寸又川 栗代川 2006年8月12日〜14日

メンバー かっきー、大ちゃん、やまとさん、よっちゃん 

8/12 林道行き止まり(10:00)---取水堰堤(11:10/11:40)---八丁暗見・箱渕(12:00)---曲り淵(12:55〜14:05)---BP(14:20)
8/13 BP(7:30)---ホウジロ沢出合(7:40)---竜言淵---竜神の瀬戸---こっぱ沢出合(10:15)---倉沢橋(11:50/12:25)---稜線(16:50)---大無間山(18:10)
8/14 大無間山(6:00)---小無間山(7:15)---小無間小屋(8:50/9:10)---田代(10:20)

同行者のレポ やまとさん 大ちゃん

ところどころ崩壊した栗代林道を歩く 取水堰堤から入渓♪
栗代川に来れて喜ぶ僕 綺麗な滝が落ちてる光景
両岸狭まり八丁暗見の始まり やる気のない確保の図
澄んだ水が美しい 泳ぐ泳ぐ〜♪
2006年お盆。。 今年もかっきーの帰省に合わせてどこか楽しそうな沢を探してみる。
紀伊半島でいろいろと考えるがどうせならかっきーの帰省途中で落ち合えば遠くの沢も候補に入るなあ!!
ならば、前から行ってみたかった南アルプス深南部にある栗代川がいいなあ♪
ってなことを考えているとお馴染みのやまとさんと大ちゃんも栗アタックに興味を示したのですぐに決定☆

当日、東京組が帰省渋滞につかまり予定より4時間遅れで千頭で合流。。 初日の行程は修正せざるえなくなる。。
とにかくクルマを1台下山予定地の田代にデポしてから、もう1台で栗代林道を行けるところまで進む。
大崩壊地手前の林道行き止まりのスペースにクルマを止めて出発!! 林道崩壊地は巻き道がついてるので簡単に越える。
その先もところどころ崩れているがそれほど難儀することもなく取水堰堤への降り口に到達。ゴムの階段が目印だ。

ここからの下りがにょろにょろ地獄だった。出るわ出るわヒルヒルヒル(@◇@) 
さっき降った通り雨で元気倍増したようだ。 覚悟はしていたがこれだけ出てくると笑ってしまう(・◇・) 
乗ってくるやつらはことごとくあの世に行ってもらうが、よそ見している隙に他のやつらが乗りあがってくる(>◇<) キリがないし。。
ほとんど小走りで下っていき川床が見えてくるあたりで川沿いの平行道に降り立つ。

道なりに上流に向かえばしばらくで取水堰堤に到着。 今日は門が閉じていて取水していないようだ。
堰堤のハシゴから川床に降りてやっと栗代川に入渓♪ 河原でヒルチェックがてらランチ休憩。 おにぎりが美味しいなあ♪
栗代川には前々から来たかったのでよろこびも一入だ☆ クールダウンがてら水に浸かってみるがあまり冷たくはない。

入渓がお昼になってしまったので今日中のゴルジュ越えはほぼあきらめてのんびりと歩いて行く。
すぐに左手から綺麗な滝がさらさらって感じで降ってきている。 この滝を過ぎると両岸が立ってきた。
ここは八丁暗見と言われるところか?? この谷は要所要所でかっこいい名前が付いていてとても興味深い。
それもこの谷に惹かれた理由のひとつだ。 なのに他のみんなは「おお〜 八丁みそー!!」と低次元な事を叫んでいる。。
いくらきれいな渕でも味噌扱いなのか・・
いくつかの渕は泳ぐ事もなく腰か胸まで浸かったくらいで通過していくが箱渕?では泳がされた。
ここで初めてファイントレック社のゴージュバッグ15なる水に浮くロープを使うがとてもいい感じ。
普通のロープだと沈んでしまって釜の真ん中です巻きになった事が何度かあったので浮くのはうれしい(^−^)

八丁暗見を通過すると左手から柚葉沢が入ってくる。
壊れた吊橋をくぐりきれいな流れを進んでいくと今度は右手から奥に滝が架かるワサビ沢が出合う。
しかし本流はいたって大らかな感じだ。でもこの沢とアクアステルスの靴底は相性悪くぬるぬるがとてもいやらしい。
途中おもいっきりコケて腕をしたたか打つ(;◇;) いくつかの渕を泳ぎながら越えると今度は左手に支谷が2段滝を従えて出合う。
ここを過ぎると次の名所、曲り渕も近いぞ。

 

