金木戸川 小倉谷 2007年8月17日〜18日
メンバー かっきー よっちゃん
8/17 第2ゲート(6:10)---小倉谷出合(7:40/7:55)---トユ状10m滝(8:30)---広河原(10:15)---大ゴルジュ入口(11:15)---ナメ床40m直瀑(13:30)---6m滝上テン場(14:25) |
8/18 テン場(7:00)---二俣(7:05)---30m滝(8:10)---奥の二俣(9:05/9:20)---登山道(11:35)---笠ヶ岳山荘(11:55/12:35)---笠新道分岐(13:25)---笠新道入口(16:00)---新穂高温泉(16:55) |
本文中の赤文字は写真あり
第2ゲートまで入れた♪ | 小倉谷出合 |
4m斜瀑 | トユ状10m滝 |
4m滝は右壁の溝を登る | 箱状ゴルジュ5m滝は大岩左から |
横からの滝15mは右巻き | 大ゴルジュに入った♪ |
CS3m滝は泳いで左壁を登る | 取り付く私 |
かっきーの帰省Uターンに合わせて沢に行くことになった。場所は前々から行ってみたかった金木戸川支谷の小倉谷だ。 写真で見るとなかなかの美渓なのと詰めが未だ登ったことのない笠ヶ岳ってのも魅力的♪ 前日の晩かっきーと合流しクルマ2台で新穂高温泉に向かう。 ピークが過ぎたとは言えまだまだお盆休み後半、新穂高温泉の駐車場はほぼ満車状態だった。 ここに1台デポし、もう1台で金木戸川を目指す。 双六ダムの脇を抜けるとすぐに第一ゲート。閉まってることも多いというこのゲートはラッキーなことに開いていた☆ これで1時間貯金できた!うわい♪ 未舗装ながら走りやすい林道をどんどん奥に走っていくと第二ゲートにぶちあたった。 早速準備して出発。ゲートの鉄柵を乗り越えて歩き出す。 一応2泊の準備をしてきたが、天気予報では3日目が雨天なので2日間で抜けてしまおうと企む。 山友達のけもけも氏が「小倉谷は1泊で楽勝にゃん♪」と言ってたのでそれを信じよう。 今シーズン初の沢泊まり荷物なのでとても重く感じる。 歩き出して30分でもうバテバテ。 大丈夫かっ!? 林道をどんどん進んでいくが久々の重荷と意味なき早歩きで早速靴擦れになる(;◇;) ほんまに大丈夫なのかっ!! ヘロヘロになりながらなんとか双六発電所の取水堰堤に到着。 林道はここで終わって登山道に変わる。このあたりは広河原と呼ばれていて快適そうなテン泊適地がある。 やや荒れ気味の登山道を進んでいくとすぐに対岸に小倉谷の出合があった。 河原に降りてしばし休憩。水に浸かってクールダウン。金木戸川は澄んでいてとても気持ちがいい。 さてさて、まずは本流の渡渉。出合付近は流れがきつそうだがクールダウンがてら泳いで渡ることに。 プカプカ流されながら対岸に這い上がる。かっきーは泳ぐの嫌って50mほど下流を渡渉し左岸をへつって出合までやってきた。 小倉谷に入渓しまずは河原歩きからスタート。美しく澄んだ流れを楽しみながら歩いていく。15分ほどで最初の滝が現れた。 4m斜瀑は左からへつって滝身左壁を登る。しばらく進むと3条3m滝の奥にトユ状10m滝が見えてきた。 ここは進めないので右のガレから高巻いて簡単に滝上へに降りる。すぐに淵の先に2m滝。ここは左から巻いて越える。 その先は両岸立ってきてゴルジュっぽくなってくる。右から入る枝谷30m滝を見送ると一段と狭まりその先に2段7m滝。 左から巻いて次の4m滝は空身で滝右側の溝をキャメロット2個とアブミとスリングで乗りあがる。 そのまま左の落ち口に上がりザックを荷上げしてからかっきーがアブミ等を回収しながら上がってきた。 続いて箱状ゴルジュの先に5m滝。