黒部川 上ノ廊下 2004年8月12日〜14日
参加メンバー かっきー、やまとさん、よっしぃー
8/12 黒部ダム(7:15)---平の小屋(9:45/10:05)---奥黒部ヒュッテ(12:00/12:30)---下ノ黒ビンガ(13:45)---口元ノタル沢出合(14:00)---中ノタル沢出合(16:20) |
8/13 中ノタル沢出合(8:45)-上ノ黒ビンガ(9:00)-金作谷出合(9:50)-立石奇岩(11:45/12:35)-B沢出合(14:20/14:30)-薬師沢小屋(15:10/15:15)-薬師沢左俣出合(16:10) |
8/14 薬師沢左俣出合(7:20)---太郎平小屋(8:20/8:30)---折立(9:50) |
黒部ダムが出発点(^-^)/ | 10:00の平ノ渡しに間に合った(^o^) |
黒部川のバックウォーターに着く頃はもうへろへろ | いよいよ上ノ廊下に入渓だあ〜! |
下ノ黒ビンガ!! | 下ノ黒ビンガ手前の大淵の手前を渡渉 |
今年の夏のメイン企画は黒部川の上ノ廊下に決まる^-^ 最大の難関でもあったお盆の時期の休暇取得も無事(無理矢理?)乗り越え夜行バスに乗り込んだ^-^; 扇沢から始発のトロリーバスに乗り黒部ダム駅に着いたのは7:10頃。 まずは10:00発の平ノ渡しに間に合うかどうかが今回の行程の第一関門だ!! 黒部湖左岸に付けられてる水平道を小走りを交えながらひたすら歩く歩く歩く… お天気は僕達には珍しく快晴!! あつい暑い熱い 「なんでこんなあついねん!」って天に向かって嘆いてみる 「それは沢タイツ&ネオプレーンの足回りで歩くからや」と神の声が答えたもうた。。嗚呼・・(><) 失敗に気付いた時はすでに手遅れ、脱いでる時間なんてない。。嗚呼・・(T-T) 御山谷の切れ込みを過ぎ、V字に切れ込んだハシゴのアップダウンを越え、中ノ谷に着く頃にはへろへろ(@◇@) もう、足あがりません〜 それでも最後の力を振り絞り平ノ小屋に10時前にたどり着くことが出来た。。 かっきー曰く「ここが第2の難関や」。。平ノ小屋の主人に『まあ、飲んでけ』とつかまるともう先に進めないとの事^-^; しかし、お盆で忙しいからか?? 無事10時の渡しに乗ることを許可してくれたのだった。 渡し船で右岸にわたり、ひきつづき水平道をひたすら歩くあるくあるく。。 黒部湖の末端である黒部川のバックウォーターあたりに来ると道はハシゴの登り降りの連続になる(^^; 疲れた足にこの上り下りがつらい。。 足に乳酸がたまりまくり状態。 「もうかんべんしてえ〜」と叫んでみても勘弁してくれず。。 ひたすら登り降り… ようやくひろびろした場所に出てほっと一息。だらだら進むと沢の音が聞こえてきた。 やっと東沢までたどり着いたあ\(^O^)/ ここは橋で左岸にわたりすぐにキャンプ適地。その奥が奥黒部ヒュッテだ。 ここでランチタイム^−^ コンビニで買ったパンをかじる。 ヒュッテで計画書を提出。情報を聞くと今日は先行パーティが3組ほど金作谷出合にビバークするらしい。 ちなみに水量は通常量で水温は低いとのこと。 キャンプ適地まで戻り東沢沿いに少し下って黒部川との出合に出る。 いよいよ、入渓だあ!! 3人それぞれ「かみろうー!!」「ひゃっほー!!」「うぉー!!」など意味不明な雄叫び^−^; 最初の渡渉。思ったほど水は冷たくない^−^ しばらくは広い河原を渡渉を繰り返しながら進んで行く。 左岸に入る熊ノ沢を見送りまだしばらく平凡な河原がつづく。 前方にそそり立つ岩壁が見えてきたらすぐに両岸が狭まり、その向こうに下ノ黒ビンガが現れた!! みんな一斉に「おおー!!」っと叫ぶ(^0^) 手前の狭まったところは淵になっているが今日の水量ではぎりぎり泳がなくて良かった。 ビンガを下から見あげてもう1度感動^−^ みんなでブルーハーツの「リンダリンダ」の拍子に合わせて「ビンガビンガ〜♪」と歌い踊る。 |