曲り渕の入り口?? 流芯を飛び越えて対岸へ
ハングした両岸 鶴の天は美しい
曲り渕出口の滝を登る テン場では雷ゴロゴロ夕立ざーざー
曲り渕の入り口は逆くの字に曲がっていた。 そこを越えると前方に両岸ハングした岩壁が見える。 なんかいいねえ〜♪
ハング壁の間を通り過ぎると谷は右に曲がりその奥に鶴の天があった!! 
その美しい名前通りに鶴が両翼を広げたような姿。 埋まってたらしい釜もだいぶ回復して本来の美しさを取り戻しつつある。
ここでもみなは情緒もなく「ツルテンツルテン!!」と歌い踊っていたが・・・

ここを登るのは2点。滝身左横の壁かその又横のチムニーか。。 どっちにしようか迷いながら釜の反転流に乗って近づく。
チムニーは窮屈そうなので滝身の横の壁によいしょっと這い上がり2歩3歩と上がっていく。
しかしヌルヌル壁で靴がすべり釜にドボンっと落ちる。 あう〜(T◇T)
壁はあきらめて今度はチムニーの方に這い上がる。 ホールドはしっかりしていてザックが引っかかる事もなく上まで抜けれた。

鶴の天を越えると曲り渕出口の2m滝が立ちはだかった。ここは滝右手のCSのある溝がルートになりそうだ。
白泡の立ってる釜を警戒して最初は投げ縄ハンマーでロープを渡そうとするが何度か火花を散らしただけでうまく引っかからなかった。
しかたがないので大ちゃんを土台にして僕がチムニーを這い上がる作戦で越える事にする。
まずは大ちゃんが飛び込むが意外に浅く足がついたのでラクショーで滝上へ。
荷物を荷揚げして全員無事に通過。 曲り渕を過ぎると右手に支谷が入り河原状になってくる。
時間的にはまだ早いが次のテン場適地はゴルジュを越えないとないので中途半端だがこのあたりで行程を終了することにする。

なるべくヒルが少なそうなテント場を探して設営。 そのうち雷を従った夕立が降り出すが1時間ほどで止んだ。
一通り夕食をすませそろそろ眠くなってきたころ、顔見知りのグループがやってきてとなりに幕営。
しばしにぎやかな宴会が続いていく。

  

ホウジロ沢を過ぎると再び両岸狭まる 左岸の残置ロープを使って越えた
このあたりが竜言渕?? これが竜言渕??
竜神の瀬戸が見えてきたあ☆ 下段の滝を登る
下段滝上の渕は右岸から左岸へ泳いで渡る 白泡洗濯機の中を対岸へ
核心部を通過♪ 竜神の瀬戸上の渕は泳いで滝身右壁を登った
翌朝は6時起床。今日は核心部のゴルジュ越えと大無間山までの詰めが待っている。
やはりこのテン場もヒルがいたようで大ちゃんの顔から血が流れている。 寝てるあいだにやられたらしい。。
のんびりと朝ごはん&準備をして出発。

平凡な渓相の中をまったり歩いていく。 壊れた吊橋の下をくぐり右手にホウジロ沢が出合う。
すぐに両岸が狭まってくるが難しくはない。 しかし相変わらずヌル苔がつるつる滑ってこわいこわい(;◇;)
ゴルジュ好きの大ちゃんは早く核心に行きたいのかどんどん進んでいくので追いつかない。
少し遅れて足を痛めてるかっきーとゆうべ飲みすぎのヤマトさんがのんびりついてくる。

このあたりのややこしそうな場所には何箇所か残置ロープがあった。
左手から板屋沢が入るとそろそろ竜言渕の領域なのだがそれがどれかわからない(・◇・;
どちらにせよ両岸が狭まりおどろおどろしくなってくる。
そのうちに極端に狭まって廊下状になってくるが埋まってしまったようで泳ぐことはなかった。

核心部が近づいてきたので大ちゃんのスピードは一段とアップする。 おーい\(・o・)
そしていよいよ竜神の瀬戸が姿をあらわしてきた♪
下段の3m滝の滝身右をひょいひょいと登ってみると渕がありその奥に中段の3m滝があり白泡が立っている。
ここは渕の左端を反転流に乗かって泳いでいき水に沈んだ岩の上に立つ。
そこから流芯を飛び越えるように左岸側にジャーンプ。対岸にあがるとルンゼが壁の上のまで伸びている。
このルンゼを使って高巻くパーティも多いようだ。 僕達は水も平水なのでそのまま水線通しにいくことにする。

