで氏が良型のあまごを釣ってご満悦。 その後も穏やかな渓相が続く。右から一ノ右俣が入る。ここで時刻は8時半。まだまだ先は長いですな。 のんびり行きたい渓相だが今日はそれも許されない。本来ならこの付近に幕営予定だったのだが・・・ 一ノ右俣から20分程で二ノ右俣出合に到着。出合いは意外にしょぼく見えた。 |
連瀑帯スタート | 8m滝はバンドを左上 |
2mナメ滝のバックに20m滝 | 20m滝は左岸高巻 |
40m滝は右岸から高巻 | ひととき水が涸れる |
再び滝が続くようになる | 源流の雰囲気になってくる |
林道跡の気持ちの良い登山道 | 転付峠付近から見た富士山 |
二ノ右俣に入ると傾斜が強まる。土砂が入り荒れたゴーロ帯を登っていく。 しばらく行くと連瀑帯に入るがどれも直登できる。 途中の8m滝は中間バンドを左上するが荷物が重く身体があがらんのでお助け紐をもらう。 2mナメ滝を快適に登るとその先に20m滝が落ちている。 これは登れないので左岸から巻いていく。このあたりはどこも不安定な石が多い。(高巻25分) 高巻を終えるといよいよ40mの大滝が登場。水が少ないせいかすだれ状になっている。 ここは右岸のガレから高巻を開始。どんどん高度をあげる。最後は懸垂下降で川床に戻る(高巻40分) その後もどんどん高度をあげていく。ひさしぶりの重荷なのでつらいですわ〜 おまけに左から大規模な土砂が入ってるようでゴーロ帯はいったん伏流になる。 頭の上からは容赦ない夏の太陽。ひーひー言いながら登っていく。再び水が出ると滝場が続くようになる。 次から次と滝がでてくるがほとんどは直登できる。高度をあげるとどんどん源流っぽくなってきた。 おいしい水が湧きだしてる地点を最後に水が涸れてしまった。あとはけっこうな斜度の詰めがまっていた。 元気な二人はどんどん先に行ってしまう。僕はへろへろになりながらなんとか稜線に到着。ここで標高2300mくらい。 テン場から1600mくらい登ってきた。とりあえず3人で握手。しかしまだまだ先は長い。時刻はすでに3時前やし。 稜線の反対側に下ると登山道が通っている。アップダウンの少ないなかなか快適な道だ。 しばらく登山道を歩くと林道跡に飛び出す。登山道もこの林道跡を辿るようだ。 ところどころ崩壊しているがとても快適に歩いていける。 左側には樹林の合間に荒川三山方面や赤石岳が見えている。 現在も整備されている林道と合流するとほどなく転付峠(伝付峠)に到着。 ここで4時前。さっさと下ろう。 歩きやすい登山道をなかば走りながら下っていく。沢まで降りると一転荒れた道に変わる。 途中の桟橋が壊れかけていたりしてなかなかスリルがある。 ペースをあげて進むがもう身体が言うことききませんわ。なんとか広河原に到着。 あとは林道をヨロヨロとゲートまで下っていくだけです。 なかなか充実しすぎな2日間でしたが、これはこれで楽しい2日間でした。 同行のみなさまありがとう。 |