口元ノタル沢出合の先のゴルジュ | 流されるよっしぃーとお助けかっきー |
黒五ダム跡の崩壊地 | 黒五跡のひろ〜い河原 |
中のタル沢出合で幕営 | ファイヤー |
しばらく進むと今度は左岸から雪渓の残った口元ノタル沢が入る。 その先はまた谷は狭まりゴルジュとなる。 このあたりまでくると普段なまけてる僕の両足は限界^-^; 少し力を入れるとすぐに両腿がつってしまう状態(T◇T) 渡渉のたびに足がつる始末。 少し泳いで左岸に取り付いたあと流芯を飛び越えるように水流にジャンプして対岸に渡渉。 やまとさん、かっきーと順調に渡り次は僕の番!! せーの!っと力を入れたとたん両足ピキッっとつる(T◇T) 「あぅ」っと力ない叫びを残し流芯のどまん中にドボーン。川の流れに身をまかせ〜♪流れ流されるボク。 それを見たかっきーはすかさず飛びこみ岩におもいっきりチ〇ポを打ちつけた!! ボクはハッと我にかえり両足つってるので手だけのスーパー犬掻きで流芯から脱出^-^; 局部痛打に顔をゆがめるかっきーが差し出した手の指先まであと少し! 「ファイト−!」「イッパーツ!」 無事にふりだしに戻ることなくゴルジュを越えられました。。かっきーありがとう♪ その後しばらくかっきーは再起不能状態でピョンピョン飛んでいたのは言うまでもありません(−人−) 今日の核心は越えたと言う事でかっきーとやまとさんは竿を出しのんびり釣行にうつる。 ボクは釣りをするとすぐに糸がからだ中にからまるのでのんびりと散歩気分で先行。 次は左岸に大崩壊地が見えてくる。ここはかつて大量の土砂で黒部川を堰き止め黒五ダムと呼ばれた場所。 今は平凡な河原となっている。 左岸に廊下沢を見送り。再びひらけた場所は広大な河原。黒五跡の河原だ。 延々とつづく河原を歩きつづけ右岸から中ノタル沢が入る場所で今日の行程を終えた。 ひろびろとした適地で対岸にはスゴ沢が見えとても気持ちの良い場所。 焚火を囲んでのんびりと過ごす。とてもシアワセな瞬間だ。 良い仲間と鍋を囲みながら渓の恵み岩魚の刺身と塩焼きで酒を飲む。 夜は満天の星達を眺めながら焚火のかたわらでシュラフにもぐりこんだ^−^ |
上ノ黒ビンガ!! | 金作谷出合から稜線を見上げる |
金作谷出合の先のゴルジュ | きれいな淵が続く |
上ノ廊下はえんえん渡渉を繰り返す^^; | まだまだ淵も続く^-^; |
気持ちの良い朝。今日も快晴♪ 雲ひとつないや^-^ ゆっくり準備し9時前に出発。引き続き広い河原を歩いていく。 ひと晩足を休ませたので今日は快調(^O^) 本日最初のポイントは上ノ黒ビンガ!! 広かった河原もだんだん狭まり立ってくる。 左岸のビンガが威圧的だ!! ここでみな「おおー!」と叫びまくり^-^ 左岸から落ちてくる滝を見て「この景色、写真で見た見た!!」「本物やー!!」などまるで観光旅行気分。 再び「ビンガビンガ〜♪」と歌い踊りまくる。 感動の余韻にひたりつつ渡渉を繰り返していくと再び河原状になり左岸から金作谷が入ってくる。 