双六岳・黒部源流周辺スキー 2005年4月29日~5月1日
メンバー よっしぃー単独
4/29 新穂高温泉(6:10)---わさび平小屋(7:20/7:30)---大ノマ乗越(11:10/11:20)~~~双六谷(11:40)---双六小屋(12:50) |
4/30 双六小屋(7:10)---双六岳(8:05/8:20)~~樅沢~~弥助沢出合(8:40)---鷲羽乗越(10:15/10:30)---鷲羽岳(11:30)--- ---ワリモ岳(11:58)--~~岩苔乗越(12:10/12:35)~~黒部源流~~--鷲羽乗越(13:15/13:25)~~弥助沢~~モミ沢出合(13:40/13:50)---双六山荘(15:15) |
5/01 双六山荘(7:00)---双六岳(7:45/8:06)~~双六カール~~二股(8:20)~~--大ノマ乗越(9:18/9:25)~~わさび平小屋(10:20/10:25)~~--新穂高温泉(11:20) |
わさび平小屋 | 大ノマ乗越方面を眺める |
大ノマ乗越までは延々登っていくだけ | 大ノマ乗越から双六谷に滑り降りる |
真っ白な世界を地図を頼りに進む | 双六小屋に到着 |
2005年ゴールデンウィーク!! 双六小屋をベースに滑りまくろうと計画♪ 今回はひさびさに単独での山行だ。 ゴールデンウィーク初日の早朝。新穂高温泉の登山者用駐車場に到着。さっそく準備をして歩き出す。 天気予報は午後から雨(T◇T) 今日はなるべく早く目的地の双六小屋に入ってしまおう。 新穂高のバスターミナルで登山計画書を出し左俣林道を登っていく。 穴毛谷を過ぎたあたりから雪道にかわるが雪は締まってるのでスキー板は担いだままで歩いていく。 さすがにGW ってことで僕と同じく双六小屋を目指す人が多いぞ。 わさび小屋でシール登行に切り替える。小屋から少し進むと林道から離れ小池新道に入る。 目指す大ノマ乗越ははるかかなたに見えている。。 いきなりデブリの洗礼。秩父沢周辺には幾筋ものデブリが出ていて歩きづらいったらありゃしない。 天候の崩れが早まっているのか稜線にはガスがかかり始めた。 デブリ帯を越えてしばらく登ると夏道の分岐付近。大ノマ乗越を見上げるがまだ遠いなあ。 雪が多い時は乗越に雪庇が出来て苦労するらしい。その時は弓折岳への尾根ルートをとるようだ。 で今回は・・・ ガスで見えない(T◇T) とにかく登ってみるか! という事でそのまま乗越を目指す。 どこからともなくヘリが飛んできて僕の頭の上を一回り旋回して去っていく。 なぜ?? だんだんガスが濃くなり雨がポツリポツリと振り出した。斜度も強くなり、少し登っては立ち止まって息を整えなければくるしい。。 弓折岳方面の稜線には雪庇が出ている。この雨で崩れるなよ~と祈りながら登っていく。 最後の急登を越えるとガスの中の大ノマ乗越に飛び出た。乗越はやや雪壁状だったが雪庇までは発達していなかった。 真っ白で景色も見えない雨の中、パンをかじる。 ここからは稜線沿いに行く方法もあるが一旦双六谷に滑り降りてから双六小屋を目指すことにする。 シールをはがして滑降モードにチェンジ。滑り出しは急斜面の上ガスで視界が利かない。 不安な気持ちでゆっくりと滑っていく。少し下ると稜線にかかるガスから外れて下が見渡せた。 な~んだ。すぐ下に双六谷が見えている^-^ どうせ双六谷は登らなければならないのでトラバース気味にあまり高度を落とさないように滑る。 双六谷に降りたったところでシールを貼り付け緩やかな谷を登っていく。 しかし再びガスの中に入りまったく先は見えない。地形図で現在地を確認しながら登っていく。 最終日に滑り降りてくる双六カールからの谷を左にわけて谷は少し狭まるがすぐまた広い雪原のようになる。 