ここは大岩左の溝を空身ショルダーで越える。しかしザック荷上げは疲れるの〜 続いてこんどは「横からの滝」15mが登場。これは無理だわ。右から簡単に巻く。 滝上からは明るい広河原で意気揚々と進んでいく。 ・・・・が長い(^^; だんだんダレてくる。 しかし単調なゴーロは終わらない。 もうダレダレ。 結局1時間ほど歩いてお願い勘弁してってころにやっと変化の兆し。 いよいよ大ゴルジュ入口の大岩の重なった滝が見えてきた。わくわく♪ ここは水に浸かって右端から越える。その先でいよいよ両岸が立ってきた。 まずは淵を持ったCS3m滝が出てきた。 滝身左の壁が唯一の弱点らしい。 遠めに観察。 ようは離陸できるかどうかって感じなので、とりあえず行ってきま〜す!っと左壁ぎわをへつり泳いでいく。 どれどれっと探すと指がかかったので「うおりゃあ〜」と体を持ち上げると無事に離陸成功♪ 水に浸かったザックが重いがあとは壁上まで登ることが出来た☆ 続いてかっきーも問題なく上がってきた。 |
4m滝は右壁バンドを登る | CS2m滝 |
4m滝と右岸枝谷30m滝 | 赤いスリングの6m滝 |
6m滝を登るかっきー | 10m斜瀑 |
人の字状6m滝 | 美しいナメ床が続く |
ナメ床の先に40m直瀑 | 1710m付近出合5m滝 |
続く4m滝は右壁のバンドを空身で登ってからザックを荷上げする。 何度も言うが荷上げはつかれるの〜(>◇<) まだ大ゴルジュは続くが明るいので悲壮感は皆無。陰鬱な感じは全くしない。 少し行くと今度はCS2m滝。 これは左のツルツル岩をかっきーが登り僕をスリングでフォロー。 前方に右岸支谷の30m滝が見えてきた。手前の4m滝と合わさって美しい眺めだ。 4m滝を右から越えると赤いスリングが垂れ下がった6m滝が登場。 スリングながっ! 左壁をへつり赤長スリングの助けをかりて滝身に出る。水流沿いも登れるらしいが左カンテの残置が目に入ったので直上していく。 ここもザックが重くて半泣きになるがなんとかテラスまで上がりかっきーをフォロー。 反対に滝上へクライムダウンするのに一歩が出ずかっきーに助けてもらう。 これで大ゴルジュは終了。通過に1時間半弱かかったことになる。 90分一本勝負の楽しいひとときだった。 美しい10m斜瀑を越えて左から入る支谷の60m滝を見る。 のんびりと進んでいくと人の字状の6m滝。 その上からはいよいよ中流部の見所であるナメ床地帯に突入。 沢床全体のナメに感動しながら進むとナメ床クライマックスの40m直瀑が登場。 これは素敵やわ。 滝の水流は深い釜に注がれてナメ床にあふれ出している。 ここは左斜面の笹薮の中を高巻いていく。約20分で滝上へ。 滝上から小滝をやり過ごしながら進んでいく。 時間的にはまだ早いがお疲れモードと足の具合がいまいちなので適当なビバーク地を探しながら進む。 地形図1710m付近出合右から入る5m滝を越えると明るい河原になっている。 ここらでテン泊地を探そうとキョロキョロしてるとかっきーが左岸の笹薮の中に人工的なスペースを見つけた。 以前だれか整地したのだろう。 ここを今日のテン場に決定。 焚き火を熾してしばしくつろぐ。 さすがに睡眠不足が響いているのかうたた寝してしまう。 夕食を済ませ日暮れとともに睡眠。 |
二俣「両門の滝」 | 3段40m滝 |
30m直瀑 | 2段15m滝 |
稜線がうっすら見えてきた | 15m滝 |
右俣にCS4m滝 | 来し方を振り返る |
笠ヶ岳のてっぺん | 笠新道を下る |