ルンゼの末端から一段バンド状にあがり残置ハーケンを使って振り子で反対側に移動。中段の滝上に立つ。
そこは白泡ジャグジーの洗濯機釜だった。 大ちゃんが先行することになりロープをつけて飛び込む。
なんとなく真ん中に立った流木が邪魔だなあ。。 
大ちゃんは反転流でゆっくり白泡に近づくが流れに乗ると一気にぶっつけまで流された。
やはりロープが流木にひっかかるので一度結びなおしてもう一度ジャグジー帯に突入。 見てる方はまさに高見の見物だ・・・
大ちゃんは壁際を水流に押されながらも対岸にたどり着く。 さすがやね〜!! ロープが渡ればこっちものものだ(^−^)
あとは全員ロープを伝いながら対岸まで泳ぐ。 しかしさすがに寒さでブルブル震えが止まらない。
そこから上段の3m滝を登れば竜神の瀬戸を通過完了。

正面には壁の上から滝が落ちているのが見える。 谷は滝のところで左に折れて渕とその出口に3m滝があった。
滝身右壁がなんとなく登れそうに見えるのでここは僕が泳いで取り付く。 流れに逆らってひーひー言いながら滝まで泳ぐ。
1段上がってみるがその先が進まない。 ザックが重くてカラダが上がらない・・・
とりあえず次の一歩を出してみるとやはりツルッと滑りドボン(T◇T)
とりあえず仕切りなおしで今度はもう少し右手をエイっと登るとなんとなく滝上まで登れた♪

 

こっぱ沢出合 明るく開けた河原状が続く
倉沢橋が見えてきた 大崩沢を分けて本谷を詰める
20m滝は左岸を巻いた 草付きの急登 もうヘロヘロ
やっとたどり着いた山頂 下山路から大無間山を見る
その先で谷は二俣になり左にこっぱ沢を分ける。僕達は右の本谷にあたる倉沢に入った。
倉沢をしばらく進んで行くと河原状に開けてきて穏やかな姿になる。
しばらく単調だがお天気もいいのでのんびりした気持ちで歩いていく。
左にとなり合った支谷の出合いを2本見るとどんどん傾斜も出てきて大岩ごろごろ地帯に入る。

どんどん登るとコンクリートの倉沢橋が見えてきたので橋下でランチタイムにする。 
あとは詰めを残すのみだがすでに足はお疲れモード。これから標高差1100m以上あげなければならない(^-^;
橋をくぐるといきなり直登不可能な滝に出くわす。
僕とかっきーは左岸から巻き上がるが大ちゃんとやまとさんは一度橋にあがり右岸から巻いていた。ここは後者の方がラクだ。

すぐに二俣に出る。 パッと見右又の大崩沢の方が本谷っぽいがここは左又が本谷らしい。
左又に入るとしばらく急斜度の登りが続く。 岩を乗越えながらどんどん高度を上げていく。
このあたりもヌル苔とアクアステルスの相性はさいあくでつるつる滑りこわいこわい。
20m滝は左岸から高巻いた。足が疲れてペースが上がらないがとにかく稜線まではいかないと。

次々出てくる小滝をこなしながらどんどん登っていく。倒木が出始めると遡行ペースもどんどん落ちる。 もうヘロヘロだあ(T◇T)
源流ぽくなってきたところで倒木がひどくなり水を汲んで右岸の尾根に逃げる。
これがまた笹の急斜面でブヨにまとわりつかれながら鹿道を辿る。なんとかかんとか稜線にたどりついた時はすでに夕方の5時前。
目指す大無間山のシルエットが頭上に浮かぶ。そこからは不明瞭だが一般道。トロトロでも歩いてたらいつかは頂上につくだろう。
左手に水の涸れた三隈池を見ながら歩いていく。 少し下り鞍部を過ぎるといよいよ急斜面が始まった。
拾った木を杖にしながらヒーヒー言いながらの登る。
いったん傾斜は緩やかになり最後に急斜面を少し登ると大無間山(2329.3m)の山頂に飛び出した。
なんと頂上には先客が1名ツエルトを張っていた。。 疲れがピークなので夕食を食べてそうそうに寝る。
夜中シュラフカバー1枚では寒くて熟睡できなかった。 用足しに出たとき空には星空が広がっていた。

翌朝は田代まで下るのみ。小無間山までは快適な縦走路だ。 
途中景色の開けた場所からは南アルプス深南部の山々が見渡せた。あらためてこの奥深い山域に感動。
小無間山(2149.6m)も展望のきかない頂上だった。 ここからはいよいよ鋸歯尾根のアップダウンにかかる。
ヘロヘロになりながらピークを越えていく。小無間小屋が建っている4つ目のピークでランチタイム。
あとは快適な道を小走りで田代まで降りていく。 どんどん高度を下げるとなつかしい下界の暑さが戻ってくる。
クルマをデポしている休憩所には真夏の太陽が降り注いでいた。 
予想通り栗代川は素敵なところでした。 同行のみなさん及びテン場をともにしたみなさん楽しい3日間をありがとう。

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