こうなるとまったく方向感覚が利かない^-^; 谷状の地形なので大きく外れることはないが視界がないとやはり不安だ。 稜線に近づくと風もつよくなりいっそう方向感覚が狂わされる。 それでもなんとか双六小屋に到着♪ 玄関にまわると雪で埋まっている^-^; 雨とガスの中しばらくあたりを右往左往・・・ 調理場らしき場所の戸をどんどんと叩いたら中から返事が! 今日は素泊まり用の炊事室の扉から入るようだ。荷物を降ろし小屋の中に入って一息。。 どうやら僕が今年最初の客のようだ^-^ 早く到着し過ぎたので小屋の人も油断してたみたい。 談話室で地図を見ながらぼーっと過ごす。夕方にかけてぼちぼち他の登山客も到着しだした。 やはり山スキーのお客さんが多く初対面ながら明日の計画など話あいながら楽しい時間を過ごした^-^ |
小屋前から双六岳方面 | 槍ヶ岳が見えてきた |
双六岳の山頂 | 真っ白な黒部五郎岳 滑ってみたいなあ |
双六岳のてっぺんからひと滑りしたところ | 樅沢に入って振り返った景色 |
樅沢の途中から 出合が見えてきた | 弥助沢を登っていく |
翌朝は快晴♪ いよいよ今日がメインの1日!! 6時からの朝食を食べてから出発準備をする。小屋から出ると目の前に鷲羽岳が見えている。気分爽快♪ 最初に目指す双六岳方面を見るとすでに何人か登り始めてるようだ。 さっそく僕も出発することに! シール登行にしようかそれとも担いでいこうか。。 結局、雪面が凍ってるかもしれないので担いでアイゼンで登る事にする。 真っ青な空の下、快調に登っていく。 急斜面を登りきって振り返ると槍・穂高連峰が見えている。 稜線を通らずトラバース気味に斜面を登り目指す双六岳(2860.3m)に到着。 黒部五郎岳や薬師岳の真っ白な姿が目に入る。 滑降モードにチェンジして本日の1本目。まずは樅沢を滑る。 湯俣川の源流には樅沢とモミ沢の同じ呼び名の沢がある。 これから滑るのは漢字の樅沢だ。 双六岳頂上から樅沢の入り口方面を眺めると、ちょうど三俣蓮華方面の通り道になってるのかたくさんのスキー客が横切っている。 ではでは、ごちそうさま~♪ うひょ~っと滑り出す! 最初は少し固めの雪質。 三俣蓮華方面を目指す人の間をすり抜けて樅沢の入り口に滑り込む。 このあたりまで下るとちょうど良い雪質で気持ちいい^-^ 大回り小回りを交えながら樅沢独占気分を味わう♪ あっというまに弥助沢との出合に到着。 ここからは三俣山荘の建つ鷲羽乗越まで登り返しだ。 またまた担いで登ることにしてアイゼンをつける。 気温も高く、少し歩くとツボ足だと沈むようになる。失敗やったあ。。 しかし、シール登行に変えるのもめんどくさいのでそのまま鷲羽乗越まで頑張る。 けっこう急な登りがあったりで最後はへろへろになりながら登る。 雪庇を避けて鷲羽岳よりに少し登ったところに出た。 |
鷲羽乗越から黒部源流方面 | 三俣蓮華岳にはいくつものシュプールが・・ |
鷲羽岳のてっぺんにて | ワリモ岳の頂上直下から岩苔乗越 バックは薬師岳 |
岩苔乗越から黒部源流を見下ろす | 憧れの黒部源流を滑る でもあまり楽しめない |
三俣山荘と三俣蓮華岳 | 弥助沢への滑降ポイント |
さてさて、次はどこを滑ろうかな♪ 今回は黒部源流を滑りたかったので西方面を眺めてみる。 緩やかであまり面白いともいえない感じだ。 どうせなら最初の岩苔乗越から滑ろうと考える。せっかくなので鷲羽岳にも登っておこうと思い稜線沿いに岩苔乗越を目指す。 以前鷲羽岳に登ったときはガスでまったく景色が見えなかったので、今回はぜひ景色を見てみたかった。 稜線には雪がついておらずスキーは担いだまま頂上を目指す。 時々凍った雪が出てくるがほぼ夏道どおりを小1時間で鷲羽岳(2924.2m)のてっぺんへ。 反対側にいったん下り再び登り返したところがワリモ岳。頂上直下が雪壁で少し緊張したが無事に通過。 