翌朝は奇跡的に5時起床。空を見ると青空だが雲が多い。朝食のラーメンを食べて撤収開始。 7時に出発する事が出来た。だらだらな僕達ではなかなか上出来。 歩き出してすぐに二俣に到着。ここは右俣、左俣ともに滝になってる「両門の滝」だ。 僕達は本谷の右俣に入らなければならない。 けもけも氏が登ったという右俣左岸のガレを観察するがけもけも系じゃないと無理なのでパス。 常道通り左俣の右岸笹薮の中を高巻き、左俣を渡って右俣との中間尾根に登り右俣へ降り立った。だいたい20分くらい。 少し進むと今度は3段40m滝が登場。下段と中段は右壁を登り上段は右から高巻いた。 続いて前方に大滝らしきものが見えていた! 近づくと下部は大岩が重なっていて実際は30m滝だった。 これは見るからに登れないので左のガレから巻いていき滝上に降りる。 滝上は1枚岩で見晴らしがすばらしい。その後は開けた明るい渓相になってくる。 2段15m滝は左岸枝谷の右手から横切るように巻いていく。 前方にうっすら稜線が見えてくるが残念ながらガスがかかっていていまいち。 その後も明るい景色の中をどんどん登るとインゼルがあり、その先で左から支谷が滝で入りすぐ上で右から小枝が入る。 ここが奥の二俣?三俣?のようだ。進むべき本谷には15m滝が見えている。 ここで一息いれることにする。 開放的でのんびりしたい気分になる場所だ。 さてさて15m滝は右からでも左からでも登れるようだが僕達は左から登った。 滝上からもどんどん滝が続くがどれも登っていける。 しかし、足の具合はよろしくなく体力的にもへろへろ状態。絶え間なく続く滝群に悲鳴を上げる。 しかし、悲鳴を上げてもゆるしてくれるはずもなくヨレヨレになりながら登る。 谷は小枝を右に左に分けながらどんどん傾斜を増していく。 CS4m滝と続く8m滝を左の草付きから巻いてしばらく登るといよいよ水が涸れた。 あとはガレガレの斜面をひーひー言いながら登るのみ。元気なかっきーはどんどん先に行ってしまう。 ガレガレに嫌気がさして右手のハイマツ帯に逃げ込みひと登りすると登山道らしきものが横切る。 少し左に進むと岩に○印が書いてあるのでこれをたどることにする。斜面をどんどんトラバースしていき最後は笠ヶ岳山荘に到着。 山荘前はいっぱいの人。さすがお盆の北アルプスだ。とりあえずジュースで乾杯! 空身で笠ヶ岳山頂(2897.5m)をピストンする。山頂からはガスで展望なし。残念無念。 山荘まで戻り、いよいよ下山開始。この足で下るのは地獄だろうなあ〜(>◇<) 笠新道への分岐までは快適な北アルプスの稜線歩き。 しかし、今の足では苦痛そのもの。それは笠新道の激下りでもっとひどい苦痛になる。 帰ってからみると足指10本中5本が靴擦れになってたし。 笠新道入口まで降りてやれやれ。あとは林道歩きで新穂高温泉まで歩くのみだ。 すると後ろを歩いているかっきーがおーいと声をかけてきた。 振り返るとだれか見知らぬ男性と一緒に歩いてはる。 その男性は左俣林道ゲートにデポしていた自転車で颯爽と走り去っていった。 はて?誰だろ?? かっきー曰くその人は小倉谷を日帰りで遡行してきたらしい!! びっくり!!! さすがに単独なのでゴルジュ帯は高巻いたらしいが・・・ 世の中すごい人がいるものです。 金木戸川にデポしたクルマを回収する際、同じくデポ車回収に向かうその男性に追いついたのでデポ地まで同乗していただいた。 お話をするとその方は飛騨の星谷さんと言う方で山スキー関連で名前は存じている人でした。 短い時間でしたがお話できてうれしかったです。 日帰りで遡行する人もいる小倉谷ですが、のんびり行くなら3日間がお奨めですな(^^; 2日間でものんびりとは行きませんけど楽しかったです。 噂どおりの美しい素敵な沢でした。 しかし天気予報は外れて3日目も晴れたようです・・・(>◇<) 下手こいたあっ! |