毛勝山 2010年5月15日

メンバー d氏、あう

成谷堰堤(4:55)---最終堰堤(6:20)---大明神沢出合(7:00)---上部二又(8:50)---ボーサマ谷コル(10:05)---毛勝山(10:25/11:15)---最終堰堤(12:10)---成谷堰堤(13:25)

GPS軌跡 

成谷堰堤付近から歩き出す 阿部木谷沿いの林道を登る
最終堰堤上から板菱方面 大明神沢(右)出合付近 左が毛勝谷
三又付近 右はナワタケ谷、左の毛勝谷を登る 振り返れば日本海
上部二又 右はボーサマ谷、左が毛勝谷 ボーサマ谷のコルを見上げる
コルから見る駒ケ岳と僧ヶ岳 コルから剱岳展望
毛勝山のてっぺんと直登ルンゼ 毛勝山のてっぺんに到着
5月も半ばとなったが、せめてあと一回くらいスキーに行っておきたい。いや行かなければなるまい!
そういや毛勝山周辺はまだ登ったことないので一度行ってみよう♪
ってことでd氏を誘ってみると行けそうとのこと! いろいろコースを出し合うが最終的にはオーソドックスな毛勝谷になる。
時間があればオプションで東又谷と中谷の源頭部も滑ろうって感じだ。

さて、当日。夜中の北陸道を飛ばして4時に魚津ICでd氏と合流。
前日に結構な量の雪が降ったようだが吉と出るか凶と出るか。
片貝川沿いの林道を走る。d氏によると昨年同時期は阿部木谷林道の奥までクルマで入れたらしい。
しかし、今年は成谷堰堤の手前で残雪がありクルマはここまで。ここから歩きになってしまう。

準備をしているとつぼ足の単独行の方が先行していかれた。途中まではこの方と抜きつ抜かれつ進むことになる。
我々も出発。兼用靴をつけたスキー板を背負い運動靴で歩きだす。僕もd氏も足が弱く兼用靴だとすぐに靴ずれになるのだ。
いきなりd氏がハイペースだ。何のために?? とりあえず遅れないようにヒーヒー言いながら着いて行く。
林道をてくてく歩いていくと対岸に片貝山荘。その少し先で阿部木谷が出合う。
橋で東又谷を渡り阿部木谷林道を行く。ここから斜度もきつくなる。
どんどん登っていき、林道が右岸から左岸に渡ったところで運動靴をデポ。兼用靴に履き替える。
d氏いわく「昨年よりもだいぶ雪が多い」とのこと。

ここから雪の上を歩くのだがまだ気温が低く雪面が固いので快適に歩ける。
最終堰堤を越えたところでシール歩行に変更。スキー板にシールを貼り付けワックスを塗りたくる。
ここまでで1時間半くらい。 最終堰堤上で谷は右に曲がり狭まってゴルジュ状になる。ここが板菱ってところらしい。
例年この時期だと水流が出てることが多いらしい板菱もまだ雪で埋まっている。
デブリで波打っている雪面をシールでせっせと登る。板菱を抜けると谷は広がり正面に大明神沢が見える。
目的の毛勝谷はここで90度左折。出合で先ほどの単独行の方が休憩されている。

さてここからも当然登りが続いて行く。シールで行ける所までいこう。
毛勝谷に入るとさらに沢幅が広がる。昨日の雪の影響か雪面は荒れておらず快適。
どんどん登って行くと三又。谷は二又になっていて右がナワタケ谷。我々は左の毛勝谷を進む。
毛勝谷に入ると傾斜がきつくなる。ここで小休止。d氏はシールが滑りだしたのでつぼ足に変えるようだ。
僕はまもなく陽があたりそうなので日焼け止めを塗りまくった。

再び歩き出すとd氏がみるみる遅れだした。しばらくして振り返ると再びシール歩行に切り替えてはる。
あとで話を聞くと昨日の新雪でつぼ足だともぐってキツイらしい。ひどいところだとひざ下までもぐったようだ。
こちらは陽あたりも影響して雪が緩みシールでも快適にあがっていける。
上部二又では登りやすそうな右のボーサマ谷に入る。ちなみに左が毛勝谷の本谷とのこと。
登りやすそうなといってもここからさらに斜度が上がる。ジグを切ってヒーヒー言いながら登って行く。
今回も体力低下及び体重増量を思い知らされる。来シーズンまでにはなんとかしたいものだわ。