やっと行く手に岩苔乗越が見えてきた。 途中で岩苔乗越まで雪がつながってる場所に出たのでスキーを履いて一気に乗越に滑り込む。 さすがに黒部の最初の一滴の場所。感慨深いものはあるなあ^-^ ここでランチタイムとし、ココアを沸かしてパンをかじる。 のんびりとした時間を過ごしいよいよ憧れの黒部源流へ!! 斜度が緩いので滑りはあまり面白いといえないが、やはりここが黒部源流と思うとうれしい^-^ 途中からあまり高度を下げないようにトラバース気味に滑り三俣山荘を目指す。 気温の上昇で雪はグサグサ。だんだん滑りにくくなってきた。 三俣山荘には登りになるのでシールを貼り付けゆるやかな斜面を登っていく。 さてさて、ここから本日最後の一本。弥助沢の滑降に移る。 三俣山荘の横でシールをはがし、またまた滑降モードにチェンジ。 雪庇をさけて滑りだせる場所をさがす。 少し進んではここはあかん^-^; とか繰り返すうちによい斜面があったので飛び込む。 最初は少し急だが徐々に傾斜は緩まる・・ しかし、この暑さ! すぐに雪質はグサグサに。 苦労して登った弥助沢も滑るとあっというまに樅沢出合へ。 そのまま滑っていくと水流が出てきたので右岸をトラバース気味に進むとカタカナのモミ沢の出合に到着。 |
モミ沢の下部は滝が出ていた | モミ沢を稜線目指して登る |
双六小屋の正面玄関 | 双六カールを望む |
双六カールは快適♪ | 双六谷出合付近から振り返る |
大ノマ乗越への登りを振り返る | わさび平までの大滑降とまではいかない雪質でした |
モミ沢出合でシールを貼り付けて本日最後の登りが始まる。すぐに滝があらわれた。左岸をトラバースして滝上へ。 あとは延々と登っていく。 目の前に樅沢岳が聳えている。 こちらも楽しそうな斜面が見えている。 稜線が近づくにつれ傾斜もきつくなってきた。 最後はジグザグに登りながら小屋の西側斜面に登りきる。 シールを付けたまま小屋まで滑り込んで本日は終了^-^ 再び快適な小屋でひと晩過ごす。 談話室で今日の行程をみんなで話あったりして楽しい1日は暮れていく。 翌日は午後から雨の予報(T◇T) なんとか降られる前には新穂高に降りたいもんだあ。 今朝も双六岳への登りで始まった。 昨日は板を担いでアイゼン歩行だったが今日はシール登行にしてみる。 スキーアイゼンをつけての登りは快適快適♪ 今日も槍・穂高が良く見える^-^ とちゅう真っ白の雷鳥のお出迎えもあり気分よく頂上へ。 双六岳の頂上は昨日より風が強くあまり快適ではないが、最後の展望を楽しむ。 本日の1本目は双六カールの滑降だ。頂上から南側の斜面に飛び込む。 とても気分のいい斜面が双六谷まで続いてる。最後は幅が狭くなるがとても楽しい1本だった♪ 双六谷に合流しそのまま谷に沿って滑っていく。 正面に大ノマ乗越へあがる谷が見えてきたところで高度を稼ぐためトラバースに移る。 程よいところでシールを貼り付けスキーアイゼンを付けて登行開始。 大ノマ乗越を目指してトラバース気味に登っていく。 このあたりはどこも急斜面でスキーアイゼンがとても有効だ^-^ 大ノマ乗越に突き上げる谷に出るとあとはジグザグに登っていく。雪は悪くけっこうきつい登りで最後はへろへろになる。 乗越につくと休憩もとらずシールをはがして今回最後の一本に突入。 左俣林道まで続く大斜面だが、いかんせん雪質が悪すぎた。 体力の消耗する滑りだ。秩父沢が近づくとデブリ地獄の始まり。 ヒーヒーいいながら越えていく。いくつものデブリを越えて左俣林道に到着。少しでわさび平小屋へ。 ここからは途中ところどころきれていたが残雪を拾いながら穴毛谷出合付近まで滑り降りることが出来た。 下界はもう初夏の気温。暑い暑い。 空はどんよりしているがなんとか雨に降られる前に新穂高温泉に下ることができました。 |