ここから見上げる薬師岳の稜線もすばらしい♪ 緊張感もなくただただお上りさん気分で進む。 金作谷出合先のゴルジュも平水では問題なく通過。美しい景色を見ながらどんどん歩く。 淵と渡渉をまじえながら水線どうしにすすんでいくとまた河原状になる。 ここで金作谷ビバークパーティの1組に追いついた。 河原の先は再び白色の岩が美しいゴルジュでガイドでは右岸から左岸に泳ぎ渡り 壁を斜上してから降りて右岸に渡るとのこと。 なるほどやまとさんは定石どおり進みなんなく通過。 かっきーとボクは右岸の壁に直接這い上がりひと苦労させられた^-^; そのまま進むと右岸から赤牛沢が入り上ノ廊下も終了(^O^)/~~ このあたりから奥ノ廊下になるらしい。 岩苔小谷出合で先行パーティの一組に追いつく。やはりお盆と言う事もあり人気ルートは人に出会う^^ |
みんな笑顔・笑顔・笑顔 | 平水時なら問題無く遡行できる |
上ノ廊下は奥ノ廊下へと変わる | 立石奇岩 |
B沢出合 | 薬師沢小屋が見えてきた^-^ |
薬師岳はでっかいなあ | 太郎平からからの下り |
再び両岸は狭まるがこの水量じゃ問題無し。どんどん進む進む^-^ 左岸から40mナメが入るところで本日のランチタイム♪ パンをかじる^-^; きれいな景色を見ながら食べるパンはやはりひと味違う! そこからすぐ先には立石奇岩がそそり立っている。 これはっ! まるで!! ×××!! しばらく平凡な河原がつづき、かっきーとやまとさんは竿をだす。 ボクは昨日と同じくのんびり先行しながら景色を楽しむ^-^ 右に左に渡渉しながらまもなく終わる上ノ廊下遡行を名残惜しみ歩く。 右岸にE沢、D沢、C沢と入りB沢出合付近で懸垂ポイントに出た。 ボクはロープ担当じゃないので後続を待ってるとかっきーがやってきて「こっちから行けるで」といって へつり降りてさっさと行ってしまった^-^; 結局ロープは1回も使わず終了。B沢出合で登山道と合流。少し休憩。 かっきーとやまとさんの頭はビールの事でいっぱいらしく薬師沢小屋まで飛ばす飛ばす(^-^; 途中、金作谷パーティの先頭組パーティを追い抜いて一気に薬師沢小屋に到着。 恐るべしビールパワー^-^; ここで僕達の上ノ廊下遡行も終了。 明日から天気は下り坂との事、当初の予定を1日繰り上げて2泊3日で帰ることにした。 となると薬師峠のキャンプ適地目指して登りが控えている^-^; 気が重いが進まなければ!! 「さらば!黒部!!」と叫び、ひたすら登山道を登って行く。 右手に薬師岳の雄大な景色を望みながらぐんぐん登り始めたのもつかの間。 水から離れるとどんどん生気を失って行き3人とも意識も定かでなく息も絶え絶えでパーティは全滅寸前に追いこまれた。 するとなんと幸運な事か薬師沢南俣の出合が目の前に!ホントはイケナイがここで緊急ビバークを張ることにする。 (本来は指定キャンプ地以外禁止です) その夜は上ノ廊下遡行達成の祝杯を空け、満天の星の下で眠りについた。 翌朝は今にも泣き出しそうな空のした出発。 太郎平に向けて登っていく。さすがに朝イチの登りはきついがヒーヒー言いながらも太郎平小屋に到着。 ここでついに雨が落ちてきた。あとは折立まで下るだけ。雨の降る中がんがん下っていく。 途中にあるドラえもんの看板に励まされながら無事折立まで下山。大満足の3日間が終わった。 かっきー、やまとさん どうもありがとう! |