振り返れば魚津市街と富山湾の遠望。北方稜線北部の駒ケ岳や僧ヶ岳が見えている。
谷を見下ろすといつのまにか何人かの登山者が登ってくるのが見える。
この頃になるとシール歩行でもラッセルになる。あ〜しんど。
この雪質だと東又谷や中谷の源頭部を滑り降りても登り返しが思いやられるなあ。
ヨレヨレと登って行くと、いよいよ毛勝山のてっぺんが見えてきた。直登ルンゼにもべったり雪が付いている。
そう言うことならば一気に方針転換して源頭部滑降プランはやめて直登ルンゼプランに変更しよう♪

ボーサマ谷のコルはすぐ近くに見えてるのになかなかたどり着かない。
それでも左に目立つ岩を通り過ぎたあたりから徐々に斜度が落ちてきてやっとのことでコルに到着。
東側の展望が一気に広がる。やはり一番に目につくのが剱岳だろう。圧倒的な存在感だ。
黒部峡谷を挟んで後立山連峰が真っ白に輝いている。5月半ばでこの白さを見れるのはラッキーだ。
追いついてきたd氏とともに頂上を目指す。稜線も完全に雪で覆われていてシールで歩いていける。
小ピークを越えてひとのぼりで毛勝山(2414.4m)のてっぺんに到着。

 

頂上にて 頂上から毛勝谷を見下ろす
サンナビキ山と黒部峡谷を挟んで朝日岳 北方稜線から続く剱岳
直登ルンゼに滑り込む僕 直登ルンゼを滑るd氏
直登ルンゼから毛勝谷へ出てきた 毛勝谷を滑り降りる僕
上部二又に滑り出てきた まだまだ続く毛勝谷
まだまだ中間地点 板菱は地雷だらけだった
頂上は風もそよ風程度で快適。ランチを食べながらまったりする。
北を見ると昨年登った駒ケ岳やサンナビキ谷遡行の際にヘロヘロで越えたコルが見える。
そういや両方ともd氏と一緒だったなあなどと感慨にひたる。
南に目を転じると北方稜線が蛇行しながら剱岳に続いているのが見える。
展望を楽しみながら北方稜線のど真ん中にいることを実感。
しかし良い天気でもじっとしていたら寒くなってきたので出発することに。

d氏に直登ルンゼ降りようって言うと「マジで!?」との返答。今日の雪質なら問題ないでしょう〜
てなわけで味見がてら僕から滑り出すことに。さすがにエントリーポイントに立つと下が見えない。
コケたらどこまでも転がって行きそうだがコケなきゃいいだけ。ほな!
カッコよく滑ることはできないのでスピードを殺したよれよれ小回りで滑り降りる。それでも気持ち良い〜
途中、少しカリカリしたところがあってヒヤリとしたがあとは概ね快適な状態だ。
続いてd氏が続く。コワいコワい言いながらもラクショーで降りてきた。「途中でライチョウがいた」と余裕の発言も。

ルンゼから滑り出て毛勝谷に入ると斜度はあるが沢幅がひろがるのでまったくプレッシャーはない。
雪面は新雪パックの快適状態。ニャーニャー叫びながら滑り降りて行く。
上部二又まで滑り降りてボーサマ谷を仰ぎ見ると登山者の列がコル目指して連なっている。
さすがに人気の山だけのことはあるなあ。

下をみると毛勝谷はまだまだ続いている。再び滑り始める。このあたり気温上昇で新雪が腐ってがまんの滑り。
ナワタケ谷との出合である三又付近まで降りて小休止。暑い暑い。たまらずジャケットを脱ぐ。
ナワタケ谷上部を見ると雪庇がある。あれが落ちたらヤバいなあとか言いながらも非安全地帯でだらだら過ごす。

ここからは腐れ雪ながらも新雪の量が少ないのかさっきよりも滑りやすくなる。
今シーズン最後のスキーを名残惜しみながら大明神沢との出合へ。
板菱は地雷を踏んで悲鳴をあげながら通過。最終堰堤から下も板は外さずに運動靴デポ地へ。
しかし結構板が傷んでしまった。

運動靴に履き替えて谷水で泥だらけのスキー板を洗う。
あとは成谷堰堤まで林道歩きがまっているが下りなので問題なしだ。

前日の降雪で荒れてた雪面が新雪パックされ思いのほか楽しく滑ることが出来ました。
d氏楽しい1日をありがとう〜

今シーズンは結局3本しか山スキーに行けなかったがどれも素晴らしかったので満足です。さすがにものたりないけど。
しかし、体力の大幅低下だけが今後の課題ですわ。

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